ふたりぼっち

ひとりよりも、ふたりでなら。

ふたりぼっちの世界で
ふたりだけの夢を見る

誰の声もきこえない
誰の声もとどかない

命を揺らす心臓の音が
ふたりの世界の子守唄

あっちで泣いてる女の子
こっちで泣いてる男の子

こわくて泣いているのかな
さむくて泣いているのかな

流れる涙が川になって
見えないどこかに続いていくよ

川と川とがつながりあって
見えない誰かに通じていくよ

ほら だんだん だんだん 見えてきた
君と手をつなぎたがってる誰かさん

だんだん だんだん きこえてきた
君と同じ心臓の音

ひとつの音はふたつの音に
ひとつの心はふたつの心に

さよなら ばいばい ひとりぼっちの世界
はじめまして よろしくね ふたりぼっちの世界

乾いた涙のしょっぱさが
きみと出逢えた道しるべ

ふたりぼっち

ふたりぼっち

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-04-05

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