スケッチブック

スケッチブック

□思いついたことを書く短編詰め込み冊子。冊子? □章タイトル、形容詞+ページで構成されてますが深い意味は特にありませんフィーリングです。← □あとがきは読んだ後に読むと「あぁ」ってなるかもしれません。ならないかもしれません。 □更新不定期です。思いついたら書きます。いつの間にか増えてます。

青色のページ

 家に帰る途中。
 会社からの距離もさほど遠くないアパートに向かい、
 歩を進める。

 ぽつりと水滴が頭上から手のひらに落ちた。
 雨か、と空を見上げると、
 小さな家の二階で女の子が泣いていた。

 どうしたの

 お母さんが帰ってこないの

 真夜中と言ってもいいくらいの夜闇の中、
 彼女は静かに泣いていた。

 大丈夫、すぐ帰ってくるさ

 そう言うと、
 彼女は首を小さく横に振った。

 無理だよ、お母さん遠くに行っちゃったんだもの

 あぁ、と一言口から漏れる。
 そうか、そうなのか。
 
 とっても悲しいことがあったんだね

 うん

 彼女は鼻声でぽつりぽつりと語ってくれた。
 お母さんと一緒に事故に遭ったこと、
 とっても楽しかった毎日、
 学校であった行事の事、
 他愛もない笑い話。
 話はだんだんとくだらないものになり、
 それにつれ彼女の声は明るさを帯びる。
 
 あのね、おじさん
 私、まだココに居たいの

 そうか

 お母さんが心配で動けないの

 そうか

 お母さん大丈夫かな
 この家から私……離れたら……帰ってこれないんじゃないかな

 そうだねそうかもしれないね
 でも、ダメだよ。
 君は新しい一歩を踏み出さなくちゃ

 ……うん
 ありがとう、おじさん

 短い時間だった。
 あまりに短い時間だった。
 それでも、彼女は素敵な笑顔で手を振ってくれた。

 僕はそれで満足だった。



 次の日の朝方。
 会社に向かう途中、彼女が心配で
 あの小さな家を覗いてみた。

 家からは若い女性の少し寂しそうな行ってきますが聞こえた。

 よかった。
 彼女はきっと大丈夫だ。
 

 すれ違った女性に、
 笑顔でおはようございますと挨拶をし、
 僕も新しい一歩を踏み出した。

甘いページ


 今日、
 私の中の誰かが死んだ。
 だれにもわからない、私しかしらない、目にも見えない誰かが死んだ。

 彼女はニコニコへらへらしてて、
 嘘が苦手で、ウブで、
 お花が好きで、
 虫が苦手で、
 とってもとっても可愛らしい少女だった。

 私は彼女とは反対で、
 あまりに醜い女だった。

 そんな彼女が死んだ。
 私は泣いた。

 周りの人は不思議そうに、
 私の目をのぞき込む。

 死んだ人は戻らない、戻れない。

 今日から私は彼女無しに生きてゆく。
 なんとも不思議な感覚だ。
 だけど悲しかったのは一瞬で、
 「これはこれで」と思う自分がいる。
 やはり私は醜い。

 けれど、
 小さなことに一喜一憂せず、
 仲間と一緒に必死に戦うこともなく、
 くだらない笑い話をせず、
 甘いコイバナをすることもなくなると思うと
 やっぱり少し寂しいかもしれない。


 うん、でも。それでも。
 目の前の事を片付けるだけの生活も
 悪くない。

 そう、思いたい。

 嘘吐きな私はそう言って時計を気にした。


 さあ、行かなくちゃ。
 さよなら、私の中の少女よ。

スケッチブック

□どうですか、印象は
 あまりに稚拙で驚いたでしょうか
 模試やらテストやらの息抜きに書くので
 結構殴り書き感すごいです。

□青色のページ
 死に直面した女の子と、普通の男性の話。
 分かってくれた人にはありがとう、
 分からなかった人にはすみませんといいたいです。
 模試当日の真夜中に数学から逃避するために書いたので←

 率直に、彼女の母は死んでません。
 彼女が死んでしまったのです。
 伝わってるといいなーと思いつつ。
 男性はとっても驚いたでしょうね。
 もしかしたら、声をかけた時点では気が付かなかったのかもしれません。
 いつ気が付いたのか想像していただけると嬉しいですw

□甘いページ
 甘かった彼女と彼女の思い出。
 という事で大人になった少女のお話です。
 一人の少女でいられる時間を失った日の女性は
 きっと、寂しさに涙してしまったりするんじゃないでしょうか
 いや、たぶんないですねw 自分ならワクワクしそうですww
 大人の方には懐かしさ、そうでない方には未来を感じてもらえると嬉しいです!

スケッチブック

あまりに狭いこの世界で起きた他愛もない、もしくは非日常的な出来事の寄せ集め。と、言ってもまだ全然内容がないよう状態です。

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 恋愛
  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-04-30

Copyrighted
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Copyrighted
  1. 青色のページ
  2. 甘いページ