修道士の頭巾
修道士カドフェルシリーズの3作目、修道士の頭巾 (Monk's Hood)です。
カドフェルは若い頃十字軍に従軍した経歴を持つ修道士です。
40歳になってから修道士になったため、俗世間のことに詳しいカドフェルは修道院の農園の世話をしたり薬を作ったりして暮らしています。
シュルーズベリという地にある修道院で、その近辺で起こる事件を解決していきます。
物語は修道院に土地を寄進したいという荘園主の依頼から始まります。
この時代、修道院に自分の土地を寄進する代わりに生涯の生活の面倒を見てもらえたらしいです。
修道院ていろいろな役割があったのですね。
もちろんお金持ちでないとできないことです。
生活費は自分持ちですが、食事などは修道院からふるまわれるようです。
その荘園主が修道院と契約する前に殺されてしまいます。
彼には息子がいるのですが、その息子が寄進に反対していたことから容疑者として手配されます。
荘園主の奥さんは実はカドフェルが若い頃好きだった女性なのでした。
十字軍に従軍したカドフェルが死んだと思ったこの女性は他の男性と結婚したのでした。
いきなりモテモテのカドフェルなのでした(笑)。
奥さんはカドフェルに、真犯人を捕らえて欲しいと頼みます。
自分の息子が犯人のわけがないと言うのです。
そして犯行に使われた毒は、カドフェルが薬小屋で管理していたものでした。
それが使われたことにショックを受けるカドフェルは犯人を捕まえることを誓います。
舞台はウェールズの法廷まで巻き込んでいきます。
この時代、徒歩か馬しかないので、遠くまで旅するのには非常に手間と時間がかかります。
カドフェルは57歳ですが、遠い旅は疲れるのではないでしょうか。
以前ロバに乗ってるのは見たことありますが…。
前作で登場したベリンガー(執政官)は外出中ということで、カドフェルを助けてくれません。
前作でカドフェルの友達になったヒュー・ベリンガーは妻も地位もゲットしましたが、いないのでは話になりません。
代わりに来たベリンガーの部下の執政官に振り回されるカドフェルたち。
可哀想です。
非常な苦労の末、犯人を追いつめるカドフェル。
今回もやりました。
さすがです。
今作はいろいろな登場人物がおもしろい作品でした。
修道士の頭巾