透明 ―罪―

少女の「透明」の心の中に入ろうとする悪魔がいた。
悪魔は、少女の心を「透明」から「漆黒」に変えようと思っていた。
それは、誰に命令されたわけでもなく、悪魔の「イタズラ心」によるものだった・・・。

少女も、「罪」を持っていた―

「透明」が「漆黒」に変わるとき、どういう感情を持つのだろうか?
気味悪く思う者もいるのか?狂気に身を任せる者だっているのだろうか?
「それは、そうなった人にしか分からないのさ・・・」

少女は、橋から少年が落ちたとき、知らずに小気味悪く笑っていた・・・。
「フフフ・・・次は誰が落ちるんだろう・・・」と呟きながら・・・。
まるで、悪魔に憑かれたように、笑っていた。
だが、少女は突然、橋に向かって走り出した。
少女は泣いていた。
今までの笑いが、嘘だったように・・・。

悪魔は地獄の底から、少女を眺めていた。
少年が橋から落ちていく姿と、それを見て呆然と立ち尽くす少女。
ふと、悪魔は呟いた
「少女は、この光景を見て、どう思っている?」と
「いや、そんなことどうでも良い、少し、悪戯をしてやるか・・・」
そう言って、悪魔は地獄から少女の心の中へ行った・・・。
悪魔は、少女に「漆黒の感情」を植え付けた
だから、少女はこの光景を滑稽に思ってしまっている。
無意識の感情の中で。
「こんなもんか?」と、呟き
悪魔は少女から抜け出し、地獄に戻っていった。
少女は今、「少年が橋に落ちたこと」に気付いた。

少女は泣いた
泣き続けた
泣きながら家に帰った
自分の部屋でも泣いた
涙が枯れるまで泣き続けた
少年が落ちたことより
自分が、落ちたときに快感に思えていた自分を責めて泣いた
「こんな私、サイテーだ・・・。」
これが悪魔の仕業だとは気付かずに・・・。

悪魔は少女を眺めていて、快感の余韻に浸っていた
「人間はなんて面白いのだ・・・!」
悪魔は、少女にそのときだけ「負の快感」を与えたのだ
少女に証拠を残さず、心に深い傷を与える下衆な方法さ
「下衆?そんなもんとっくに分かっているさ、悪魔だからな!」
悪魔は高笑いをしていた

少女は泣き止んだ
もう涙なんてとっくに枯れ果てている
「もう夜の1時か・・・。」
そんなことを思っていた
「私、何時間も泣いていたんだね」
「バカみたい・・・」
また泣けてきた
流す涙なんてもう無いというのに・・・。
『泣きたいときは笑えばいいじゃないか』
「誰!?誰の声!?」
少女はびっくりして、泣くことを忘れた
『少年が落ちたときにも笑ったろう?』
少女の問いかけには応じず、話を続けた
『お前は、ニンゲンの苦痛が好きだから笑ったんじゃないのかぁ?』
挑発的にそう言った
「そんなことない!お前は誰・・・」
『お前の心は、もう漆黒に染められているぞ』
少女は床に崩れ落ちた
「だから・・・お前・・・は誰・・なんだ・・・!」
今にも消えそうな声で、敵意を剥き出しにして問いかける
『ほぅ・・・そんなに聞きたいか・・・!』
『俺ハ悪魔ダ、コレデ十分ダロ・・・?』
『俺ハニンゲンノ心ノ中ニ行クコトガデキル』
『話スノハコレグライニシテオコウ・・・デハ、マタ気ガ向イタラ・・・』
悪魔は心の中からどこかに行った・・・。
「ああ、全てコイツのせいか・・・」
「良かっ・・・た」
少女は寝てしまった。

悪魔には階級があった。
下の悪魔は、上の悪魔には絶対に逆らってはいけない。
消されるからだ。
1番下は 「fallen angel 」
下から2番目が「schiavo」
下から3番目が「elyos」
最上級が「diavolo」だ
最上級、魔王は、地獄全てを統べるもので、一人しかいない。
「日本」という国では「エンマ」と呼ばれるものが魔王に当たるものだろうか。
そして1番下、堕天使は、
2番目の「奴隷」より下だ。
奴隷が下だと思うだろう?
それが、地獄の面白いところだ。
堕天使は、天国から連れて来た奴隷だ。
ただの奴隷じゃない。「天国の奴隷」だ。
堕天使は連れて来たときに記憶を消去する
「その仕事をしなきゃいけないのが、俺達奴隷なのさ」
あの悪魔は、階級が奴隷だった。
ソイツは、札付きの悪いやつで、悪いことばかりをしては、捕まっていた
「本当は、奴隷が人間サマの世界に行くのは禁忌なんだ」
「そんなことが分かったら、俺なんて消されるよ」
「・・・それが燃えるんだよ」
「見つかるか見つからないかの駆け引きほど面白いものはねェ・・・!」
「また、さっきのヤツに会ってくるかねェ・・・」

少女は身構えていた
兄から借りた金属バットを持って。
「来るならこい、いつでも相手になってやる」
その声は残念ながら小さかった。
『オ望ミドオリ来テヤッタゼー!』
悪魔は、また出てきた。
『今度ハ、お前ノ心ノ中ジャナク、外ニ出タゼー!』
『ドウダ、スゴイダロウ!スゴイッテ言エヨ!』
「・・・きもい」
少女は、汚い物を見るような眼で言った。
「悪魔ってこんな姿をしているんだ、なんか醜いねー」
「何?皆こんな姿なの?行ってみたいねー」
『ナン・・・ダト・・・ジャア、オ望ミドオリ連レテッテヤルヨ!』
「なに・・・」
少女の背筋が凍りついた。
―瞬間。
少女は橋の前に立っていた。
「なんで・・・!いつの間に・・・!」
『俺ハ、コンナ能力ヲ手ニ入レテネェ・・・!コンナ事朝飯前ダ』
「たすけ・・・」
遅かった。
少女は橋から飛び降りていた。
『I'll see you in hell Do the following ...』
悪魔はそう言い残して地獄へ舞い戻っていった。
その顔は、少し悲しそうだった・・・。

悪魔は地獄に戻った。
そして、何事もなかったかのように過ごした。
悪魔が口笛を吹きながら歩いていると、その前に魔族が現れた
「魔王様がお呼びだ、速く行け」
『やっと、お迎えですかぁー?』
と、悪魔は欠伸をしながら言う。
魔王の部屋に着いた。
『なんですかぁー魔王サマ?』
「ずいぶん間の抜けた返事だな。覚悟はできているみたいだな」
『煮るなり焼くなり好きにしてくださーい』
「そうか・・・じゃあ消させてもらおう」
「お前が1番人間臭かったかもな・・・」
『昔は皆、人間でしたよ』
そういうと、悪魔は消えた。

橋カラ落チタ人間、3人目・・・

透明 ―罪―

あとがき、っていうと、なんでしょうね?
ついに2作目!・・・ていうと、
10回しか見てくれなかったから・・・ねぇ?
1作目のあとがきは、普通に(?)わけもわからず書いたので
へんなあとがきになってしまいましたね・・・
でも、小説とかのあとがきって、作者の感想(?)みたいなことを書いてるじゃないですか。
だから、自分も普通に書かせていただきます!
やっぱね、中学生が小説書くとこうなるんですよ
あ、自分中学生です。よろしくお願いします(笑)
英語使ってみたりしてね、google翻訳でね。ちゃんとね

ちなみに、訳すと・・・
じゃあ、一番下の階級から・・・
fallen angelは、堕天使って意味です。
schiavoは、奴隷って意味です。
elyosは、魔族って意味です。
diavoloは、魔王って意味です。
あと、最後に悪魔が言った、
「I'll see you in hell Do the following ...」は、
「地獄でまた会おう」って意味になるはずです。
まあ、そこまで見てる人はいませんかね(笑)
中学生になると、無性に英語を書きたくなるんでしょうね(笑)
あとがきって、こういうのでいいのかな?とは思いますが、
そこはまあ、大丈夫でしょう!
10人しか見ないからね。
じゃあ、気が向いたら、また書きますー
今度は、地獄に行った少女編ですかね。
じゃあ、3作目で会いましょう。

透明 ―罪―

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • サスペンス
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-11

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