死の予感

死の予感


 多分僕はもうすぐ死ぬんじゃないかなぁ。
だって今日一日、妙にハイテンションだったし、一昨日も友達を呼んでパーティーをして。
サービスしまくりの気を使いまくり。
去年まではそんな事絶対にしなかったし、僕はそんな人間じゃなかったはずだ。
 最近になって急に変わった気がする。
寂しくて寂しくて仕方がない。
自分の事を気に掛けて欲しくて、わざとらしい程の猛アピール。
ばかじゃないかと冷めた目で見る奴もいるだろう。
でも、そんなのもう構わないんだ。
だって僕はもうすぐ死ぬんだもの。……そんな気がする。
たぶん運命が近付いている前兆なんだ。『死ぬ前に何かを残せ』って命令されているみたい。
必死に一日を送って、泥の様に疲れているのに眠っちゃいけない気がする。
でも朝が近付くと、眠らなきゃいけない気がする。その繰り返し。

その後は突然電池が切れたみたいに無表情になる。
散々サービスし尽くして、僕の中には何も無くなってしまう。
人と話すのも、返事をしたり、頷く事さえおっくうになる。

そんな時に限って偽善顔の友人がにこやかに話し掛けて来る。
「大丈夫?」
大丈夫じゃない。いっその事このまま地中深く埋めて欲しい。
そんな事を言えば、その偽善顔はきっと簡単に剥がれるんだろうなあ。
でも僕は優しいからそんな事は言わない。
時々感じる死の予感を誰にも言わないまま、また無駄なエネルギーを放出し続けるんだ。

死の予感

多分自分の中身かな。
幼い文章だけど、書いててほっとしました。
共感を得られたら嬉しく思います。

死の予感

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-06-12

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted