死への婚礼
死への婚礼 The Leper of Saint Giles
修道士カドフェルシリーズの第5作目、死への婚礼です。
原題は「セント・ジャイルズのハンセン病患者」です。
この時代のひとつのテーマとして、ハンセン病があるでしょう。
当時はハンセン病は治らない病気だったので隔離されていました。
シュルーズベリ修道院の近くにセント・ジャイルズという場所があって、そこにハンセン病患者やほかの病気の人々が身を寄せられる病院のような場所があり、そこが今作の舞台です。
今作でカドフェルは十字軍時代の上官に出会います。
とても有名な英雄でしたが、いまは年老いた病人になってしまいました。
作品の中でこの老人が謎の人物として登場し、事件の鍵となる行動を起こします。
一方、修道院で結婚式を挙げに来た夫婦の夫が死体で発見されます。
そしてなんとその花嫁はカドフェルの上官の孫だったのです。
カドフェルは並々ならぬ因縁を感じ、この事件の真相に迫ります。
最後の結末はなんともいえず寂しいものです。
この時代だから許されるというような…。
でもカドフェルと共に歩めば間違いはないと思わされます。
カドフェルの視点はいつも通り優しく、それでいて厳しく見抜いています。
カドフェルシリーズを読んでいると人生の良さを再認識させられます。
作者がお年を召してる方だからかもしれません。
人間関係の描写など深いです。
このシリーズは是非一度読んでみることをオススメします。
なにか得るものがあるでしょう。
悪い人間が出てこないんだよね~。
なんかしら同情の余地ありとか、共感できる人間らしさみたいなものがあって。
誰にでも生きる価値はあるんだ!といわれてるようです。
話は変わって…
この前、図書館戦争を読み始めたのですが、残念ながら全部は読めなさそうです。
理由はいろいろあるのですが、図書館で借りてるので期限内に読めないってのが一番大きな理由です。
長いです、これ(笑)。
なのでカドフェルものがしばらく続くかと思います。
よろしくお願いします。
死への婚礼