「想いを伝えたい…… 願望 」
ツーっと
自分の頬に何かが伝った
何かなんて考えるまでもなく、
それは 目から溢れた涙だった
あなたから来たメールの内容は
すごく嬉しいものだった
要約して説明すると
自分と同じ気持ちということ
気持ちが通じたんだと喜んで
もう一度文面を読みなおした
喜びから一転、
悲しみの底へと落とされた
嬉しいはずのメールの内容には
一言も 好きだと書いてはいなかった
同じ気持ちと書いているから
きっと 同じ気持ちなのだと思う
でも……
自分のことを好きだと、
はっきり書いてほしかった
こんなことは
自分の身勝手な発想だと思う
でも、やっぱり
同じ気持ちならば
〝好き〟という二文字の言葉を
自分の目で
確かめたかった
「想いを伝えたい…… 願望 」