すぱいす

生い立ち

私は私がよくわからない。

物心ついた頃から
両親にも祖父母にも
「欲のない子だ」と
言われて育ってきた。

私が物心ついた頃には
すでに妹のナツミが居て
ナツミは私と正反対で
欲しい物は全て手に入れないと
気が済まないタイプだった。

そしてナツミは癲癇持ちで
その後三女のカズネが生まれても
両親はナツミに過保護のまま
祖父母はカズネを可愛がった。

別に欲がなかったわけじゃない。
私が何かを求めようと思うと
周りが妹達を可愛がるのに夢中だったから
それを妨げちゃダメだと思ったから。

それでも私が良い子にしてれば
周りは褒めてくれたし笑顔だった。

周りのいうことを聞けば
周りは褒めてくれたし笑顔だった。



小学生に上がった頃
私の叔母が地元のKM高校出て
専門に行き臨床検査技師になった。

母親は私に叔母と同じ道を歩ませようと
まだ小学校低学年の私に
KM高に入れと言い続けた。

だから私は言われたとおり
KM高を目指した。

私は女の子よりも男の子と遊ぶ方が好きで
周りは男の子ばかりだった。

女の子はすぐ泣くし気を遣うから
はっきり言って苦手だった。

その点男の子は対等に
接することができたし、
すごく楽だった。

中学に上がると

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  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-13

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