五十歩百歩
過ちとは、時間が経つごとに、認め辛くなるもの。
五十歩も百歩も大差はないと言うけれど
五十歩逃亡して、過ちに気付く者。
百歩逃亡して、過ちに気付く者。
逃亡の足を、一歩踏み出している者。
この三つの状況に、格差がないように見えても、確かな序列は存在する。
早めに過ちに気付いた者が、遅れて気付く者を叱責するのは自然であり。過ちに気付いた者が、過ちに気付かない者を叱咤するのは当然だ。
だからこそ、失敗を幾度となく味わい、そこに気付いた、人生の先輩は偉大なのである。
そして、最も蔑むべきは、自身の失敗に全く気付くそぶりのない、人生の逃亡者である。
五十歩百歩