彼のしあわせ

 
一日三度のご飯の時間。

日に一度だけのおやつはちょっと贅沢に。

おなかがふくれた後のお昼寝。

暖房の効いた部屋もいいけど、お外の陽だまりも好き。

あの子の膝の上で頭をなでてもらおうか。

こうみえても、年がら年中寝てるわけではないよ。

たまには縄張り争いもするさ。
二丁目のぶちは永遠のライバルだ。

喧嘩に勝ったら、あくびを一つ。

ああ、あの子がぼくを呼んでいる。

もう少ししたら、心配して探しに来るんだ。

それまでここにいようかな。

ああ、ほら見えてきた。

ちょっと焦った顔の女の子がぼくを見つけた。

抱っこしてくれたらともに帰ってあげよう。

あの暖房の効いた部屋へと。

彼のしあわせ

彼のしあわせ

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-10

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