ありふれた非日常
ーーーーー小人がいるという設定でお楽しみくださいーーーーー
ーーこの世界には小人という人種がいる。俺達がそいつらの仲間入りをするなんて思いもしなかったーー
俺たちは、選ばれし?者1000名。
今からアトランダムにどこかへと飛ばされる。「小人」になって…
小人というのは、身長8mm程の小さな人間の仲間で、この世界では、飼われたり、実験に使われたり、食べたり、働かせたり…etc
用途は様々である。
そんな小人になって2週間生き抜く、そうしたら元の大きさに戻り釈放、という刑法が最近でき、俺は今回その刑が執行される訳だ。
ちなみに生存率は約0.3%
ほとんど死ぬ。
ちなみになぜ俺がこんな刑を執行されるかというと………
「ニートだから」である。
現代社会では人口が増えすぎ、飢餓の現実が目前にまで迫っている。そのため俺たちのような使えない奴を事実上「殺して」飢餓を無くす、というのが目的だろう。
01、サバイバルの始まり
ハッ!……目が覚めたら見覚えのない景色である。
ーー今は…夜?ーー
真っ暗である。どうやら刑が執行されたようだがここはどこだろう。なんだか、地面はクッションのようになっており、壁もある程度上まである。
ーーなんだここは?ーー
謎を残しながら手探りで取り敢えず前へ進んでみる。
なんだろう、先程から思っていたのだが、女の甘ったるい匂いと汗の匂いが入り混じったような、ツーンとした匂いがする…
ーーどうやらここが行き止まりのようだーー
先っぽが一番匂いが強い、なんなんだここは。
ーー取り敢えず元いた場所へ戻るーー
「わかったぞ!!」思わず声を上げてしまった。ここは誰かの上履きの中だ、形状からわかった。
そうと分かれば話は早い、俺は上履きの壁をよじ登り、なんとか上履きから抜け出すことかできた。
外を見た限りここは下駄箱らしい。
この巨大な上履きの持ち主の名前は「小川」さんのようだ。
ーーしかし、どうやって出るべきかーー
扉がしまっていてなす術もなかったためとりあえず、上履きの横で寝た。
☆☆翌日☆☆
ズゥゥゥン!ズゥゥゥン!!
「なんだなんだ!?」凄い音と共に俺は起きた。ここが下駄箱ということはおそらく生徒が登校してきたのだろう。
全然関係ないが腹が減った。昨日の夜からなにも食べてないのだから…なにか食料を調達したいところだ。
ズゥゥゥン!!ズゥゥゥンズゥゥゥン!!!!!!
この上履きの主は誰だろうか、未だ小学生か中学生か高校生かわからないのでそこらへんもはっきりとさせておきたい。
そんな刹那ッッ
(カパッッ)
目の前の下駄箱の扉が空いた!
ーーうおっーー
風圧により俺の体は外へ投げ出された。
(そうか、俺はもう死ぬのか)
なんて考えてたら
ばふっ!
どうやら、小川さん?らしき人の所まで飛ばされたらしく小川さんに衝突してしまった。
小川さんの格好は制服、今時のブレザーに黒髪ロングヘア、身長はでかかった。(まぁそう見えるだけかもしれないが)
小川さんにぶつかった後、俺は小川さんの体を伝って下へと落ちて行った。そのまま俺は落ちて行き、今スカートのあたりである。
そして白いハイソックスのあたりまできてしまった。
ーーしにたくない!ーー
その一心で俺はハイソックスにしがみついた。その結果落下速度は低下し俺はくるぶしの辺りで止まった。
くるぶしとはいえ、俺からしたらかなりの高さがあったため怖かった。
その時、小川さんは下駄箱から自分の上履きを出し、まさに履こうとしているところだった。
ーーうわっーー
急な足の動きによって俺は体が投げ出された。今度こそ死ぬかと思ったが俺の着地した先はなんと上履き、一命をとりとめた。
しかし、当然の如く、小川さんは上履きを履こうとするため薄汚れたソックスが俺を擦り潰そうと後ろから迫ってきていた。
俺は死ぬ気で走った。しかし間に合わず小川さんの足に押され上履きの先っぽまで転がった。
ーーいててててっーー
俺が意識を取り戻した時ここの空間はとてつもない酸素不足に陥っていた。そしてなによりも、、
ツーンとした刺激臭が俺を襲った。きっと授業中でずっと履いているのだろう、凄い臭いだ。俺は今、小川さんのつま先と、上履きの先端の空間部分にいる。小川さんが足をもぞもぞさせるたびに足の臭いが充満し吐きそうになる。辛い。
そして数十分後、ついに足が蒸れたのが気になったのか小川さんは少しずつ上履きを脱ぎ始めた。
ーー今しかない!ーー
俺は小川さんのつま先にしがみついた。臭い、こんな匂いがするなんて初めて知った。
そしてついに小川さんは上履きを脱いだ。そして地べたに足をペタっと置いたのである。
俺はささっとその場を離れた。小川さんが一番後ろだったため教室からは比較的楽に出ることができた。ここは恐らく高校だろう、そんな感じだ。
しばらく廊下を走っていると
「おーい!!」
声がする、すると地面の隙間から俺をみている小人がいることに気がついた。
どうやら先住民族のようだ、幸先が良い。
さてと、この学校についていろいろ教えてもらうか。
02.生存と恐怖
「早くこっちに来い!」
そう言われて俺は床下へと引きずりこまれた。
ーーいててっーー
周りを見渡した途端、驚きを隠せなかった。
約100人近い人々がいたのだから…
俺はとりあえず、さっき引きずりこんできた20代後半程の男に話しかけた
「あの、あなた達はここに住んでる小人ですか?」
「ああ、そうだ。」
ーーやはりーー
「俺、元は人間なんすよw」
「ほんとか!?ならなぜ我々と同じ大きさに」
俺はそいつに全てを話した。
したら、とても驚いた様子で
「そいつは気の毒だ、そうだ、俺たちが面倒みてやるよ」
き、きたああああ!これを待ってたんだ!
俺は嬉しさを隠せずついニヤついてしまった。それは酷い顔をしていたろうに…
俺は、ここの場所の詳細や、生活について全てを聞いた。
この場所は星章高校。女子高校らしい。そして俺たちの住処は2-4組の前の廊下の下らしい。
食事は1日二回。昼に昼食を食べている生徒からおこぼれをいただき、夜は外の昆虫と戦うらしい。
ここの人達は大きくわけて3つに別れており、生活に必要な用品を生徒から盗み出す人達、食事を確保する人達、住処の中で家事等をする人達、この3つである。
尚、住処は洞穴になっており思いのほか広い。
俺はもともと人間であったという理由から食事確保班に入れられた。
最後に現実的な話を聞かされた。
「お前さん、この世はそんなに甘くない。俺たちの集団の中では一日に約4人がなくなる。女子生徒に殺されたり、虫に食われたりするんだ。それなりの覚悟をもって生きてくれ。それと、ここの住処は絶対にバラすなよ、ばれたら俺たちは全滅だ…
ーーそれだけの人達が亡くなるのかーー
驚いた。それでもこの集団が生き延びているのは、繁殖力と成長の早さ故だろう。子供は1日に8人は生まれるといっていたからな。
それに、大人になるまでは3日。早いもんだ。
そんなこんなでもう4時間目は終わりに差し掛かっていた。緊張する。俺は食事確保班隊長から盾と剣をもらい、鎧を身につけた。
こんなものをつけたって無意味…だとは思ったが備えあれば憂いなし。とりあえずつけた。
「いいかお前ら!!12:37出発だ!チャイムが鳴るのと同時に教室に入るぞ!!」
『うおおおお!!!』
ー凄い迫力ー
思わず圧倒された。それもそうだろう、彼らは今から命を張ってご飯を手にしにいくのだから。
恐ろしながら、俺達は今教室の前にいる。奥に無数の生徒が見える。こんな形で教室に入ろうとは…正直思わなかった。心臓が口から飛び出そうだ…
今回は生活用品を盗み出す盗賊班もいた。半袖半ズボン。軽装だった。素早く奪うためだろう。
、きーんこーんかーんこーん、
チャイムの音と共に盗賊班が教室へ特攻。俺たちは教室の隅へと身を潜めた。
盗賊班が4人隊列を組み4方向へと散らばる。凄い速さだ…思わずため息がもれた。
その後、彼らは紙切れ、布切れ、ほこり等を素早く持ち去った。
ーーゴミじゃないかーー
人間の俺ならそう思っていただろうが今は違う。紙切れは文字がかけたりするし、布切れからは服だって作れる。ほこりは布団にさえなるのだ。
しかし、俺がみたのは彼らの勇姿ばかりではなかった。
1人、踏み潰された者がいた。それも意図的に。
彼は道中つまづいてしまった。それも女子生徒の目の前で。
女子生徒は小人の存在に気づき、ニヤリとした。
上履きには「たかぎ」と書かれていた。
たかぎは、上履きを脱ぎ、靴下の状態でつまづいた彼の上に軽く足をのせた。
「どう?蹂躙される気分は?www」
彼女は笑いながら足指を動かした。彼は、彼女のつまさきの下敷きとなっていた。一思いに踏みつぶされていれば楽だったものを、彼女はわざと少しの圧力のみをかけ彼に恐怖感を植え付けていた。
その後、彼女は小人を踏んだまま昼食をとりはじめ友達と会話をはじめた。その後会話の流れで「誰の足が一番臭いかこの子に決めてもらおうよ!」とたかぎが言い出し、彼は女子生徒3人の足裏に身体中を擦り付けられた。そして、「一番臭かった人のとこいって!」
と言われてその女子のところまで歩かされた。そうしたら、彼が臭いと判断した彼女、(確か「ちひろ」と書かれてあった)が怒り
「こいつ、そんなに臭いならもっと嗅がせてやる!」
といい、彼を上履きの中に入れてそのまま履いてしまい、そして足を強く踏み鳴らしてしまった。彼はきっと上履きの中でぐちゃぐちゃになっているだろう。
ちひろは「うわぁ、なんかぬめぬめする…」といっていた。
そんな恐怖映像を見てしまった俺は脚がすくんでしまっていた。
しかし、
12:50、ついに俺たち食事確保班の出番である。各々が弁当を食べはじめて数分たった頃だからである。
GO!
隊長の合図と共に俺たちは6班に別れた。
俺は2班。廊下側から2番目の列だ。一番後ろの机から徐々に前へと進んでいくっ。
とてつもなく怖い。真上を見上げると女子生徒達が楽しそうにご飯を食べている。とても平和そうでほっこりとするが現実はそうではない。俺は小人なのだから。前から3番目あたりまできたとき、女子がそのあたりで6人の塊をつくって弁当を食べていた。
俺たちは前から3番目の机の椅子の脚で、食材が落ちてくるのを粘ることにした。
それにしても床からみた女子はでかい、とてつもなくでかい。それもそのはず、俺たちは身長1㎝にも満たない…女子からしたら砂粒と大差ないだろう。前の女子が上履きを半分脱ぎ、つま先立ちのような姿勢をとった。
もわ〜っと凄い臭いがする。普通の人間からしたら気にならない程度の臭いも小人には何倍にも強く感じられる。臭い、目から自然と涙が出てくる。やはり夏場は足も汗をかくのだろう。黒く跡がついた白に靴下が堪え難い恐怖を演出していた。
そうしているうちに
『ドンッ!』彼女の足の少し横にたまご焼きの欠片が落ちてきた。
今しかない!
そう思い俺たちはそう思い駆け出したっっ。
5人で卵焼きの目の前まで来た。縦に1㎝、横に1㎝、高さは2㎝くらいだろうか。俺たちにとっては大きな卵焼きだった。
「せーーのっ!」
5人で一斉に卵焼きを上にあげる!
重たいっ、それでも全力で力をいれて廊下に通じる後ろのドアへ向かって走った。
幸い、卵焼きを落とした生徒には気づかれていないようだ。
ドォォォン!!
突然目の前に上履きが落ちて来た。
風圧で俺たちは2㎝程後ろへと倒れた。
その直後。
ずぅぅぅん!!ずぅぅぅん!!
「もー…飛ばさんといてよ…」
そういいながら生徒が歩いて来た。
俺は死を覚悟した。短い生涯だった…と思っていた。
上履きはこちら側を前に、つまり横向きに倒れている。上履きからはすごい異臭と甘い臭いがする。
彼女が歩いて来たことによる地響きがつよくなってきた。
ーー踏まれるーー
ズウゥゥゥウン!!!!!
俺たちの3センチくらい後ろだろうか、あの臭いをまとった彼女の黒ハイソに包まれた足が踏み降ろされた。
ー彼女はきづいてない?ー
おそらく気づかれていないようだ。奇跡である。
彼女は、「やまもと」と書かれた上履きを足で上向きに立てて、そのまま履いて俺たちには目もくれずに戻っていった。
ーー気づかれなかった!ーー
俺たちはみんな泣いていた。でも早く動かないと踏まれてしまうだろう。俺たちは再び卵焼きの塊を持ち上げ、地響きの絶えないこの教室をダッシュして廊下へと向かった。生徒の真横を通ったりしたがばれずに無事帰ることができた。
ーーよかった…ーー
収穫は卵焼き。みんなにとても感謝された。生きててよかった、とここまで思ったことはないだろう。
その後、お土産話として子供達に
踏まれかけた
時の話をしてやった。
みんなとても目を輝かせて聞いてくれた。
他の仲間の収穫は、ケーキのかけら、コーンなど様々だった。
本日犠牲になったのは4人。2人は遊びで女子の口の中へと消えてゆき、一人は歩いていた女子に踏まれ、もう一人は故意にいたぶられ消えていった…
夜になった。食材確保班として草むらへと駆け出した。
俺達はてんとう虫をみんなで団結して倒した。虫酸が走った。
虫が嫌いだからほんとに辛かったが、生きるためと思い剣で切りつけてやった。そうしててんとう虫を焼いて食べ、一日を終えた。
女子と虫、二つとも今まで怖いだなんておもったことはなかった。
小人にならないとわからない恐怖である。
女子は残酷な生き物だ…小人の気持ちを考えないのだろうか…
上履きに入れられた隊員が今でも蘇る。怒りがこみ上げてくる….
刑を終えたらこの学校に来よう、そう思った。
ーーこれが、小人の日常、人間にとっては非日常ーー
03.惨劇
次の日の昼、また決戦の時がやって来た。
俺たちは、またチャイムと同時に部屋の隅に隠れ、盗賊班が駆け出していった。
この日、どうやら4時間目が体育だったらしく、生徒達は教室で着替えていた。
女子高生が目の前で着替えている…思わず俺のアレがおっきしてしまった。しかし迫力である、実に色っぽい身体をしている。
教室に制汗剤の臭いが充満する中、盗賊班は、なぜか必死に教室から抜け出そうとこちらへ走って来ていた。
ーー何事!?ーー
俺は隊長に聞いた、すると隊長は
「体育の後はな、生徒が小人を意識して探すんだ。なぜかというとな、生徒の間では、小人は『消臭剤』として有効だと言われているからで、生徒が小人を捕まえて体育で使った靴下の中に小人を放り投げて放置するんだ。だから、いつも体育が4時間目の時は盗賊班は活動をしないんだ。でも今回は予想してなかったんだろうな、おそらく時間割変更だろう…
今日は、10人は犠牲者が出る、間違いない」
隊長は眉間にシワを寄せながらそう語った。
この時に気づいたのだが女子は体育の際はスニーカーソックスを履くのか…知らなかった…。
教室ではかなりの惨劇が行われていた。今目の前で盗賊班の者が2名捉えられた。捉えたのはそう、廊下側の一番後ろ、小川さんだ…
小川さんは体育の時に使ったスニーカーソックスを脱ぎ、その中に1人小人を放り込んだ。
「ラッキー」
小川さんは笑顔でそういった。
「臭くないと思うけど、一応ね☆」なんていっているが、中の小人はしにかけていた。
もわっとした空気。
先ほどまで履かれていたためにとても酸素が薄く暑い、俺はここで死ぬのか…
盗賊班の一人は小川さんの足の臭いを吸いながら靴下の中で息絶えた…
一方、もう一人の小人はというと、小川さんの足の親指と人差し指の間に挟まれていた。
そしてそのまま、薄汚れた白ハイソを履いた。
小川さんは足指をくねくねとさせながら
「よし、これでわたしの足は無臭!小人くん、仕事してね(くねくね」
といった。そして小川さんは何事もなかったかのように上履きを履いて歩いていった…
足指に挟まれた小人はその後
「ぎゅっ」
と足指を時々握られて締め付けられながら小川さんの足の消臭の役目を4日間果たしてしんでいったんだとか…
そんな惨劇が至る所で行われていた…小人に自分の足を登らせて楽しむ者、足を舐めさせてついた砂を落とす者、上履きにいれてわざと圧力を少しだけかけて感触を楽しむ物などたくさんいた。
すっかり食欲を無くしながらも俺はみんなが弁当を食べはじめた時にいつものポジションについた。
今日は目の前の女子の足の臭いがさらにひどい…体育直後ということもありとてつもない臭いを放っている。
仲間の一人があまりの臭いに気絶してしまった。そいつを俺が運ぶことになり、仲間達は、落ちて来た魚の欠片を手にし、なんとか生きて帰ってくることができた。
女子の体育後は恐ろしい…そんなことを今日学んだ
夜はホタルと戦った。
とても綺麗だったが顔はグロテスク…やはり女子のおこぼれの方が美味しいのは間違いなかった…
Another.鷹斗の冒険
ある、少年がいた。
名前は鷹斗、今は不良になりいつも住処で仲間とたむろしている。
そんな鷹斗がふと思ったこと
ーー外の世界に出たいーー
彼は、14:30、俗にいう6時間目とやらに外にでてみた、
ーー誰もいない…ーー
なんだ、外は意外と安全なんだなw
そう思いずっと歩いていると下駄箱についた。
「おおお…」
靴の大きさに圧倒された。
こんなにもでかいのか…
鷹斗は現実を知った。
年頃の彼は、現在体育をしているクラスの上履きを見つけ、本能の赴くままに入った。
ーーすげえ!ーー
足の形に黒ずんだ中敷き、なによりこの匂い!奥にいくにつれつよくなる匂い!俺は上履きの中で果てた…
思う存分抜いた後、俺は大人達が戦う2-4へやってきた。
生徒がみな座って授業を受けている。中には寝てる者や遊んでる者もいた。
そんな中怖いもの知らずの鷹斗はずんずんと奥へ進んで行く。
真ん中の列の前から2番目の子、彼女が鷹斗にとってとても好みの女の子だった。思わず立ち止まり眺めていた…
なんて可愛いんだ…
上履きには「Chika」と書かれていた。
彼女を観察していると、ずっと履いていた上履きを脱ぎ、上履きの横に白ハイソに包まれた足を下ろして足でトントンとリズムを取りはじめた。実に規則正しいリズムである。
彼は思わず足の前まできてしまった。
トントントンっとやるたびに異臭を含んだ湿った風が彼を襲う…たまらなく怖かった…
彼にはつま先ですら怪獣のように見えてしまう
そうして彼は、脱ぎたてほやほやの上履きへとダイブ。とても臭いが強く、たまらなかった。
思わずチャックを下ろそうとした時、、
、きーんこーんかーんこーん、
チャイムが鳴った…
彼は急いで上履きから出ようとするも無駄だった。
彼女は当たり前のように上履きを履いた。
鷹斗は思いっきりちかの足を殴ったものの伝わらず力のなさをみにしみて感じた…
その後彼女がトイレに行き、上履きを脱いだため、鷹斗はなんとか脱出することができた。
しかし、結局は女子に見つかってしまい、右足と左足で挟まれて
「えいっ」と言わんばかりにプレスされて潰れて彼は短い生涯を終えることとなった。
04.誘拐.そして新境地
次の日、もう気が滅入っている中俺はまたいつもの場所にいる。
そう、あの教室の隅だ。
今日の最高気温は38℃。
クーラーのないこの教室ではこの隅がとても涼しく感じられる。
盗賊班が駆けていくっ、
なんと、今回は盗賊班は一人も死者を出すこと無くみんな帰ってきた。
「お前らああ!!!こいつらに続いて俺たちも死者0で帰るぞお!!」
「おお!!!!」
みんな活気に満ちていた。
今回はイケる…そう思っていた…
俺は今回、配置が変わり、窓側から2番目になった。
そんなこんなで、後ろから2番目の椅子の脚に俺たちは潜伏した。
女子5人が弁当を食べている。
そんなとき
ドーーーン!!!
とても巨大な(といっても5cm)な肉の塊が女子の輪の真ん中辺りに落ちてきた!
ーー取るしかないーー
全員が飛びかかった次の瞬間
「ザザーーーッッ」
周りを上履きを履いた女子の足で取り囲まれた。
「やばwほんとに小人釣れた」
「6人もいるよ!みんなでわけようよー」
そんな会話が上から降り注ぐ。
俺たちは、、、ハメられた、、、
女子も学習したのだろう。わざとおかずを落とし俺たちをおびき出したのだ。まず、仲間の一人がつままれていった。
そいつは投げ飛ばされて遊ばれた後上履きで思い切り踏み潰された。
二人目と3人目は「まい」と書かれた子の上履きへ吸い込まれていき、そのまま彼女の黒ハイソが上履きへとおさまった。
4人目は
「小人足に挟んで1周できたら100円やるよ!」
という友人との賭けに使われ、結局途中で彼女が小人を足指をモゾモゾさせたせいでぐしゃっと潰れて生涯を終えた。
5人目は、上履きに「ゆい」と書かれた子の上履きに翻弄されていた。
ズドオオオン!ズドオオオン!
「ほらほらー、早く逃げないと踏んじゃうよ?」
彼は必死に足から逃げていた。
ドーーーン!!!!!!
目の前にこちら側を上にして上履きが落ちて来た。
うわっ!!
反対側に切り替えして走ろうとするも反対側も同様に上履きが落ちて来た。
逃げ場がなくなった。
すると、右側と左側からそれぞれ右足、左足が迫って来た。
「もう終わりだねー?かわいそうにw上履きの中に入ったら許してあげるよ?」
彼は上履きへと自らの意志で入った。
そしてゆいはその上履きの中へと足を入れた。
彼は上履きの中で彼女に忘れ去られてそのまま息耐えたのだという。
そして最後の一人となった俺なのだが、
「こいつ、わたしのもんね!!」
そう発言したのは上履きに「Chika」と書かれた子だった。身長はおそらく大きい方だろう。上履きの靴底にも
25.5
という表記があった。
目がぱっちりしていて顔は整っていた。とても優しそうな、ポニーテールの子である。
ちかちゃん。そう呼ばれていた。
彼女は俺を肩にのせた。そして
「うごかんといてな?」
といい、靴下を脱ぎはじめた。
そして彼女は素足になり足の指の辺りに俺を下ろしこう命令した。
「今日体育で砂がはいってなー、めっちゃ砂が足の指の間についてなー、ザラザラするんや。だから舐めてくれる?臭いかもやけど我慢してなめて!それか今すぐ踏まれるかどっちか選ばしたるわw」
俺は黙って彼女の足を舐めはじめた。大きな足だ。足指だけでも凄い迫力である。
確かに砂がたくさんついている。
ーー綺麗にしないとっーー
俺の中のなにかが目覚めた気がする。まぁそれはさておき、俺はどんどん舐めていった。「やば、くすぐったいww」「くさいやろなー、申し訳ないわー」
なんて上から声がする。
正直いってこの世の終わりのような臭いがする。それもそのはず、靴下を脱いですぐの足を舐めているのだから。とてもしょっぱい。
そして足指の間からは刺激臭がする。そうして5本の指の股まで丁寧に舐め終えたら
「ありがと!次は、、(ぬぎぬぎ)こっちの足な!」
反対の足が出てきた。
はぁ…思わずため息が出てしまった。でも俺は舐め続けた。しょっぱくて臭くて舌が曲がるかと思った。そうしてなめ終えたら
「さんきゅー!感謝してんで!せや!あんた僕が飼う!次はなー、僕の足がくさなさんようにずっと足におって!頼むな」
そういって彼女は俺を白いハイソックスへと入れ込んだ。中はとても湿っていて過ごしづらい環境だった。
シュルシュル、、
なにか音が聞こえると思った瞬間、彼女の巨大な足が姿を表した。彼女が靴下を履いたそれだけである。俺は土踏まずの位置に大の字の状態で張り付いた。顔が下を向いているので靴下の隙間から外がみえる。
そこには今まで見たことないほど高い位置からの景色が写っていた。
そしてちかは、そのまま上履きを履いた。
「これで僕の足はいい臭いやぁ…」
ちかはそう思いながら上履きを履き授業へ臨んだ。
俺の生活はガラリと変わった。
今までの集団の暮らしとはもうおさらばだ。これからは、ちかさんのペットとして生きて行かなければならない。俺はこの先生きて行けるのか。はたまたこの先どんな人生が待っているのか。不安だった。
約2時間が経っただろうか。
さようならという声が聞こえた。
彼女が歩き出した。土踏まずに少し体重がかかる。痛い。そしてなにより、足が蒸れていて臭いが…
彼女が向かった先は体育館であった。
「僕なー、バド部やねん。やから、今から部活すんねんなー。だから靴下変えるでー。今まであんがと。」
彼女はそういいながら靴下を脱ぎ、俺をバドミントンシューズへ入れた。
ーーうわっーー
あまりの臭いに嘔吐してしまった。凄い臭いだ。
ちかがきた。
「こっから約2時間くらい、部活やるからほんま臭くなるけど我慢してな、ごめんな…家帰ったらご飯食べさすからな!」
「あ、あと、バドミントンは体育館の窓締め切るから相当臭いで?ほんま耐えてな!」
そういってちかは俺を足の指の間に挟んだ。
そのまま黒いハイソックスを履き、バドミントンシューズを履き、彼女は部活をはじめた。
ここの環境はまじで最悪だった。
ガクンガクン揺れるし、それにとても臭い、あまりの臭いに途中俺は失神したらしく、気づいたら彼女の手の中にいた。
彼女の手をトントンと叩いたら手を開いてくれた。
「うわぁあああ!目さました!よかったああああ…ごめんな…ほんまくさすぎてしんだんかとおもった…でもな、おかげで僕の足だいぶ臭いなくなったんやでありがとう!」
彼女は涙を流しながら俺にそういってくれた。
なんて優しいんだ…
そう思った。
ちかはその後俺を肩に乗せて家まで帰った。
家で、俺に欲しい物を聞いてくれ、それを用意してくれた。おかげで食べたい物、飲みたい物、全て口に含むことができた。
ちかは、俺を手にもち自分の部屋へと入った。そこでちかは俺をちかのつま先の前で下ろし、
「うわぁ、小人やぁ…初ペットやぁ…なにして遊ぼかな…」
そういいながらつま先をパタパタと上下させた。
どんっ、どんっ、どんっ、
小人の俺にはとても怖かった。白い怪獣が目の前で俺を飲み込もうとしている。そんな風に見えた。そしてなにより、異臭を含んだ風が俺にまとわりつき不快だった。俺が思わず鼻を摘まむと、彼女は
「ごめんな!くさいやんな…」
といいつつも、
「ちょ、僕の足の甲まで登ってみて!無理ならええけど」
といった。
よし、がんばろう。そう思い彼女の足指に近づいた。
とてもつない迫力だ。恐らく、足指だけでも俺の5倍ほどの高さがあるだろう。これが少女の足の指1本だなんて到底考えられなかった。
くさい…
くさすぎて痛みすら感じる、あまりの臭いに目が開けられず、俺は手探りで靴下を掴んだ。
モゾッ、足が動くのを感じた。こしょぐったいのだろう。
彼女は雑誌を読んでいる。肩より上は視力の限界なのか見えない。
俺は腕力をふんだんに使い、足を登った。足指の形に湾曲していてなかなか登りづらい。
そうして、ようやく頂上らしき場所へ到着。彼女の足を思いっきり殴ると気づいてくれた。
「おー!お疲れ様やでー!それにしてもちっちゃいなーwなんか靴下の上に埃がのってるみたいやわw。登るのもチマチマやしな、可愛いwまだアリのが早く登ってくるでw」
グサリとささるような言葉を言われつつ彼女は足指をまた上下上下させた。俺は靴下の繊維に足を取られそうになりながらもなんとか怪我無く転がり続けた。
「あっははwかわええわwごめんな、もう降りてええよ。」
そういって足は再び止まった。また降りろというのか…
きっと本人にはわからないのだろう…この辛さが…
俺は再び、ジメジメとした靴下を伝い、なんとかして降りた。すると
「もうそろそろ降りたかなー?お!いたいたwじゃ、靴下ぬぐでー」
シュルシュルー、彼女は靴下を脱ぎ捨てた。
「あー、足がスースーするわぁ」
どーん!
目の前に、先ほどの白ソックスに包まれた明日は違い、巨大な素足が現れた。凄い迫力…圧巻されてしまう。
ぶわっ、凄い酸っぱい臭いが鼻を刺した。靴下を脱いだらとてつもない臭いだ。
「なーなー、足舐めて?気持ちよかったねんw」
そう言われ、また足を舐めることに、しょっぱかった。
「なー、素足でも僕の足登れる?やってみてよw無理なら足叩いてなw」
この足を登れだと…。
さっきはまだソックスの繊維に指をかけられたのだが、今回は手をかけられない。
頑張って登ろうとしたものの無理だった。
そのため足の指を叩いたのだがなかなか気づいてもらえない。
思い切り蹴ったら気づいてくれた。
「無理か〜、ならのせてあげる!」
俺はちかに摘ままれ、巨大な素足の上に乗った。
まるで平地のようだ。しかし、この臭いが彼女の足の上だということを実感させてくれる。
「しばらくそこにおってなー。」
俺は探検して見ることにした。
足の親指にきた。凄い、下に落ちてしまったらひとたまりもないだろう。
指の間から凄い臭いがする。
しばらく指にいると、
どんっ、どんっ、
また指が上下上下し始める。彼女の癖なのだろうか…
落ちそうになりながらもなんとか耐え、次は上に登って見ることにしたが…
「おお、忘れてたwごめんなー」
そういいながら彼女は俺を地面へとおろした。
「奴隷みたいwかわいいw。」
そういいながら彼女は足を俺の上にかざして踏み潰そうとしてくる
「がおー、ふんじゃうぞー。」
ほんとに踏まれた。でも上に足を載せられた程度である。
「感触かんじるww」
足指をくねくねさせてくる。
「ほれほれ、悔しかったら指の間から顔出してみぃ?」
ひょこ、俺は顔を出した。
「ひょこってwwwwwあっはっはwwww」
彼女は笑いながら足をどけた。
その後靴下に包まれた方の足の裏にこすりつけられたり、足指に挟み込まれたりして、一晩遊ばれ続けた。
Another.女子視点
「高木絢香」
弁当の時間、なにげなく下をみていると、小人がいた、しかもこけている。
だっさーww
咄嗟に私は彼を踏んでいた。足裏に程よい感触を感じる。
そのうち友人と話していると足の臭いの話になった。
そうだ、小人にかいでもらおう!そう思い、3人の足裏に小人をこすりつけた。
結果、友達の千紘が一番足が臭いと判断され、千紘は怒って踏み潰してたっけ、あれは楽しかった。
「山本優香里」
私はよくいじられる。今日もそうだった。食事中に小人を食べさせられた。小人がかわいそう、そう思っていた。
友達が、私の上履きを思いっきり投げた。教室の反対側あたりまで飛んでいき、取りに行くことに。
はぁーあ、そんな時に私の足の目の前で、私の上履きの手前。そこには、私の上履きの風圧で飛ばされたであろう小人達がいた。
危ない踏んじゃうところだった…
私は、小人をふまないように上履きを履いて戻った。
私の足臭かったよね…ごめんね…長生きするんだよ…
心でそう願った。
「小川零美」
体育が終わった昼休み。今日は足が蒸れたから小人がほしい…そう思ってたとき目の前に2人の小人達が!見事捕まえてみせた。
ラッキー、そう思い1人はうちがさっきまではいてたスニーカーソックスの中へ。
もう1人は足の指の間に挟んで靴下を履いた。ぎゅ!って握るとバタバタ暴れる感覚がたまらなかった。授業中もわざと上履きを履き続けて臭いを嗅がせたり、家でも足の爪を磨かせたりなめさせたりして4日間こき使った。上履きの中にいれていたら3時間目、ついにしんでしまった。
「もう1匹いるなー」
そんなことを今考えている。
「鷹斗を廊下でみつけた女子」
あ、小人!
反射的に私は小人を手にしていた。
よーし、
どーん、どーん、
彼女は右足と左足の裏を合わせてどんどん鳴らしている。その上に鷹斗を摘まんでいる。
えいっ!
手を離した。鷹斗は足の間に吸い込まれ
ぐしゃ!
潰れてしまった。
「上原舞」
「おかずを落としてさー!そこに小人呼び込んで捕まえようよ!」
「いいね!」
発案者は私。なかなかの案だと思う。特にこの暑い季節、消臭アイテムとして小人は欠かせない。
お肉の欠片を落としてみる。
案の定小人が集まってきた。
ザッ!
打ち合わせ通りみんなの足で進路を阻む。完璧だ。私は中から1人取り出してそいつを投げて遊んだ。そして、前の方で食べていた女子の足元において置いた。
そうしたら見事に踏みつぶされた。気持ちよかった。
私は発案者ということで更に2匹もらった。右足と左足の上履きへ入れて、そのまま履いた。これで臭いがなくなる!と思ったらもう帰りにはしんでいた!
「なに!そんなに私の足が臭かったか!?え!?」
そういい彼女は死体を踏みにじった。
「賭けに参加した子」
小人を足に挟んで100円!
絶対やってやろう!
そう意気込んでこのチャレンジに参加。足指に挟んで歩いてみたものの、とてもくすぐったい。耐えられずぎゅー!!っと握り込んでしまいチャレンジは失敗してしまった。
「佐藤知佳」
僕は、とにかく小人が欲しかった。前、授業中に上履きに入ってたような気がしたが逃がしてしまったからだ。
僕の友達の舞ちゃんが良い提案をしてくれたので載った。
みんな小人をめちゃくちゃに扱っていてとてもかわいそうだな…と僕は思ったので、僕は優しく扱ってあげることにした。
とはいえ、まず足の砂をとってもらった。ザラザラだった足がとてもサラサラになって感動。
めっちゃ感謝。
それも両足やってくれた。
その後靴下に入れて学校生活を過ごした。授業中はできるだけ気を使って上履きを脱いで新鮮な空気に触れさせてあげた。
ちょっときついとは思ったが、部活の時も足指に挟んで部活をした。部活が終わって小人を見ると、ぐったりして意識がなかった。
やってしまった…
罪悪感に苛まれながら手で握り帰った。
すると「トントン」と感触が来たので開けてみると、小人が意識を取り戻していた!
嬉しさのあまり肩に載せて帰った。お願いも全部聞いてあげた。
さぁ、ここからがお楽しみタイム!そう思い小人と戯れた。
足をパタパタしてたら鼻を摘ままれた…くさいってことだよね…ショック…
とりあえず、足の甲まで登らせた。たぶん必死に登ってるんだろうけどとってもゆっくりだった。とっても足を動かしたかったけど必死に耐えた。
微かに足を叩いた感触があったので、見ると登り切っていた。
足指をくねくねとさせた。ころころ転がってて可愛かった。次は下ろして裸足になった。
すっごいくさそうな顔してるw
足をまた舐めさせた。気持ちよかった。こしょぐったいw
裸足登れるかなー?そう思ってやらせてみたけど無理だったみたいで、足にわずかに感触がきた。
ほんと小人って非力だなwそう思った。
小人の上に足をかざしてみた。
そして少しずつ近づけてゆっくり下ろした。
もがいてるもがいてるw
感触を感じる。
寝床代わりに僕のハイソックスをあげた。もちろん洗ってない。これからその靴下を寝床にするんだよ。そういったら満更でもない様子だった。
「原田結以」
舞ちゃんと手を組み、ゆいは小人を1人ゲットした。
楽しそうだから、わざと小人の目の前に足を踏み下ろしたり、真横に足を踏み下ろしたりして恐怖を演出してやった。
そして、上履きを前と後ろに落として、絶望的なシチュエーションを作り
「上履きの中に入ったら許してあげるよ?」
といった。そうしたら、小人は真っ先に上履きの中へ。
「バカだなぁw」
そう思いながら彼女は上履きを履いた。
足を必死に叩いてくる感触がある。
きっと苦しいのだろう。
ゆいは、上履きをずっと履いたまま足をじっくりと蒸らした
05.混沌、そして安らぎ
その後、俺はちかと生活を共にした。朝、ちかの手に載せられて朝飯を共に食べる。そしてちかは俺を足の指に挟んで靴下を履く。そしてローファーを履き、登校。
上履きに履きかえ教室に入り。帰りまでずっとちかの靴下の中。
でも苦痛には感じなかった。
なぜなら、ちかは授業中ちゃんと上履きを脱いで空気に触れさせてくれるし、時々足指をぎゅって握ってくれるからである。
そして部活中も靴下の中。
初日は失神したが次の日からは、俺から頼んでいれてもらった。
「だって…臭いやんな…」
「自分でも吐きそうな臭いするもんさすがにきついやん…」
とかいってたけど頑張っていれてもらった。
なんとか意識を保って、帰宅後俺は虫かごに入れられる。そしてその中に今日履いた靴下を入れてもらって俺のご褒美タイム。
しばらくすると、ちかがきて、俺と足で遊んでくれる。
そんな生活をずっとしていた。
土曜日、友達の家にちかがいくといったので、いつもとは違う黒ニーハイの中に入れてもらって友達の家にいった。
ちかが足の裏をみせて
「これ僕のペット!可愛いやろ?」と自慢をしていた。
「見えないww」
と友達がいってたのでちかは靴下を脱いで、俺を靴下から出した。
なんて新鮮な空気…
いつも靴下から出るとき幸せである。
友達はちかよりも小さくて、茶髪のショートだった。
「ひなちゃん」とちかはよんでいる。
ひなちゃんはとても可愛かった。
ちかとまではいかないが可愛かった。
「なーなー!うちもなー!最近高校でペットみつけてん!」
そういってひなちゃんの黒タイツで包まれた足裏から姿を表したのは小人だった。顔がしんでいた。きっと凄い臭いなんだろう。
「見えんやんwだしてw」
ちかがそういうとひなちゃんは黒タイツを脱いで俺の目の前にきた。
俺はひなちゃんのペットと仲良くなった。
名前はエドというらしい。
元は学校にいて、生徒に捕まり、そいつがひなちゃんのローファーの中に彼をいれたらしい。
そしてそのままひなちゃんが履いて家に帰った時、足裏についたエドに気づきそこから飼われているらしい。
「せや!うちのペットとちかのペット一日交換せえへん!?」
「えー、いやや…」
「一日だけ!ええやろ?」
「た、大切にしてな…」
そんなこんなで俺は今日一日ひなちゃんの黒タイツの中で過ごすことに。
夜。ひなちゃんは俺を部屋に置いて出て行った。
しばらくして、ひなちゃんが帰ってきた。
ずぅぅっぅん!!!!ずぅぅぅぅぅん!!!!ずぅぅぅぅん!!!!
ひなちゃんが迫ってくる。そしてそのまま俺の元に足をかざして踏み下ろそうとした。
ぎゅーー
突然俺はひなちゃんに踏まれた。それも軽い力で。息を吸うと酸っぱい臭いがする。
「どや!びびった!?ww」
心臓に悪い冗談だ。
その後俺はひなちゃんに遊んでもらった。
「今からこの足登って!立てとけから!よーいどん!」
俺は縦になった足を登らされた。
足指がくねくねしてて登るのが大変だったがなんとか登り切って、
「おー!おつかれやでー!」
頬ずりをされた。
可愛いなぁ…とても幸せだった。
次の日、事件は起きる。
朝起きると、誰かの手の中だった。
トントン、叩くと見覚えのない顔の子がいた。
誰だ!?聞くと、その子はひなちゃんのいもうとらしい。
中学3年生。
どうやら俺は誘拐されたようだ。
「ひなこのペットやんな?よっしゃ!今日から私のもんやで!」
そう言われ俺は赤ラインの入ったスニソに突っ込まれ、学校へいった。
3時間目、事件はおきる。
俺が収納されていた足の裏の土踏まずのあたりが破れたのである。
そのまま俺は上履きへダイブ。その直後、ひなちゃんの妹のかかとが迫ってきた!
俺は咄嗟に左側へと飛んだ。ギリギリ間に合ったものの、ここからどうするか…
とりあえず、後ろへと歩いた。
すると突然、目の前に上履きが
ドーーーン!!
「小人ちゃーん、つかまえた!」
その上履きには、「なつき」と書かれていた。
俺は彼女の上履きに入れ込まれそのまま履かれた。
ぐはっ
彼女の足の下敷きになっている。
臭い。鼻をつんざくような臭いだ。
そんな臭いに耐え、放課後、彼女は上履きを脱ぎ、俺にこういった
「あなたはここでお留守番、私の上履きの妖精さんだもんね!」
終わった…
「ガタンっ!」そのまま扉は閉められた。俺はここで死ぬんだついにここで…
いろいろなことが蘇る…ちかちゃん、最初の集団、小川さん、
楽しかったな…なんだかんだいって…
いや、でもまだ諦めきれない!
俺はひたすら壁にタックルを繰り返した。すると、先住民が存在に気づき、扉を開けてくれ、食事をくれた。さらに、ひなちゃんの妹の下駄箱まで案内してくれ、なんとかなった。問題はどうひなちゃんに気づいてもらうかだが…
ーーそのころーー
「なにしとんねん!!!」
「ごめん…まさかいなくなるなんて…ひっく…」
ひなちゃんの妹が小人を奪い、さらに無くしたと聞いてひなちゃんは激怒。ちかもとても落ち込んでいる。
明日どうしよう…
ーー朝ーー
ガタッ!!
下駄箱があいた!
俺はずっと上履きの奥でスタンバイ。
がたーん!!!
地面におちた、妹が履く、今だ!
俺は足にタックルをした、すると妹が足元を見
「あっ!」
嬉しそうにこっちをみた。
「ごめんな…もう離さへんから…」
そういわれ、俺は上履きの中に入れられた。ずっと足指で握られている。暑い。そして臭い。
それにも耐え、俺はひなちゃんの妹に連れられ帰ってきた。
そしてひなちゃんに会えた。
「うちの妹がごめんな…」
土下座された。
ちかが家にきて、
「あー!!なつかしー!!無事でよかった…」
といった。
やっぱりちかは落ち着く…
帰りはちかの靴下の中で過ごした。
また、平凡?な生活が戻ってきた。
06.終焉、そして現実
俺はちかと過ごし続けた。
縮小刑が終わる最後の日。
俺はちかに小人のアジトの場所を教え、そこを守って欲しいと伝えた。ちかは快くそれを受け入れてくれた。
最後に、俺は腹をくくって
実は元は人間で、縮小刑くらってるんだ…
そう告白した、その瞬間
「は」「お前、犯罪者なん?」
「てことは今日までに殺さなあかんってことやんな」
全身から汗が出てきた。
今まで優しかったちかが一変、怖くなった。
犯罪者さんばいばーい。
ちかが足指をくねくねさせる。
俺は全力で走った。第一撃は逃れたが、、
グシャッ!
結局もう一方の足で踏みつぶされて、ただのシミになってしまった。
最後の告白がなければ生き延びていたろうに…
ーー後日談ーー
あははっ、きんもww
小人のアジトの人々はみな、ちかに持ち去られた。
そして今200人ほどがちかの家にいる。
ずぅぅぅうん!!!!ずぅぅぅぅぅぅぅーーんー!!!!
ちかが帰ってきた。みな、絶望的な顔をする。
ガタッ
ドーーーン、ドーーーン、
まるで小人などいないかのように床を踏みしめる。
「チビども、集まれ。」
小人は自然と集まる。
よーし、パタっ、パタっ、
足を上下上下させる。
臭いにおいを含む風が吹き付け、自分の身長よりも遥かに大きなつま先が荒れ狂い小人は怖がる。
その姿に満足すると、
「ほら、僕の足の甲まで30秒以内な、よーいどん」
彼女は本を読みながらさらっといった。
みんなしにもの狂いで部活後の汗を吸った黒ハイソに掴みかかる。
足形に沿ったソックスをよじ登った。上にくると
「とろ、アリ以下やん。ほんまくずやな」
といいながら足の甲の上を小人が転がる。ちかが足指をくねくねさせてるためである。
「はよおりろ」
小人は死ぬ気で降りて行く。
「よーし、脱ぐでー」
まだ2.3人いたのにも関わらずちかは黒ハイソを脱ぎ捨てた。
大きな裸足があらわになる。
また足をパタパタし始めた。
凄い臭い。である。
「人間の足元をチョロチョロと、不快やねん!」
並んでた小人の一部を踏み潰した。
「なー、裸足やけど登れる?」
みんな必死にチャレンジ、しかし、指が大きすぎるため登れなかった。
「あははwか弱い女の子の足にも登れないなんて雑魚やんなww」
そういいながらちかは小人の上に足をかざす
「ほらほらー、こわい?w踏んじゃうで?」
怖い。とてつもなくこわい。
バタンっ
足が降りてきた。
「踏まれたくなかったら舐めろかすども、綺麗にするんやで」
小人は一心不乱に足をなめはじめた。
朝、ちかはローファーには5人ずつ、靴下には3人ずつ小人を入れて登校する。
小人なんてゴミやん、道具やん、
彼の縮小刑、というひとことがちかをかえてしまった。
ありふれた非日常