彼のしあわせ
一日三度のご飯の時間。
日に一度だけのおやつはちょっと贅沢に。
おなかがふくれた後のお昼寝。
暖房の効いた部屋もいいけど、お外の陽だまりも好き。
あの子の膝の上で頭をなでてもらおうか。
こうみえても、年がら年中寝てるわけではないよ。
たまには縄張り争いもするさ。
二丁目のぶちは永遠のライバルだ。
喧嘩に勝ったら、あくびを一つ。
ああ、あの子がぼくを呼んでいる。
もう少ししたら、心配して探しに来るんだ。
それまでここにいようかな。
ああ、ほら見えてきた。
ちょっと焦った顔の女の子がぼくを見つけた。
抱っこしてくれたらともに帰ってあげよう。
あの暖房の効いた部屋へと。
彼のしあわせ