私の心をそのままに

私の心をそのままに

 
 私があなたに最初で最後に贈る詩です

暗い闇


私は願ってはいけない

あなたの幸せを奪った私にそんな資格ないから

私は願ってはいけない

あなたの目を涙で埋めてしまったから

私は願ってはいけない

あなたの道を閉ざしてしまったから

あなたを殺してしまった私は永遠の闇をさ迷い続けます

それが私の罰でありあなたへの罪滅ぼしだから


 私を解き放って下さい

私はあなたといる資格はない

私を抱きしめないで下さい

あなたの鼓動を聞くととても悲しくなる

私に微笑みかけないで下さい

あなたの笑顔で私は孤独を思い知る

私を愛さないで下さい

私は受け止める事は出来ない

私があなたに恋をしなければ

悲しみを知らずに済んだのかも知れない

あなたをそこまで苦しめずに済んだのかも知れない

悲しき恋の歌は今日も流れる


あなたは今何をしていますか

私はあなたにもらったものを眺めています

あなたは今どこにいますか

私はあなたに出会った所に来ています

あなたは今誰といますか

私はあなたの事が忘れられずにいます

もう私を見てはくれないのですか

私に微笑みかけてくれないのですか

あなたを思うと胸が張り裂けそうです

もう一度だけ私の名前を呼んで下さい

その切なる願いすらも叶わないのですか


目から頬伝い一粒の涙が奈落へと消えていった

仲間


 私は知りました

誰かといることの楽しみを

私は知りました

笑うことの素晴らしさを

私は気づきました

人の優しさを

私は気づきました

生きているということを

私は死んでなんかいなかった

ちゃんとここに存在していた

私は生きています

私は笑えています

私はもう独りじゃない

信頼できる仲間が出来ました

感情

ある人が私に言った。

「君が羨ましいよ。君は僕にないものを持っている」

私はある人に言った。

「私は何も持っていない」

ある人は首を振る。

「君が気づいていないだけ。僕は君が羨ましい。君になりたかった」

私は言った。

「私はあなたになりたかった。今いる私はあなたと同じ。私はあなた以上のものをもっていない」

ある人は言った。

「君は僕のようになってはいけないよ。君は君のままでいいんだ」

私はある人に言う。

「何が違うの!?私があなたにないものを持っているわけがないじゃない!」

彼は私を抱きしめた。

「それだよ。君には悲しんだり、怒ったり、喜んだりする感情をもってる。僕にはわからないいろいろな君だけの世界を思い描ける」

私はある人の手を握った。

「なら探そう。私があなたの感情を探してあげる。一緒に見つけて一緒に世界を描こう」

彼は笑った。

「君は優しいな」

二人だけの世界が今ここから始まる。


君は泣いていた。
私は君を苦しめて泣かせると知っていてもやめることはできなかった。

君は苦しんでいた。
私は君に気にしないでというしかなかった。

君は一人で考えていた。
私は君の握る手を握り返すしかなかった。

私は君をこれからも泣かせてしまうのだろうか

私は君をこれからも苦しめてしまうのだろうか

君は私を残して部屋を飛び出して行った

死の願望


僕はきっと死にたがりなのだろう

あるときは首を吊ろうと考えた

いつまでも輪の中に首を入れることが出来ずにいた

あるときは手首を切ろうと考えた

何本もの赤い線が腕を埋め尽くそうと気づけば傷は塞がり新しい皮膚が再生していた

あるときは飛び降りようと考えた

ビルの上から見下ろす景色の中で最後まで柵を越えれずにいた

僕は嘆いた

ああ、なぜ僕はこんなに臆病なのかと

僕は喜んだ

自分が生きていることに

僕は自殺願望者かもしれない

だが、僕が自ら命を絶つことは永遠に来ないだろう

なぜなら

僕は人一倍臆病者なのだから

私の心をそのままに

私の心をそのままに

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-16

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. 暗い闇
  2. 仲間
  3. 感情
  4. 死の願望