無題

敏京

(雨や。
今日あいつ、傘持ってったんかな。
早く帰って来いや。)

京は、同棲相手であり恋人である敏弥の帰りを一人待っていた。
嫌な湿気が苛立ちを助長する。
正直なところ、早くヤりたい。
此処のところご無沙汰だったため、息子が今か今かと催促するように頭を擡げてくる。

(もう我慢出来ひんっ、電話したろ。)

そう思って携帯に手を掛けた瞬間。

バタンッ
「ハァッ、ただいま、京くん…!」

ずぶ濡れの敏弥が玄関に転がり込んで来た。
不覚にも、その濡れた姿にドキッとした。
もちろん素直に「おかえり」なんて言えないから、

「おっそいねんお前!今日早く上がれる言うてたやろが!!」

気持ちと正反対の言葉が口をついて出る。

「ごめん、本当、でも俺早く京くんに会いたくて、走って来たんだ。
でも雨降ってきて…」

「言い訳はええねん!!僕、ずっと待ってたんに…」

ちょっと本心が出てしまった。と、気付いた時には遅かった。
その言葉に気を良くした敏弥は、

「ふーん…ずっと待っててくれたんだぁ。嬉しいな。走って来た甲斐があったよ。」

と言いつつ京を腕の中に納める。

(アカン、こないに近寄られたら、僕、もう…)

自分のプライドより欲求を選んだ。

「なぁ、敏弥、最近出来ひんかったやろ…?
僕のもう、こないなっとんねん…やから、な…?」

敏弥の太腿に自分のを擦り付けながら、普段絶対にしないおねだり。

「ふふっ、珍しいね京くん。ベッド、行こうか。」


ベッドに押し倒され、最初から激しいキス。
キスすらも久しぶりな二人にとっては、興奮を高めるのに充分だった。
聞こえる濡れた音が、ちょっと、恥ずかしい。

「…んっ、敏弥ぁ、ふぁ、」

「京くんっ…超可愛いよ、」

敏弥の濡れて冷たい髪も気にならない。
今はただ、快楽が欲しい。

「、ぁっ、も、触ってやぁ…限界なん、はよっ…」

いつもは恥ずかしがって触らせないくせに
今日は積極的な京を見て、

(いいこと思いついちゃった。)

「やだよ。今日は触ってあげない。」

「な、なして…?」

「その代わり、いいものあげるね。」

そう言って敏弥は、側にあった袋から麻縄を取り出し、
京をうつ伏せに寝かせ、手をベッドに括りつけ、両足首を縛った。
動くとベッドに自身が擦れて、もどかしい。

「何、する気なん…?えっちすんのとちゃうん?」

「そんなに触って欲しいなら京くん自分でやりなよ、ベッドで。
俺は見ててあげるからさ。
上手に出来たら、コレ、あげる。」

言うと同時に敏弥は自分のものを取り出し、京に見せつける。

久しぶりに敏弥の勃ちあがったものを目の当たりにし、京は生唾を飲んだ。

(はよ、アレ揷れて欲しい…やらな、アカンか…)

「ん、僕、ちゃんとやる、やるから、いっぱい見ててやぁ…」

「いい子だね。」



シーツに染みを作りながら、張り詰めたソレを擦り付ける。
ベッドが、音を立てる。

ギシッ、ギシッ、
「、んっ…はっ、ぁん、ふぁっ…敏、やぁ…」
ズリッ、ズリッ、

「見てるよ、京くん。もうぐしょぐしょだね。もっと可愛い声、聞かせて?」

「はぁっ…ぁ、も、アカン…イ、キそ…ゃ…」

「駄目だよ。もっとえっちな声で鳴かないとイッちゃ駄目。」

「そん、なぁ…んぁっ、敏弥ぁ…ちんちん、おかしなるぅ…
イキた、い、あぁんっ…イカせてやぁ…ん、」

「…ふふっ、淫乱だね。いいよ。」

「あ…!ひぁ、と、敏弥ぁ…!イく、イッちゃ…ぁぁああ…!!」
どぴゅっ、ぴゅ、

「…ぁ、はぁ…はぁっ…んぅ…」

敏弥は濃い精液を吐精して脱力した京の頭を愛おしそうに撫で、

「京くんいい子だね。とっても可愛かったよ。
今度は俺が気持ち良くなる番だよね。
慣らさなくて、平気?」

「、も、ええからっ…はよ突っ込んで、敏弥の、ちんちん、ちょうだい…!」

「…優しく、出来ないよっ…」

言い終わるか終わらないかの内に、そそり立つ欲望を突き立てる。

ズッ、ズブッ、

「んあああぁ…!ぁ、入ってる…!あはぁっ…」

「京くん…最っ高だよ、えっちな京くんのケツマンコ、絡みついてくるっ…」

ベッドが壊れるくらいに激しいピストン。
どちらのものか分からない汁が飛び散る。

「はっ、敏弥っ…もっとぉ、もっときてぇ…!」

「んっ、京くんが、可愛過ぎるから、俺、止まんないよっ…」

ギシッ、ギシッ、パンッ、パンッ、
「やっ、あ、だめぇ…!ソコばっか、アカン……やぁっ…!」

「気持ち良いんでしょ…?ホラ、此処、コリコリしてるっ…」

「やあぁっ!いぁっ、イく、イッてまう…!ああぁっ…!」

「俺も、イキそ、ぁっ、京くん、一緒にイこっ?」

「うあぁ…!も、駄目やっ、イッちゃう、あ…!ぁあああああ…!!!」

「、んっ、くっ、」



事後、許可無く中出ししてしまった敏弥に京はお怒りのご様子。

「なんっで中に出すねん!しかも縛りよるから手首痛いし、最っ悪や!!」

「ごめん〜…でも京くん気持ち良さそうだったよ?
どうだったの?初めての床オナは」

「…ぅうううっさい!!!!もう二度とやらん!!貴様は一ヶ月禁欲や!!」

「そんなぁーーー!!」

無題

完全に私の趣味です。
Tさんの趣味ではありません。

無題

  • 小説
  • 掌編
  • 成人向け
更新日
登録日
2013-03-13

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