阿 岬巳編。

阿 岬巳編。

彼の名前は阿 岬巳

*イノマエ サクジ*



何も正しくない世界
何も変わらない世界
信じることは何もない
かかわることは何もない

僕が、この世界を正しく治そう
僕が、この世界を進めよう。




特殊能力
・Will infection person
 意志伝染者

零零








僕は何も信じない。

いやいや、まず人間が
愛を持って信頼しあうところから
おかしいんだよ


僕は間違っていないんだよ
間違っているのは



この世界なのだから。

零。


僕は間違っている世界が
嫌いだ。


でも、僕はしっかり登校するよ?



だって、間違っていないヤツが
負けを認めたみたいに不登校やろうになるのは、
おかしいだろ?

零、目の前を知ろう


*01*

ここは、神泉時学園。
普通ではない特殊能力者
「Specific ability person」が通う学園―。

一般的にはSAPと呼ばれている。



そしてこの僕は
この学校を通っている生徒でクラスは



Ⅰ-零


名前では存在しないようなクラスだけど、
一番厄介なクラスとして有名だんだ(笑
生徒1人の能力は小さかったり、その能力を発動するための
条件が多い人ほとんどなんだよ。

うん、わかるかな
1人では小さい―。 =大人数なら話は別ってこと
条件が多い―。=その条件がそろえばやばいってこと



「阿くん、そろそろクラス入らないと遅刻になっちゃうよーっ//」

「おー いたそんーっ 市子」

「もー やめてよ(笑」




今のは五日市 刃巫(イツカイチ ハミコ)

クラスの副委員を頑張ってるふつうの女の子
市子の使う言葉はたちまち流行になるという
すごい奴だ

今は{どういたしまして}を{どういたそん}というのが
はやりになってるんだ
ただたんに市子が噛んでそれが面白って意味で広まった



がらー。

(さすがにチャイムが鳴る前に入らないとな...)







~ホームルーム~


『今日ハ健康診断デス。生徒ノミナサンは健康診断前ニ手錠ヲ付ケ、
 静カニ待ッテイマショウ。』




これは、先生を代わりをする機械で、
今日の予定とかをざっと話してくれるんだ。
+α

僕たちの監視を行っている



あ、そうそう
この学校は先生がいない  というか、
先生が置けない学校なんだ。
危ないから...。


ほんと、化け物みたいな扱いだよ




で、さっきも言ってたように

今日は生徒の「健康診断」、


っていうのは嘘で
「特殊能力血液採取」の日だ。





*02*



この、診断では能力者から毎月
血を採取してそれを日々研究している



そして、血から各生徒の能力が知れるか という
研究が行われている




(まぁ、血だけではその能力者の特性はわからないんだけど...。)


(なにもしらないノーマル研究者は困るなぁ(笑)

(これ、ここの生徒全員が知ってることなんだけどー....。)
(あー、ださいなー あきれるよ。)




説明を再開するな

通常の人なら月1のペースで血を
採取されれば、ダウンするんだけど

SAPの僕たちはすぐに回復するんだ。


回復っていうのも、お肉とか魚の血が体に入れば
それをうまく作り変えて人間の血にする

あー、決してそこから僕たちが魚になったりしないから(笑






うん、

無駄な努力はよすべきだ。
下級人種のノーマルが。


僕たちSAPからしてみれば君たちほど
単細胞みたいなやつらは好きではないんだけど、


まっ

研究者の人は自分たちのほうが
上って勘違いしてるみたいだけど







(おかしいんじゃないかなー(笑?)




ちなみに、僕の能力は”意志感染”。

意志感染させたい奴に自ら傷を負わせ
その傷から僕の意志を植え付けることができる。
たとえば、僕がしかけた罠にひっかかれば
その人は、感染される。


でも、僕に感染させた奴が違う奴に
僕の意志を感染させることはできない。



単純に言えば感染の時に僕が直接行動していればいいんだよー。


最初の話で言えば{一人の力じゃ小さいけど}のパターンだ




で、

この無意味な健康診断(笑? が行われる時は生徒全員が手錠を付けられる理由は



診断を行う人がノーマルってことが大きいかな

特殊で力のある僕たちが
無能で弱い下級もノーマルに力を使わせないために、
能力の発動を防ぐこの手錠が付けられる。





この手錠は診断が終わってから狩り者によって
教室に戻ってから外される



鍵をもっている狩り者ってのは
ノーマルに成り下がった犬だ。


今回はこの狩り者をうまく利用するのが
僕の計画の一歩だ





この世界は間違っている

友情愛情感情
思考回路
一人ひとりの存在価値―。



おかしい、 



今はおかしいんだよ



真実をいつも〔もみ消しにして〕
最後に残るのは軽蔑と格差とその表の人格じゃないか


だけど、そんなのを目の前にして
人は気づかない


人の前に透明な壁があるみたいに
見えていない。
見ていないふりをする



じゃぁ、その壁を壊したらどうなるかな
その壁を壊したらきっと人は
友情愛情 信の通った思考回路 

存在する人の価値が鮮明に見えてくるんだよ




だから、僕はこの透明な壁を作った
人類を作った
この世を作った
価値を作った

あいつを×る

初めを作り
平和の秩序を作ったあいつにー。


あいつを×して



この世を変えるんだ



この世の頂点をLOSTさせる

壱、クラスを戻そう





*01*


『ソレデハ時間デス。1番カラ並ビマショウ』


―。


『ソレデハ、手ヲ前ニダシテ下サイ。』




『主語ヲツツシミ、一列ノママ保健室ニ向カッテクダサイ。』




(狩りものはー...。5人か...。)

血を採取する日は毎回16人の狩り者がくる
女6 男10 の割合ってことも知っている

僕の学年は5クラスある


(今は4人、男だな...)


ってことは割合が同じになる。
(6:6か。)



(ちっ 情報入手ができない...)



「おいっ そこの1番っ!!!」
「はい。」

(やばいぞ、こいつが心読むやつだったらめんどうだ)


恐る恐る声をかけた人のほうを見た
そこには40代ぐらいのおっさんが居た。



「そろそろ、時間だ。 呼んだらさっさと入れよ」
「はい。 あの...女の人 いますか」

(まぁ、教えてもらえないだろーけど...)


「残念だが、中には全員男だ(っかかか」
「えっ 3室ともですか!」

「な、なんだ? そんなに女が良かったのかっ?面白い奴だな(笑)
 大丈夫だぞー 少年っ 今回はクラス担当が女だから」


(―っ 一気に成功確立があがった!! てかなんだこの狩り者。)



「ありがとう ございます」
(いろんな意味で)

「いやいやっ 感謝されるようなことじゃねーよ
 そーいやお前なんて言うんだ?」


「阿(イノマエ)です」
「下は?」

「岬巳(サクジ)です...。」


「おぉっ そうか!覚えにくい名前だな(っかかか」
「すみません」
(なんだ、この人)

「逆に忘れそうにない名前だっ 」
「そうですか(ニコ」


(初めてだな...こんな狩りものに会ったのって...)

「そろそろだな じゃぁ行け」
「はい では」
「あっ 俺の名前は―。 進(シン)だっ」


(シンか... っふ。 おもしろいおっさんだった)


『では、腕をだしてねー』



(本当に狩り者は全員男だ...。あの、おっさんあほだ。)

『はーいっ ありがとーそれじゃぁ、教室に静かにもどってねー』
「はい。」



がら―。

(まわりも男...。 このままだったらいけるー。)
(クラスには男はいない―。)



そして、僕は教室に戻るまでテンションを戻し
教室のドアを開けた





*02*



がらー




(!!!)

目の前には黒髪の赤い目を持つ男がいた。

(なっ おっさん嘘ついたのかー。)



!!!!!!!! ってそんば場合じゃねぇ!!



黒髪! 赤い瞳―。
こいつ、


〔紅玉の狼〕
中倏 早熊(ナカシュク サクマ)


(おい... こんなやつが来るとは)


思ってなかったぞ―。



「どうした、立ったままで。さっさと入れ。」

「す、すみません」



僕は焦りながら、自分の机に向かった。



中倏 早熊(ナカシュク サクマ)
狩り者のトップに立つ男

通称 [紅玉の狼]
その男の能力は
背中にある金属バットをさまざまなものに
変化させる―。
早熊がよく使うのは日本刀



(厄介な奴が...。 また、なんで―。)


俺が考えこんでいると
ふと 音が耳に入ってきた


っぴっぴっぴ


(ん、なんの音だ。)


僕は音の聞こえる方に向かった

早熊も僕がなにかしているのに気付いて
さっきまで聞いていたと思われるイヤホンを取って

僕のほうを見た




瞬間―。




っばんっっっっっ!!!


「!!!!」

音をたどってロッカー前に来た瞬間
いきなり、爆発が起こり僕は3メートルぐらい一気に飛ばされた


そして、2,3個机をなぎ倒して後ろにたまっていた机に
背中を打ち付けた
「っか―。」
すさまじい痛みが背中に流れ
すぐに起き上がれず、動くことができなかった。



「おいっ 大丈夫か!!」
早熊は走って僕のほうに走ってきた

そして、早熊の呼びかけに
ゆっくりうなずくことしかできなかった。

「悪いが、すぐに手当することはできない。」

「っげほげっほ....。だ、大丈夫―。」

 です。と言おうと手をついて体をあげ顔をあげた途中に僕の机の下が
赤い光が点滅しているのが見えた。


(!!)

「 つ、机の下.....。光っ」
「机の下?」

そして僕は自分の机の下を指した。


早熊は急いで僕の机の下をのぞきこんだ。

「おい、これ―。  爆発物じゃねぇか。
 まて、一旦手錠を外すから教室の端に逃げろっ」

がちゃっ

僕の外された手錠のしたは赤くはれ上がっていた。
そして、ゆっくり立ち上がってふらふらしながら移動した。


「っち、一旦応援を呼ぶしかねぇな」
早熊はそう言って下から爆弾を覗き込み
機械に触れ、大きさをチェックし胸元の通信機を手に持った


『―おい、こちら―



じりりりりりりり―っ!!!



「!!」



(なんだっいきなり)

僕は思わず耳をふさいでしまった。

それはいきなり学校のサイレンが鳴り響き、
連絡どころではなくなった。


しかし、早熊は冷静でいた。


それどころか、このサイレンは爆弾に関係すると
にらんで机をひっくり返しもう一度爆弾を見ていた。
そうすると、横にスイッチのうな物がついていた




これ―。



僕は見覚えがあった、
それは一度見たことがあったから

「遠隔操作...。」
僕はつぶやいた。

しかし、その言葉を早熊が聞き逃すわけもなく


「おい、どーいうことだっ」
「え、」
「さっさと言え!!」

「は、はいっ 今日の朝となりのクラスにいる
 遠隔操作を能力としてもってるやつが袋を持って教室に入ってきて...」

「ちげーっ!!なんでそいつだと絞りこめたんだって具体的に聞いてんだよっ」

「そ、そいつ、中学の時遠隔操作で公園爆発させてて...。
 その時にも、サイレンが鳴ってた  それに、その時それと同じ爆弾みましたっっ」

「このスイッチ切ったらいいのか」
「はい! そうだと思います」


「わかったお前のことを信じるよ」


カチっ

早熊はスイッチを逆に傾けた
それと同時に赤い光はゆっくりと消えていった。



「...。」


自然と体から力が抜けて
僕は座りこんだ
「大丈夫か?」


「はい、 なんとか(笑」

「ふぅ....。そうか」
早熊はすっ っと笑った

(なんだ、この人...。かっこいい )

「おいおい、なんだ、この人...。 っていう目で見るなよ」
「そんなつもりは―っ


ばん!!!!


いきなり、ドアが開いた






*03*





「おい!! 早熊!!大丈夫か!!!」
「あぁ、進さん大丈夫だ。 」


「大丈夫って...。 ここがふつうの学校だったら
 隣のクラスとドアがなくても行き来できてたぞ...。
 爆破起きたって聞いたんだが...」


(進?)
聞き覚えがある名前....。


僕はその男を見た



そこには、採取前に話したおっさんがいた。


「あんたっっ!!」

あまりの驚きにけが人とは思えない大声をだした
進もさすがに岬巳に気づいた

「おーっ あんときの少年!!ってか、俺名前教えたろー!
 ってかその傷...。」
「爆破に巻き込まれた....。 2回起こる予定だだったんだか、
 1回目もろに爆破くらってこのありさまだ。」


「そりゃ、大変だったな...」

「ははは」
僕は笑うことしかできなかった


「進さんでいい」

「へ?」
「呼び方だよ、 おっさんはやめろよなー」

「す、すみません...」
 えーっと進さん。 で、いいですか?」
「おうっ! じゃぁよろしくな で、」



進さんの顔が真面目になった



「早熊!これはどうなってんのか詳しく教えてくれ」


「あぁ この教室に爆発物が仕掛けてあった。」
「目ぼしはついてんのか?」
「ざっとな...。 一旦隣のクラス....。だからⅠ-壱の中にいる確率が高い」
「また、なんでだ? そんなの、お前でもわかりっこねぇだろーよ」

「この爆弾はこいつらが中坊だった時に事件を起こしたヤツが作ったのと
 同じらしい。 しかも、そいつの能力は〔遠隔操作〕なんだ」
「そうか...。 まずは、廊下でずっと待たせてるこいつのクラスメイトを仮のクラスに誘導するぞ」
「わかった。」


「この生徒には、違う教室に移動させてやってくれ」
「わかった、ここは俺にまかせろ。あいつ連れてきて感知してもらう」

「ありがと、じゃぁ 俺は引き続きこのクラスの担当するな」
「おー よろしく頼んだ、」



僕は二人の本格的な行動に目を点にして
聞くことしかできなかった


そんな、状態に進さんは気づいたらしく。



「おいー 岬巳。 大丈夫か?」
「う、うん。 」

進さんにそう返したら早熊が僕に近寄って
赤い瞳で僕を見下ろして話かけてきた


「お前、本当に大丈夫か?」
「あ、はい」

「それなら、いい 行くぞ。」

「はいっ」



そして、2人で仮の教室に行くと
クラスのみんながまだ、手錠を付けたまま
椅子に座っていた。

(そうか...。 まだだったな...。)

そう思ったあと赤くはれていた自分の手首を
見た。
手首はまだ、赤くはれていた―。




早熊はさっそうと前に行った。
そして僕は、仮の席に座った。



そして、なぜか沈黙が続いた


ついに市子が口を開いた

「あのっ 手錠外してもらえないんですか?」

それもそうだろう、
ふつうならば手錠はすぐに外されるからだ

生徒は不審に思っていた。

(さすが、市子...。)
市子の青い瞳はまっすぐ早熊の赤い瞳を見つめた




早熊が口を開く

「悪いが外せない」

「なぜですか? 理由を聞く権利が私たちにはあります」

「あぁ、あるな。」
「では、教えてください」



「わかった、それはな―。
岬巳がそう思っていないからだ。」


「え、それはどういう意味ですか―。」





「俺は岬巳の犬だ。」

「― !? 」

阿 岬巳編。

阿 岬巳編。

  • 小説
  • 短編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-22

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. 零零
  2. 零。
  3. 零、目の前を知ろう
  4. 壱、クラスを戻そう