氷のなかの処女
エリス・ピーターズ作、修道士カドフェルシリーズ第6弾の小説、氷のなかの処女(The Virgin in the Ice)です。
今作はカドフェルが旅先で出会ういろいろな事件について書かれています。
カドフェルがシュルーズベリを出るのは珍しいのでなかなかおもしろかったです。
はじまりはスティーブン王と女帝モードの戦争から始まります。
難民となって逃げてきた人々がシュルーズベリにも現れます。
舞台は冬。
雪が降っているとても寒い土地です。
ヒュー・ベリンガーに子どもが産まれ、うれしい限りですが、良いことがあれば悪いことも起こります。
ベリンガーと共に、ある姉弟を探すカドフェル一行。
そして思いがけず弟を見つけたと思ったら、その帰り、女性が凍りづけになっているところを発見します。
この女性が姉弟の姉なのか?と気になるところですが、実はこの女性は付き添いの修道女でした。
この死体がタイトルになっている女性です。
見つかった少年と共に付近の捜索をするうち、そのあたりの荘園が焼けていることに気づくカドフェル一行。
いくつかの死体も見つかります。
それでもなかなか見つからない姉弟の姉アーミーナでした。
ところがなんと弟が姉を捜してやきもきしているところに、姉のアーミーナが向こうから現れたのです。
カドフェルたち一行はびっくりして迎え入れました。
一体なぜアーミーナは無事にやってこれたのか?
しずしずとこれまでのいきさつを語るアーミーナ。
カドフェルは一心に聞き入ります。
彼女はまだ付き添いだった修道女が生きていると思い込んでいますが、悲しい知らせを聞き、悲しみに暮れます。
その間に姉弟の弟が山賊にさらわれてしまいます。
山賊のリーダーに利用されそうな雰囲気です。
カドフェルは救い出せるのか?
弟の行方がわかり、山賊たちを追いつめるカドフェルとヒューたち。
ここで一戦交えて、大乱闘が繰り広げられます。
戦は男性の仕事とばかり、荒くれ者どもが登場します。
弟も人質として捕らわれ、カドフェルたちは絶体絶命の危機にあいます。
どうしたら良いのか…。
そこにアーミーナを助けた騎士が登場します。
山賊相手になんと一人で弟を助けに来ます。
これでカドフェルは山賊の砦を攻めることができるようになりました。
無事に姉弟が救出され、修道院に戻ってきました。
そして最後に衝撃の事実が明かされます。
なんですとー!
カドフェルに関することです。
温かい気持ちになりました。
良かったね。
長い話でしたが、ここまできて大満足な内容でした。
おもしろかった♪
氷のなかの処女