びゅーてぃふる ふぁいたー(15)

死Ⅳ

 何故だか、眼が覚めた。眼が覚めるのに理由はいらないが、まだ、生きているという安堵感もある。今度のプレイヤーは誰?画面越しに見る。部屋はからっぽ。誰もいない。画面が動いていく。部屋からバルコニー、そして、地面。
 誰か、倒れている。首が横を向いている。口からは血。コンクリートの灰色に沁み込んでいる。足は奇妙にねじれている。人間の足じゃない。関節はそんなふうに曲がらないはずだ。人形?死体?一体、誰?画面がアップしていく。顔が見えた。さっきのゲームプレイヤーのあんちゃんだ。あたしは確認した。あたしの確認を確認したのか、画面は消えた。あたしも、再び、眠りについた。

びゅーてぃふる ふぁいたー(15)

びゅーてぃふる ふぁいたー(15)

死Ⅳ

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-05-01

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