痛み。

心は、いつだって痛みだけを覚えている。

明日を生きれない君と
今日をあきらめたぼく

どっちの世界も黒一色で
感情なんてゴミにまみれた

気休めの言葉は一時の痛み止め
「薬なんてお金の無駄です」

蜘蛛の巣みたいな血管は
欠陥だらけの集合体

朝から夜まで生き血はめぐる

心は死んだままなのに

明日を生きれない君は云う

「心は生きたままでいたい」

今日をあきらめたぼくは云う

「明日はきっと迎えに来ない」

互いの背中が見えなくなって

境界線は色を濃くして

宙をただよう最期の言葉は

涙に変わって消えたんだ

痛み。

痛み。

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-04-26

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