染め布
心を落ち着かせるために、記憶の整理整頓に励んでいます。
心を整えるために、削除したい記憶をピックアップしていたら落ち込んでしまいそうです。
消せない記憶なら、無駄な作業はやめて経験として受け止める。
負の経験も人生のふり幅だと思いたいです。
人は取り戻せない過去に、どう折り合いを付けているのだろう
想いでは、染め布に似ている
色を重ねてゆく染め布のアルバム
染むらの様なにじみは、哀しい涙の後
投げ出されたように散らばった色は、投げやりな感情
経験として重ねられてゆくグラデーションの波
ときめきはなんと美しいアクセントになって
まだ未完成な布は、斬新奇抜だとしても
個性として存在して
真っ白の布が色とりどりに染められてゆく
消せない滲み、その上に新しい色を重ねてゆく
どんな布に染めたいのか確かではない戸惑いの色
それはそれなりに味わいを醸し出す
消してしまいたい
引き裂いてしまいたい
何もかも無かった事にして
存在を否定する軽やかさは持ち合わせてはいない
いつだって愚直に前だけを見ていたから
相変わらずつまずき、立ち止まってしまう
不器用な生き方に呆れ果て、疲れ果てて
それでもまだ
愛だけで生きていきたいと
愛だけあればいい
その他の感情は、神様どうか預かってください
誰も憎みたくはない
誰も疑いたくはない
信じる必要が無いほど愚直でいたい
染め布
辛いことも哀しいことも全部、経験と受け止めて前に進みたい。
簡単に言ってるわけじゃない、時は今だけしかないから。
人は過去には戻れないから。