『好き。だけど……』

あいつは嫌い

言わなくてもあいつに伝わる

だからあいつと二人のとき

態度がおざなりになる

あいつも 同じ



あいつと自分

どちらが先に嫌いになったのか

嫌いらだから嫌われる

嫌われてるから嫌う

嫌いって気持ちは

自分に返ってくる



好きって気持ちはどうだろう?

きみを一途に思ったら

きみは好きになってくれる?


目が合うだけで恥ずかしい

そんな気持ちがないとダメかな



きみに嫌われていると知っている

だって 嫌われるようなことしかしてない

こうだからいけない

こうしたらいけない

きみに注意ばかり



きみが見せた 弱い部分

明るく振る舞うきみの 弱い部分

物語の見すぎって言われるかもしれない

でも

普段と違うきみを見て

自分は恋に落ちたんだ



ありきたりかもしれないけど

“守りたい”って

“支えたい”って

思ったんだ

きみが弱いって言ってるわけじゃない

ただ自分が 勝手に思っただけ



きみは 他の誰かにも弱い部分を見せるのかな

きみを束縛することはできない

だけど

弱い部分を見せる相手が自分だけなら嬉しい



いつでも相談にのるよ

だからもっと 頼ってもいいんだ

一人だけ頑張るんじゃなくて

誰かを頼ってみて

そしたら きっと

難しい顔も肩の凝りも

少なくなると思う



きみに嫌われているから

自分もきみを嫌おう

何度思っても

好きだから嫌いになんてなれない



気持ちを押しつけたくない

だから きみが好きになってくれるまで待つ

こんな考えが 気持ちの押しつけになるのかな

きみの答えが知りたい

『好き。だけど……』

『好き。だけど……』

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2013-04-23

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