僕とハンドボールと

1章

ハンドボール。
フィールドプレイヤー6人、ゴールキーパー1人、合計7人で行われるスポーツ。チームで巧みにボールを回し、相手の隙をつくり、そこに攻め混むのが攻撃の主流。それにはチームワークはもちろん個々の技術もかかせない。相手にぶつかられても、掴まれても倒れない、振りほどくは程の力。触れることの出来ない相手には力も意味をなさない、スピード。一瞬の隙を捕らえるテクニック。また、戦術も試合を大きく左右する要素のひとつだ。スポーツで必要とされる全てが含まれるであろう、スポーツ、それがハンドボールーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

1章 入学

「ここか・・・」
校舎の屋上に入るためのドア。基本的に閉まっている屋上への唯一の入り口は開いている。階段を上がってすぐの、このドアの前に一人立ちすくむ少年が呟いた。表情は固く緊張しているのが見てとれる。この高校ではネクタイの校章の色で学年が分かるようになっている。一年生は赤、二年生白、三年生が緑だ。そして彼のネクタイの色は赤。つまり一年生だ。名札には【1ー2 朽田】と表記されている。
「よし・・・!」
利き腕である右手をドアノブにかけた。そしてーーー
キイィーッ
黒板を指で引っ掻いたときのような不快な音が屋上前の廊下に響いた。

僕とハンドボールと

僕とハンドボールと

高校生になった朽田はハンドボールに出会い。成長していく。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-04-20

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. 1章
  2. 1章 入学