自分勝手なのは知っているの

自分が勝手なのは知っているの

嫌いなものに八つ当たりして

好きなものに媚びて

嫌いなものに全部なすりつけて

好きなものに恐くなった。

そして

「まぁ、人間なんてそんなもんでしょ」

そう云う人を、怖れた。


彼女は言った。
『私には無理だわ、そんなこと。』

(ごめんね。)

なんでそんな思ってもないこと云うんだろ。

彼女が私に嘘をついたのはソレが多分、
はじめてだった。

最初で最後の、嘘。

そうだったと思っている。
否、私が勝手にそう思っているだけで、もしかしたら彼女はそういうつもりはなかったのかもしれないのだけど。

まぁ、もう今更どうでもいい話だけど。

今私は、性格の悪いおっさん(しかも働いてなさそうなろくでもない見た目の)と住んでいる。

前振りにいろいろと言っといてなんだが、
今の毎日に特に不満もなにもなかった。

ある事を除いて。

今日は高校の入学式であるのだ

自分勝手なのは知っているの

自分勝手なのは知っているの

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-31

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