コーヒーブレイク

コーヒーブレイク。

日本ではあまり馴染みのない言葉だが、
アメリカでは会議中頻繁に聴く単語だ。
私はこの単語が
社長から発せられる前に
コーヒーをいれなければならない。

「あれ、コーヒーかえた?」
「はい。お口に合いませんでしたか?」
「いいや、いい香りだね。
どうやって選んだんだい?」
「コーヒーショップで聞いたんです。」
社長は興味深そうに私を見つめる。

「働き者で完璧主義者の
甘党が好きそうな、
よく疲れのとれる
いい香りのコーヒーはありますかって。」
社長は笑った。
「君にはほんとかなわんな。」

私の仕事は常に雑用。
決して楽な仕事ではない。
だけどコーヒーブレイクがある。
甘党な私の苦い毎日に、
甘いミルクのようなこの笑顔が。

コーヒーブレイク

私の理想の関係第2弾。

私は国際秘書になりたいと考えていた時期がありまして、
その夢を書いただけです。
今となっては国際秘書なんて私には無理だと自覚していますが。

コーヒーブレイク

お題「コーヒーブレイク」 the interviews 「300字小説」より。 素敵なお題ありがとうございました。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-20

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