夏休み
ザ・インタビューズの「300文字小説グループ」でのお題です。お上手とはいえませんが300文字以内です。
夏休み
夏休みというのはそもそも夏季の暑熱の回避のための休みだというのに朝早くからラジオ体操だの宿題だの水やり当番だの海水浴だのスイカだの家の手伝いだので忙しい。実際に何を回避したいのかボクには分からない。
夏休みでいいなと思うのは普段毎日顔を合わせている同級生としばらく会わないとうことだ。知らない間にボクも友達も日焼けして少し大きくなっている。
あちこち行ったと自慢するやつもいる。ボクはたいてい本を読んでいる。動かない。それでも久しぶりに友達に会うと黒くなったな、でかくなったな、と思う。友達にとってボクのいない時間、ボクにとって友達のいない時間。それを知るのが夏休みというなら、合点がいくんだけど。
夏休み