イダテン同盟6

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「今日、バカな事が起きたんだ」
アキヒトが言った。
「どうしたの?」
と、カオル。
2人は、学校の帰り道おしゃべりしてた。
「まず、学校に着いて、上履きを履いたとたん。足にガビョウが刺さったんだ。もう」
それからこう続けた。
「ガビョーンってなっちゃった」
アキヒトがハッハッハと笑っていた。
「アキヒトくん・・・寒いよ」
と、カオル。
「他に何かあった?例えば《死ね》って書かれた紙が机の中から、見つかったり」
カオルが言った。
「よくわかったな!合計で99枚見つかったんだ。あと1枚で100枚だ。コレクションしているんだ。最近では集団無視が、始まった」
と、アキヒト。
「それ、イジメって言うんだよ」
と、カオル。
「イジメ?聞いたことないな、何?美味しいのか?」
「やめて!なに言ってるの?イヤじゃ無いの?」
カオルは強めの口調で話し始めた。
「バカじゃないの?本当に?私もイジメられっ子だから分かるの」
「・・・カオル、お前、いじめられてるって言ったよな」
アキヒトが言った。
「ええ、」
「どんな事を?」
「みんなで私の事を無視するの」
「・・・完璧なイジメだ」
アキヒトが言った。
「ええっ?でもアキヒトくんは、もっと酷いことをされているのに・・・」
と、カオル。
「この俺が、悪い奴らを得意の正義で追いつめて、二度とイジメを出来ない体にしてやることも出来るな。でも、それのどこが面白れぇんだ?」
そしてアキヒトは、
「俺はやみくもに、悪い奴らに暴力を振るったりしねぇ。でもカオル・・・お前がイジメられてれば、クラスのみんながお前をイジメても俺はずっと見方でいるからな、それが本当の正義ってもんだろ」

イダテン同盟6

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  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-14

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