30歳の憂鬱

孤独

2年前に離婚した…
離婚した理由は『暴力』でも『浮気』でも、『金』でもない。
もしかしたら離婚しなくても済んだかもしれない。
日々の小さな元夫の『嘘』もしかしたら最初に挙げた3つよりもタチが悪いのかも?
でも、くだらない嘘を何故元夫はついていたのだろう。私が怖かったのかも。
エロサイトを見て携帯料金が莫大かかった時、元夫は職場で携帯を誰かに悪用されている。と言った。ギターを弾く元夫が、ギターに吹き付けたオイルでフローリングがベタベタになっていた時、何かお前がこぼしたんじゃないか?と言った。
独身時代の税金未払いの督促がきた時、再三請求されていたはずなのに、初めて届いた。知らなかった。と言った。
私も若かった。
例えばそれが、私のためについた小さな嘘であっても、徹底的に追求した。
今なら流せたかもしれない事が、許せなかった。
そんな事で、扶養家族の一員から外れて、私はただの1人になった。
ただの1人になった時、孤独だった。打ちのめされた。
クソみたいな男でも、私を扶養者という立場に置いてくれて、国保だ、年金の免除だ…といった、響きとは無縁な所に置いてくれてたのだ。
と思うと、戻りたくなることは何度もあった。
そして、思うたびに髪をかき分けると、白髪が増えていた…。

30歳の憂鬱

30歳の憂鬱

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-12

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