梅雨に思う事

今日から六月が始まった。六月が始まったと言っても何も特別なことが起こるわけでもなく、日常のとある一日だ。
強いて違いをあげるなら、今年の六月一日は例年よりも肌寒い点だろう。散歩に出かけるときにパーカーを着て出か
けるなど、僕の六月史上初の事である。
毎年、梅雨の時期になると憂鬱な気分になる事が多い。大学の頃は、雨が降ると講義をサボって家にいることが多か
った。僕の大学は、駅から一五分程歩かなくてはならないし、湿気が充満している熱帯地方のような満員電車が好き
じゃなかったからだ。熱帯満員電車は、僕にとっては地獄そのものだった。暑い時期になると僕は、よく貧血を起こ
すのだが、一番貧血になりやすい時期が梅雨の時期だ。どうも僕は、高温多湿にはめっぽう弱いらしく男のくせによ
く倒れそうになっていた。気分が悪くなって、座りこんでしまったことも何度かある。都会の人は冷たいのか、僕が
男だからなのか声をかけてくれる人はいなかった。そういえば、盲腸で倒れそうな時も、誰も声かけてくれなかった。
世間は世知辛いと言いますが、僕の経験ではもっとひどい世界だと思いました。
今年の夏は、暑くならない事を祈るばかりです。

梅雨に思う事

梅雨に思う事

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-06-12

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