桃源郷

ある王宮。
優雅な姫は、安らかに眠っていました。

王宮での優雅な暮らし

ぐぅ、ぐぅ…。
安らかな眠りの最中、妃翠は何かに叩き起こされた。
「うぅ…。痛いっ」
妃翠は、左右を見る。
やっぱり妃翠が予感していた通りだ。
両隣りには、魅惑ある若男子が二人添い寝していた。
「もぅ!また勝手に布団に入って!何回言えばわかるのよーっ!」
妃翠は、怒った顔ですぐに布団から出る。
「そんなに怒るなよ。俺は御嬢の父上様から命令が下ってるんだよ」
「俺だってそうだ。御嬢の父上様が妃翠姫をお守りしろってさ」
二人は平気な顔をして、まだ布団の中にいる。
「もう、父上は一緒に添い寝しなさいなんて言ってないでしょー?そこまでしなくても」
「いいだろうが。これの方がお前を守れる。」
「う…」
この栗色な長めの髪の毛を無造作に結い、切れ長の美しい目を光らせている男は、桜井達樹。
達樹は胸元をばっと開けた緩々の着物に刀を腰にぶら下げ、こちらを見つめている。
「…何よ」
「いや、お前の寝顔可愛かったぜ?爆睡してたろ」
「うっさい変態!良い睡眠を取ってたのよ!」
妃翠は顔を赤らめながら、即答した。
「御嬢をからかうのはそこらへんにしておけよ、達樹。それより御嬢は俺の着物を脱がせたり、足を絡ませてきたりと、激しかったな」
「そ、そんな事嘘よ!絶対してないもん!」
「いいや、やっていた。俺は被害者だぞ?」
自信ありげに嘘をつくこの、黒色の髪を短髪にし、きりっとした目の男、霧隠セト。
セトは洋装が混じったジャケットに、着物を羽織っていて、腰には銃が二丁拳銃を掲げている。
「絶対信じないから!」
「くくく…。そんなに顔を真っ赤にして照れてしまいましたか、姫」
「うっさい!からかわないでよ!」
妃翠は怒るようにして言った。
セトは意味ありげな黒笑いを浮かべて妃翠を見つめている。
「おやおや、三人で楽しそうですねぇ…。私も混ぜて下さいませんか?」
軽い口調で部屋の障子を開け、入り込んできた男、若木楓が言う。
楓は、朱色に煌めく綺麗な長髪を靡かせ、片手におけを持って言う。
「楓…」
「御嬢。朝風呂の時間でございます。さぁ、着替えて浴室に来てください。準備は出来ております」
楓はにこりと優しい笑みを浮かべ言った。
「…わかったわよ」
妃翠は下を向いて言う。
実は妃翠は、風呂の時間が一番嫌いなのである。
なぜかと言うと、妃翠の父、天堂院政俊は妃翠をとても大事に思っていて、その過剰な親馬鹿精神で風呂も寝る時も全て執事と一緒に行動することになっているのだ。
妃翠は自分の部屋でバスローブに着替え、浴室に行く。
浴室では、今日の一緒に入る風呂当番の、安西青龍が待機していた。
青龍もバスローブに着替え、にこりと笑っていた。
「さぁ、御嬢着替えて下さい」
青龍は煌びやかな紅色の水着を差し出してきた。
父もその辺は分かっているようで、水着を着ての入浴だ。
勿論、青龍も水着を着用する。
「では」
青龍は入浴場に案内し、まずシャワーを浴びる。
そして露天風呂に入る。
「今日もお綺麗ですね。御嬢」
「…うっさい。セクハラよ」
「ふふ。仕方がないですよ。これは父上様のご命令でございますので」
青龍は上品な笑い方で妃翠を宥めた。
「そういえば、御嬢は、とても成長しましたね」
「…そうね。勉強も部活動も頑張ってるもの」
「違いますよ。体がですよ」
「そうそう。…って何よ!どこ見てんの変態!」
「ははは!実に面白い!御嬢を弄るのは実に楽しいですよ!」
青龍ははははと高笑いしてみせ、妃翠の方を見る。
「では。早く上がらないと、スバルが怒りますので。上がりましょうか。楽しみは次にとっておいて」
青龍と妃翠は浴室から出て、着替えを済ませる。
「では、学校頑張ってくださいね」
青龍は深く礼をして、妃翠を見送った。
妃翠は制服を整え、自分の部屋に行って準備を始めた。
「御嬢、御嬢。開けますよ」
「…スバル?」
「はい。失礼します」
スバルと呼ばれた長身で黒い帽子に黒い執事服の若男子が入ってきた。
スバル、姓名を、藤谷スバルと言い、この家の中の執事の中で一番偉い位の、天堂院百華というグループだ。
その中でも最上級のスバルは常に妃翠のそばに仕えている。
「準備は出来ましたか?さぁ行きましょう」
「…ええ」
スバルと妃翠は車に乗り、学校へ出かけた。

世界一の学園都市部

この街は学園都市部のため、学校が街中にあり、街を歩けば制服を着ている生徒に必ず会うくらいだ。
さて、ここで少し学園の話をしておく。
この学園都市部には学校のレベルのランク付けがしてある。
一位は、能力使いが大勢いるという頭のレベルも運動のレベルも絶大に高い、妃翠が通っている「桜花聖蘭学園」
ニ位は、悪い噂が多数聞かれるある意味一番有名な、「陽灯学園」
三位は、超エリート校のなかなか酷い噂が流れている「麗栄純学園」。
これ以上言っても意味はないだろう。
とにかく妃翠は最上級の学園生徒なのだ。
そして、まだ知らない。
妃翠は能力者であることを。

桃源郷

今回は、「桃源郷」を見ていただき、ありがとうございます。
私、大変影響されやすいタイプでございまして、今回の作品、「とある科学の超電磁砲」に似ていると思ったかもしれません。
まぁ、そこはスルーで。
とあるシリーズは、雲の上の存在ですので。
私のオリジナル作品だと思って読んでくださったら本当にこの上ない幸いです。
何かこんなコメント前にも言った気がしますが、置いておいて。
さて、今回の作品は最後らへんで、「能力使い」みたいな事が出てきた通り、まぁ、ファンタジーでしょうな。
この作品結構続きそうな気がしますw 逆ハーみたいな感じでねw
妃翠ちゃんカワイイお~\(^o^)/
じゃあ、ここでキャラ紹介しときまーすww

天堂院妃翠(てんどういん・ひすい)
綺麗な白髪に、真っ赤な目をした結構ロリ系少女。
元気でな御嬢様。父の親馬鹿っぷりに苦労されまくり。

桜井達樹(さくらい・たつき)
切れ長の目の美男子。
口が悪く、裏表が激しい。

霧隠セト(きりがくれ・せと)
黒髪の短髪できりっとした目の、爽やか男子。
かと思えば、かなりドSで鬼畜で、捻くれている。

藤谷スバル(ふじたに・すばる)
灰色の髪に、漆黒の目。
執事として、妃翠に忠実で、優しく、いつも妃翠の味方をしてくれる。執事で一番高ランクの天堂院百華組組長。

安西青龍(あんざい・せいりゅう)
金髪での髪に青色の目で、街中ではイケメンと軽く有名人。
執事の中級ランク天堂院十華組組長。見た目は大人しそうだが、結構口うるさく、フレンドリーで、いつも輪の真ん中にいたりする。

とかでしょうか。
次回には待望(?)の女友達キャラ、敵女キャラも登場しますので!
楽しみに待っていてください!w
次回はちょっと遅くなりそうですので、首を長くしてお待ちください!!
あ、あとツイッターやってます!
フォロー宜しくです!アカウント、@t758ddfed7sazcの十五夜兎です!
下らん事しか呟いてませんが、とりあえず、見ていただけたら嬉しいです!フォローも…ww

桃源郷

ある王宮のある御嬢様の逆ハーレム。 乙女向け。

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-04-30

Copyrighted
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  1. 王宮での優雅な暮らし
  2. 世界一の学園都市部