魔法のダイヤル

信じてるわけじゃない。

信じてなんかいないけど、
真っ黒な毎日を過ごすくらいなら
何かに縋ってたくて。

「魔法のダイヤル、ね。」

願いが叶うダイヤルの噂をきいた。

ある番号にかけると
神様につながって
願いを叶えてくれるという。


だから僕は公衆電話に呟いた。


「生まれてきた意味が
知りたいです

…なんて。」


あほらしく思えて受話器を置いた。
無意味な事だとわかってたのに。


帰ろうと振り返ると、
視界にゴミ箱を漁る何かが写った。

幼い少女だ。

痩せて、ボロボロの少女に
輝きはない。


しかし、僕に気づいた少女は

痛々しくも精一杯微笑んだ。



身体中に電撃が走る。


あぁ、そうかって。


僕が彼女を守らなきゃいけない、
それが僕の存在意義。


そう感じた。

魔法のダイヤル

魔法のダイヤルは本物だったんですね、て話。
文字数もうちょいあればもっとうまく書けたのに!!て
感じはありますが、厳しく300字縛りで頑張ろうと思います。

魔法のダイヤル

お題「電話」 the interviews 「300字小説」より。 素敵なお題ありがとうございました。

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-20

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted