雨
したしたと
ひたすらに降る雨
私が外に出ると
必ず雨が降って
雨女だなんて小馬鹿にされた
お前がいるから雨が降るんだよって言われた時もあった
だから私は雨が
嫌いだった
それでも、深夜遅くに
窓を開いて
永遠にやまぬ雨に告げるのです
「君は私と同じだ」と
部屋の照明を受けて
まるで星の如く
きらきらと瞬く一瞬の幻想が
あまりにも愛しくて
すくいとるように手を差し伸べる
それでも雨はただ跳ね返り
ただの水滴と化すのです
下を見てみれば
したたかなアスファルトに墜ちていく雨粒が
ぽたぽたと悲鳴をあげている
アスファルトの方も
まるで心にぽっかり穴の開いたような
悲しい色を見せるのです
雨