私の日常

私の日常

 冬に近い寒い朝。

「ハァーー」
 吐く息は白く、首に巻いたマフラーをなびかせ、私は自転車をこいでいた。

 信号が青になるのを待ってる間、息で手を温め再びペダルをこぎ始めた。
 ペダルをこぐ足を邪魔するように制服のスカートがまとわり付いて重く感じた。
「ハァ、ハァ、ハァ…」
 やっとの思いで橋を越えると…。

 あなたは照れ臭そうに待っていた。
 たぶん私の顔は、たどり着くまでずっと、ほころんでいただろう。
「おはよう」
 と、あのいつもの優しいあなたの声。
「おはよう。今日も寒いね」
「そうだね…」
 無言になる二人。
 彼は照れくさそうに、頭をかき「行こうか…」と呟く。
 そんな仕草も私は好きだった。
「うん…」
 いつも二人で登校する。

 そんな日常…。    

 - end -

私の日常

 原稿用紙1枚未満のショートショート。

私の日常

冬に近い寒い朝。 「ハァーー」 吐く息は白く、首に巻いたマフラーをなびかせ、私は自転車をこいでいた。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-04-13

CC BY-NC-ND
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