深夜の報告

 ずっと殻に閉じこもっているというわけでもない。

姿を晒してみんなに変な気など使わせたくないからだ。
どんな生活してるかって。それは、より良く生きるとか幸福だとか、そういった観点から見てみると普通の生活ではないね。

みんなが寝静まった、深夜から陽が昇る頃合まで、這いつくばって徘徊してるだけだからね。

雨上がりのジトジトした夜なんて最高だね。

殻に閉じこもろうが耳は聞こえるのでね。
こっぴどく言われるだろうとは思う。その覚悟はできている。

みっともなくて『辛気臭い自分』という自覚もあるので、どうかお手柔らかに。

 後は…厄介な事と言えばアイツだけだ。
どうにかして欲しいものだ。

有無を言わさず根こそぎ持っていくアイツだよ。
マイマイカブリのヤツだけはどうか勘弁願いたい。
最低限のマナーだけは守ってもらいたいものだ。

報告は以上。

深夜の報告

深夜の報告

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-06-19

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