お父さんがツンデレすぎてキモイ!

初めまして。あるいは´ω`)ノ こんぬづわ
今回の小説はギャグを取り入れたラブストーリーでして、
「隣の席の阿呆蔵くんはホモでした。」に似たようなものになってしまうと思います(汗
でも楽しんでもらえると嬉しいですね。
今回は初挑戦(本当に人生初)の男視点で書いております!!!
私は女ですが・・・・かけますよ。そんくらい・・・・!
楽しんでいってください

自分の失態

俺は春雨高等学校に通う高校2年生。
今は春、まさに進級、入学などいろんな新しい事がたくさんあるわけだけれど、俺は新しいことに挑戦しようと考えていた。
それは・・・彼女作りだ。俺は年齢=彼女がいないというわけではないのだが、訳あって今は、いや、数年いない。
「おい龍、入学式始まるけど?」
「ああ、そっか。新入生が来るんだもんな。」
俺の名前は龍。春先龍。そして今隣にいるのが俺の大親友の望月英。
俺らは会場に向かうはずだった。
「おい、あれ見てみろよ。新入生じゃね?迷ってんだろ。」
「あー・・・そうっぽいな。声かけてみるか?」
英は難しそうな顔したあと俺に
「俺さ、生徒会だし色々あるからパスな。お前見てやってくんね?」
「ああ、お前、俺を呼びに来たんだっけ?わりい。俺が案内しときます。」
英は「頼んだよ」と言ってから会場に駆け足で行ってしまった。
その新入生の女の子は桜の木の下で少し青い瞳をこちらに向け茶色の髪を右側に上の部分だけまとめていた。胸が打ち抜かれた気がした。
「ねえ、もしかして迷った?」
「あ・・・すみません。迷っちゃいました。」
俺は優しいので会場まで案内してやることにした。いや、話しかけておいて連れて行かないというのは非常識すぎる。
彼女の名前はモナというらしいが、それ以上のことは聞けなかった。
「ここが会場。君はB組だっけ?だったらあの右の二番目のところだね。」
「あ・・・ありがとうございます。すみませんでした!」
彼女はこそこそと走っていった。
俺は入学式のとき、彼女のことばっかり考えていた。胸がドキドキしてしまう。彼女のおかげで退屈だったはずの入学式は妄想で終わっていた。
「あのさ、お前・・・・まさかとは思うんだけど?」
俺たちは教室に戻ったが、英がなにか不審な目で俺を見るように言ってくる。
「なんだよ。」
もしかして入学式の時、妄想してたのバレたのか。顔に出てたのかもしれない。
「あの、モナって子さ、まさか惚れちゃった?」
「え?」
「え?あれ?違ったの?」
え?俺はあの子のこと好きだったのか。いやいやまさか、だって仮にも新入生だし。ってあれ?新入生とか年下とか関係ないのか。俺はこういうところが鈍いので彼女ができないというのもあるのかもしれない。
「いや、違くない・・・・好きかも。一目惚れってやつでしょうか。英くん。」
「やめれ。気持ち悪い。まあ好きなら応援して差し上げましょう。このモテモテ英くんが!!」
するとそこで同じクラスで英の友達の宮島李白が話しかけてきた。ちょっと変わった名前だったので覚えている。
「誰がモテモテだか。龍、好きな奴できたんだって?どいつよ~。」
本当に女子ってそういう話題大好きだとつくづく思います。はい。
「1年B組のモナって子。知ってる?りーちゃん。」
英は李白のことを「りーちゃん」と呼ぶ。ところで気になるのは李白が知ってるか、ということなんだけど。情報収集の達人だからな。
「知ってるもなにも!!いや知らなかったけど、父は銀行会社の社長さん、母は有名なジュエリーデザイナーさん、モナさんは普通の女子高生!」
モナさんは特に特別なことをやっているわけではなく、親がすごいということだろうか。だが、俺が疑問に思ったのはそこではなく、銀行会社の社長さんとジュエリーデザイナーがどう出会ったのか、というところだったんだけど。
「これは競争率高そうですね李白さーん。」
「いや、そうでもないと思うよ?」
「え」
「え」
この回答には俺も英も驚いてしまった。あんな競争率高そうな美人な子なのに。というか李白の情報の速さ恐ろしい。
「だって、お嬢様よ?漫画とかではモテモテでちやほやされまくってるかもしれないけど、現実では女子に妬まれたり、男子にお高くみられたりして友達とかいないと思うし。」
「お嬢様ってこわいな。すごいな。俺にもまだ希望はあるってことか。」
彼女はとても顔が可愛かったのでモテると思っていたが、お嬢様となるとお高くみられてしまうらしい。
「うん。まあ一回関わりがあるんでしょ?だったら望みはあるよね。」
「彼女できない=年齢じゃないけど同じようなもんだろ?龍は。」
失礼なことを言ってくれるものだ。俺だって好きで彼女を作ってないわけじゃないんだ。
「英は知ってると思うけどさ、俺が彼女できても振られる理由、わかるよな?」
英と俺は小さい頃から一緒だったし幼馴染でもあるから色々事情をしってくれている。
この質問を英にふっかけると英の顔が崩れていき、笑いをこらえているような感じになってしまった。
「だぁって・・・・ぶはっ・・・・おと・・・・お父さん・・・・・」
思い出し笑いして上手く話せないようなので俺が言うが、俺の父さんはツンデレだ。信じてもらえないだろうが事実なので仕方がない。
「あら?父さんが関係してる感じ?まさかすごい厳しくてちゃんとした人じゃないと認めさせてくれないみたいな?」
「違う。李白には関係ないだろー。」
「関係あるわよ。情報あげないよ?そんな言いたくないならメールでもなんでもよこしなさいな。」
そこで俺は李白にメールで伝えることにしたが、自分で書いてて恥ずかしいというか、李白の反応が怖い。
チャーンチャッチャンッチャというメールの受信音的なものが李白のスマホからなった。何の曲なんだよ一体。
「ふーん。お父さんが・・・ねえ・・・・・ぐふっ・・・・ぶはっ・・・・あはははははは!!!」
「お前ら!ふたり揃って失礼だぞおい!!!いや・・・笑ってしまうかもしれんが・・・・。」
俺に彼女ができない理由は俺の父さんがツンデレってのもある。というか大体はお父さんのせいだろう。

そして日は暮れ俺は家に帰り、母さんと妹の來愛に「ただいま」と言い、自分の部屋に入るなりすぐにジャージに着替え、すぐご飯を食べ、風呂に入り、寝る準備に入った。
俺がここまで急ぐ理由はただ1つ。父さんの帰りだった。またあのツンデレを発揮されては精神的にもたないし、ツンデレが好きなわけでもないのでイライラする。
「帰ったぞー飯は?」
「あるわよ。」
父さんと母さんの声が聞こえたので帰ってきたのだろう。俺は関わりたくないし疲れるのでPCを開こうとしたが、ここで気づいたのがスマホを下に置いたままだった。
朝まで下に置いとくのは見られるかもしれないし、目覚ましとして使っているので困る。できれば今すぐ取りに行きたいところだが、父さんが下にいる。
俺は悩んだ。20分くらい悩んだ挙句、下に取りに行くことにした。俺の作戦はこうだ。
まず俺が下に降り、父さんに「おかえり。」と言ったあと、すぐにスマホをつかみダッシュで二階にあがる。もし途中で話しかけられても極力無視。
「よし・・。」
俺は作戦通り、下に降りることができた。そしてリビングのドアを開け
「おかえり。」
よし、ここまで順調だ。俺はスマホの位置を覚えていたので素早く歩き、素早くとった。(よし!!できた!)俺はそのまま部屋に戻ろうとしたが予想外なことが起きた。
「お兄ちゃん、ちょっと来て。」
まさかの妹からの呼び出し。でも妹に罪はないし、無視するわけにもいかないので仕方なく妹のところに行くことにした。
「お兄ちゃん、お父さん嫌いすぎ。面白いじゃん?ツンデレなんて。」
「そりゃお前が変わってるんだよ。疲れるだろあんな奴。」
自分の親を悪く言っているつもりはないけど、本当に疲れる。相手していられない。なので俺は部屋に戻ろうとするが、父さんに捕まってしまったようだ。
「おい龍、か・・・・彼女はできたのか?別に俺が気にしてるわけじゃないぞ。気にしてなんかないぞ。」
「気にしないなら教えないし。」
妹の顔が歪んだ気がしたけど気のせいだろうか。
「えっ・・・教えてよ・・・気にしてるから。」
これが父さんではなく彼女だったら萌えたかもしれないけど、父さんがこの台詞を言っているわけだ。気色悪い。
「いない。以上。」
俺は部屋に戻ろうと階段を上がっている途中でメールがきた。「やっぱ傍にあったほうがいい。」そう改めて思った。
だがそのメールは妹からで
「焦らすようなことするから疲れるんじゃないの?自分で疲れさせているようなもんじゃん?」
さっき妹の顔が歪んだように思えた理由はこれだったのだろう。俺は自分で自分を疲れさせていたようだ。
「自分で気づきませんでした。気をつけますー。」
と返信しておいた。それから妹の返信はこない。多分、「これは返信するほどじゃねえな。」と思ったのだろう。
俺は部屋に戻ると寝てしまったようで朝がきていた。

お父さんがツンデレすぎてキモイ!

お父さんがツンデレすぎてキモイ!

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
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  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-28

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