コーヒーブレイク
コーヒーブレイク。
日本ではあまり馴染みのない言葉だが、
アメリカでは会議中頻繁に聴く単語だ。
私はこの単語が
社長から発せられる前に
コーヒーをいれなければならない。
「あれ、コーヒーかえた?」
「はい。お口に合いませんでしたか?」
「いいや、いい香りだね。
どうやって選んだんだい?」
「コーヒーショップで聞いたんです。」
社長は興味深そうに私を見つめる。
「働き者で完璧主義者の
甘党が好きそうな、
よく疲れのとれる
いい香りのコーヒーはありますかって。」
社長は笑った。
「君にはほんとかなわんな。」
私の仕事は常に雑用。
決して楽な仕事ではない。
だけどコーヒーブレイクがある。
甘党な私の苦い毎日に、
甘いミルクのようなこの笑顔が。
コーヒーブレイク
私の理想の関係第2弾。
私は国際秘書になりたいと考えていた時期がありまして、
その夢を書いただけです。
今となっては国際秘書なんて私には無理だと自覚していますが。