マシュマロデイズ-Marshmallow days 四之宮四葉のヰタ・セクスアリス

四之宮四葉のヰタセクスアリス

四之宮四葉-しのみやよつば 本編主人公
四之宮美鈴-しのみやみすず 四葉の姉

佐伯菜奈-さえきなな 四葉の初恋の相手
祐樹-ゆうき 近所に住む四葉の幼馴染

溶けて消えてしまいそうなあの日々……

 四之宮四葉(しのみやよつば)はその外見から随分色々な性的な屈辱を味わった。
それも、まるで引きつけられる磁石みたいにだ。
彼が望むべくもなくそういった類の人種を周りに集めてしまうのだ。
 それは四之宮(しのみや)の側に問題があるのか? いや、そうではない。

 回りの人々の性的な歪さが四之宮を触媒にして浮かび上がるといったほうが正しい。
 一見、女の子と見まごうほどの容姿。
それも、相当可愛い。おまけにスポーツは大の苦手だったから、概ね華奢な体躯が、その年齢的未熟さと相まって一層性別をあやふやにさせた。

 友だち付き合いも限定的で、学校が休みの日には部屋で音楽を聴くか、小説を読んで過ごすのが彼の日課だったから肌の色はあくまでも白く透明で透き通っており、ショートにカットされた髪は漆黒で艶のある巻き毛。
 奥二重の瞳にときおり見せるハニカミは、一目見ただけで抱きしめたくなるほど愛らしかった。
 もしも四之宮が女の子であったなら男が放ってはおかない類のそれはそれは魅力的な女子だっただろう。

 しかし四之宮はペニスを持つヘテロセクシュアルなのだ。

そうではあっても元々四之宮には性的なタブーに鈍感であった。
 幼い頃から母親や姉の下着を身につけて姿見に全身を写すなどという一見背徳的な行為の常習者でもあった。

 これは面白がって三歳上の姉、美鈴(みすず)が自分のお下がりを無理やり四葉に着せて常日頃、からかっていたことにその多くが起因する。
 もちろん内向的で素直、夢見がちな四葉の性格が根本にあったことは否めない。
 ごくごく普通に四葉は女性の下着に興味を覚えた。
 未知の性的興奮あるいは性的欲求から身につけることさえ躊躇わなかった。

 四葉の最初の疑問「……なぜ僕のあれは興奮すると固くなるのだ?」

 姉の美鈴は出生当初からぐずったりもせず元来手のかからない子だったので、母が二人目も粗暴(男の子を持つ友だちや想像の上で)な男子よりは、女子を望んだという経緯もある。
  父も温和で争いを好まない子煩悩な性格だったのでやはり次も女子を望んだ。

 もちろん四葉が家族の意にそぐわず男子だったとしても可愛がられなかったわけではない。
まるで女子のような華奢な体つきや、女の子と見紛うほどの可憐さは姉以上だった。
 温和で優しい性格の四葉を両親は溺愛したのだ。
とりわけ父は四葉を可愛がった。母や姉が嫉妬するほど……。

 

 四之宮四葉は小学校四年生の時、十歳でオナニーを覚えた。

 友だちとの会話からそれがどういうものなのか大方理解してはいたが、ぬめっとした精液が右手指や下着を濡らす感覚を味わったのはその時が初めてだった。

 家人が留守を確かめ、母親の部屋に忍び込み、タンスを開け、母親の下着の匂いを嗅ぐ。
 綺麗にたたまれたそれを動かしてはいけない。気付かれることは、四葉の屈辱を意味する。
 注意深くゆっくりと一枚づつ子細に匂いを嗅ぐ。
次に姉の部屋に忍び込み同じ動作を繰り返す。
そして、ゆっくりとお気に入りの一対を選び出す。
 その時も姉のピンクのブラジャーとパンツを身につけ股間を触り続けていた。

 等身大の姿見でそれを見ながら手を突っ込み勃起するペニスを弄った。

 頭の芯が痺れるような甘味な感覚が四宮を虜にした。
 それは性的興奮というよりも常習的な行為だったのだが、勃起したペニスを触り続けているうちに突然それはやってきた。

 身体がしなり、興奮が頭の芯に集中した時に一気に噴き出した。

 なんという甘味な陶酔。四宮の身体は何度ものたうち、痺れが全身を貫いた。
 その後の倦怠。
 四之宮はしばらく起き上がることすらできなかった。

 これが自慰行為なんだ! オナニーの快感を知った初の出来事。
 四葉はなんだか自分が大人に一歩近づいた気がして興奮した。
 ネットで調べ、あるいは友だちから小耳に挟んだ知識とは随分違う。
 こんな気持ちのいいことなんだ! 
 四葉はただただ単純にうれしかった。

 テイッシュを取ろうと手を伸ばしたけれど、うまく力が入らない。
そのうちに固まった精液が股間にこびり付いた。
 そういう行為の陶酔も四葉の記憶に沈殿してゆく。
 精液で汚れたままの姉のパンツを机の引き出しの奥に隠す。
 ゆっくりと起き上がりシャワーを浴びに階下に降りる。

 四之宮が中学生になってもそれは変わらなかった。
俗にいう可愛い男の子。誰もがおもちゃにしたくなるような……それが四之宮四葉だった。



 最初の衝撃は近所の仲のいい友だちの兄。四之宮が十一歳の時。

 その友だちがたまたま留守で、彼は家にいた祐樹(ゆうき)の兄に祐樹の部屋に通された。
「そのうち帰ってくると思うからここで待っててよ」
「はい。ありがとうございます」
兄の視線が気になった。
「四葉ちゃんさぁ……女子と間違われない? なんだか、男って思えないんだけれどー……」

 顔が赤らむのが分かった。中学二年生の友だちの兄は、四之宮にとって充分大人に感じた。
「可愛いよね、脚も細いし、肌も真っ白だね。……なんだか変な気持ちになっちゃうよーははは」

 笑いの奥になにかが潜んでいるのを感じたけれど、十一歳の四之宮にとってそれがなんであるかは、はっきりとは分からなかった。

 視線がさらに全身を舐めまわすように……四之宮の身体に悪寒が走った。
なにか良くないことが起こりそうな予感。

 唐突に兄の片手に握られたスマホが鳴った。
四之宮の身体がビクッと反応する。

「ああ、俺。うん、来てるよ……ああ、二時間くらい掛かるんだ、ああ、分かった。部屋で待っててもらうよ……」

 携帯を切った兄の顔に薄ら笑いが浮かぶ。
「祐樹さ、友だちにばったり会っちゃって買い物付き合わされてるらしい。二時間くらいで帰れるから待っててってさ」
 四之宮は帰るべきか迷っていた。ここで祐樹の兄と彼が帰ってくるまで過ごすのは苦痛だ。

 「か、帰ります。また来ます」

「まあ、まあ、いいじゃんか。ちょっと僕の部屋においでよ。新作のゲームあるから見ていかない? 一緒にプレイできるやついなくて……四之宮ちゃん、ゲーム好きでしょ」

 「え? はい、あのー……」

 四之宮の言葉を待つまでもなく、兄は強引に四之宮の腕を取り、部屋を出る。
「い、痛い。そんなにつ、強く、掴まないでください!」

 兄の部屋のベッドに乱暴に押し倒され、後ろ手に部屋の鍵を掛ける兄を四之宮は見詰めていた。
現実感がなかった。夢でも見てるような気持ち。
普段温厚な祐樹の兄の豹変に感情が追いつけなかった。
 ただじっと見詰めるしかなかった。
圧倒的な兄の力の前にすでに諦めていたのかも知れない。

「言うこと聞けよ! 痛くしないからさ……聞けないんなら、力づくって手もあるけどー」

 声が出なかった。豹変した兄の顔が怖かった。興奮している。ジヤージのポケットに突っ込んだ右手が股間を忙しく動く。
「ほら……脱げよ。下だけだぞ、パンツもだ。靴下もだ、ほら早く脱げよ」
「い、い、いやです……や、やめてください……お願いですから帰りたい……」

 四之宮の身をよじる姿が更に兄の興奮を高めた。

「可愛いな、女の子みたいにかわいいな。エロゲじゃ味わえないな、すげー興奮する」

 じょうがないなと言いながら兄は力づくで四葉の履いていた短パンを脱がせた。
四葉は必死で抵抗したけれど、兄の腕力には到底適わない。
 露わになった下半身。パンツを見た兄の顔色が更ににやけた。

「あれ、お前ピンクって……それ女もののパンツじゃん。ヘンタイなんだ、あはは。じゃあ話が早い、あはは……」

 「ぼ、僕はヘンタイなんかじゃありません。お願いですからもう痛くしないで……」
消え入りそうな声で懇願する四葉。
 そんな四葉の態度に兄は更に図に乗る。
「祐樹にばらしてやろうか、女のパンツを履いてる四葉ちゃん……」
左手で四葉を押さえつけ兄の右手がパンツの中で縮こまった四葉のペニスを弄る。

「やだって……やめて! お願い、痛い!痛い」
「なんだよ、痛いとか言いながら固くなってるじゃん」
わざと乱暴に四葉の履いていたパンツをはぎ取る。
 四葉は恥ずかしさに更に身をよじり、貝のように縮こまる。

「抵抗すんなよ。ばらしてもいいのかよ? いい加減にしないと殴るよ」
覆いかぶさった兄が大げさに右手の拳を上げる。

普段の祐樹の兄からは想像もできないような下卑た言葉が四葉を観念させる。
 頭の中では嫌がっていても下半身で疼くペニスは勃起していた。

 「言うこときけよ! 痛くされたくないなら……上も脱げよ!早くしろよ。祐樹が帰ってくるじゃん」

 催眠術にかかったように四葉は言われるまま全てを脱いだ。

スマートフォンを持った兄が何枚も執拗にその姿にシャッターを押す。
「い、嫌だ! 止めてください。お願い」
「うるさい!  こればらされたくなかったら余計なことは言うなよ。ピンクのパンツを履いたヘンタイちゃん、あはは」
 更に四葉は言われるままに脱がされた姉のパンツを両手でかざした姿さえ撮られた。

「す、すごいな!二次元のエロゲとはわけが違う。興奮するー、四葉はこれから一生僕の奴隷にしてやるよ」

 あの温厚な兄の豹変ぶりが四葉から意志を奪っていった。
「ほら、股広げて……ペニス見せろよ! 知ってるんだろマスターベーションくらいさ、やってみせろよ、心配すんなよ、この動画は誰にも見せたりしないさ、四葉が素直に僕の言うこと聞いたらさ……」

 スマホのシャッターを切る間も兄の左手はジャージの股間を忙しなく動き続けた。
素っ裸の四葉に向かって色々なポーズを要求する。

 四葉は言われるままなにがなんだか分からずにその命令に服従するしかなかった。
 「僕は奴隷になってしまうのか……」

 心でそうつぶやいた。よりにもよって姉のパンツを履いている時にこんなことになるなんて……想像だにしなかった。
 自分の性癖がこんなところでばれるなんて……思いもしなかった。

 「可愛いなぁ……四葉、ほんと女子みたいに可愛い」

 こんな状況で勃起してるなんて……僕は本当にヘンタイなの? 自問自答する四葉。
 兄に乳首をつねられた。
「い、痛い!」
 両手を抑えられ乳首を舐められ、兄の舌が強引に四葉の唇を奪う。

 四葉の思考は停止していた。乱暴され全身苦痛に貫かれながら、頭の中心が痺れたまま何一つ抵抗できなかった。

「いやだ、いやだ……もう止めて」 消え入りそうな声で祐樹に向かって懇願するのが精一杯の抵抗だった。
 
 身体には相変わらず力が入らない。兄のなすがままにどうすることもできなかった。
 そういう拒絶の言葉に兄は更に興奮したのか、はがいじめにした四葉の身体に更に舌を這わせる。

 
 兄の動悸が早くなる。興奮が頂点に達しているのが分かる。
「四葉! 口開けるんだよ! ほら、大きく開けるんだ!」

 口の中にぬめっとした感触。それが四葉の口腔いっぱいに広がる。
「うううう……」息ができずに四葉が呻く。
 生えかけの陰毛が眼前を覆う。四葉の口に射精した兄の満足げな下卑た笑い。
「最高に気持ちよかったよ四葉。これは僕と四葉の秘密だ。絶対に誰にも言うなよ、もしも誰かに喋ったらこの動画ネットに流しちゃうからね、可愛い奴隷ちゃん」

 大量に吐き出した精液が四葉の指の間から零れ落ちた。


 


 
 恋をした。
なにしろ、なにもかもが初めての気持ちだった。
四宮四葉(しのみやよつば)は人生で最も不思議な経験をした。
中学一年生、思春期のど真ん中でそれは突然四葉を襲った。

 A組の

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  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 恋愛
  • 成人向け
  • 強い性的表現
更新日
登録日
2013-04-21

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