『当たり前のことかもしれない』

子供のころからの友人も

意外と間違える

名簿を持っているはずの先生も

うっかり間違えることがある



自分の名前



あだ名だったり 苗字だったり

呼び方は様々

フルネームを思い出すのは

年賀状を書くときぐらい



名前で呼んでいたら

苗字を思い出す

苗字を呼んでいたら

名前を思い出す



でも

年賀状を出さずにメールの人もいる

そのときは普段通りに名を記す



普段は苗字で呼び合う相手から

突然名前で呼ばれる

罰ゲームでも なんでもいい

普段呼び慣れない名前を呼ばれると

ビックリする

うっかり ときめくこともある



名前を覚えることは

当たり前のことかもしれない

だけど

名前で呼ばれることがないから

素直にうれしいと思う

だけど ちょっと恥ずかしい



メールやパソコンが普及しているから

手書きで書かれた名前の漢字が合っていると

また ちょっと嬉しい



子供のころからの長い付き合いの友人も

親戚でさえも間違える感じ

それが間違っていないだけで

ちょっと気分がよくなるから

名前を知ってもらえているって

うれしいことだ



当たり前のことかもしれない

だけど

名前を知っていてくれた人には

他の人よりちょっとだけ

接する態度が柔らかくなる



だからってわけじゃないけど

自分も

人の名前を間違わないようにしている

『当たり前のことかもしれない』

『当たり前のことかもしれない』

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 時代・歴史
  • 青年向け
更新日
登録日
2013-04-29

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