あの時僕らは……

1#突然のできごと。

かんかんでりの真夏日の日の事だった。私は電車にのって、家に帰っていた。
私の学校は、片道2時間もかかる。わざわざ受験して、難関を通り抜けれた!と思ったら、今度は通学路の地獄。全く、私にどうしろと言っているのだ……
「はぁ……疲れた。」
毎日の様に呟いてる言葉を、今日も呟き、私は電車を降りる。
「高橋さーん!!!」と隣で知らないおばさんが叫ぶ。
「ビックリした……突然叫ばないでよ…もう……」
改札機に定期を通す。

たくさんのノイズが飛び交う駅。友達と喋る声、商店街のちょっとした賑わい。犬の泣き声。でも、君の声は聞こえない。
「君は今、どうしていますか……」
涙が落ちそうになる。いつもの事だ。君を想うと、涙が出てくる。急いで涙をこらえる。
(公共の場で、なにしてんだ。私は…)
いつものように、とぼとぼと家路を辿っていると、いつもとは違う出来事が起こった。

「さやの……?」

え……。ふと、声がした方をみると。

「冬馬…」

私の幼なじみ。そして、片思いの人。高校生になって、それぞれ違う学校に行き、全然会わなくなり、想いを忘れられると思ったのに……
どうして今さら……

あの時僕らは……

あの時僕らは……

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-05-21

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted