死体が多すぎる
修道士カドフェルシリーズの2作目です。
エリス・ピーターズ作の小説です。
若い頃十字軍に従軍していたカドフェルは40歳で修道士になり、修道院の農園で野菜を作ったり薬を作ったりしています。
俗世間に長くいた経験から、事件が起こると探偵のように事件を解決します。
死体が多すぎるはイングランドの戦争で亡くなった兵士の中に、別の死体が1体あったことから、別の殺人事件の犠牲者が1人いると発覚するストーリーです。
それは一般の市民であり、兵士ではないので、別に葬儀をする必要があるという理由から大事に発展します。
シュルーズベリを征服した王にカドフェルは犯人を捕まえるように依頼されます。
後々関わってくるキャラクター、ヒュー・ベリンガーが初登場します。
貴族の奥さんをゲットする話です(笑)。
ベリンガーはかっこいいですね。
物語はスティーブン王がシュルーズベリを攻めるところから始まります。
敵である女帝モード側についた街人が金目の貴重品を郊外に隠そうとします。
それを裏切り者が横取りするときに殺人を犯します。
1体多い遺体はこの従者のものだったのです。
カドフェルはシリーズ最初の頃、若い修道士の面倒ばかりみることになります。
1巻目では弟子だった修道士を俗世間に逃がしてあげますし、この2巻目ではゴドリックという少年を弟子にします。
実はこの少年は少女だったのでした。
戦争でスティーブン王から逃げるために男装をしていたのです。
カドフェルはこの少女をかくまうことに決めます。
ベリンガーはこの少女を捕らえるようにスティーブン王から言い渡されます。
ベリンガーは地元の警察のような役回りで、今後ずっと執政官としてシュルーズベリ修道院を守ることになります。
犯人を捕らえる役目ですね。
結果的にベリンガーはこの少女を逃がしてあげます。
とても頭の鋭い人物で、自分の利益と善行を天秤にかけて許してあげます。
ここがベリンガーの良いところですね。
見事スティーブン王の信頼も勝ち取り、執政官の地位を与えられます。
カドフェルはベリンガーのことを油断のならない人物と評しますが、ベリンガーはさらに優しくて賢い性格の持ち主でした。
それが良い誤算でしたね。
隠された遺産とゴドリックはどうなるのか。
それは読んでのお楽しみです。死体が多すぎる
死体が多すぎる