イダテン同盟3

イダテン同盟3

 

 時計を見たアキヒトは驚いた。
「あと、5分で、学校じゃねーえか」
急いで駆け出した。
 いつもの公園に差し掛かるとガラの悪い5人組が、カオルに絡んでいる。
「おいおい、アイツらのリーダーは少年院に入ってるんだぜ、関わるのはよせよ」
カイトが言った。
「やだね、絶対」
と、アキヒト。
「どうして、あんな奴に関わろうとするんだよ」
カイトが言った。
「カオルちゃんに、モテたいからだ」
アキヒトが言った。
 そして、首を突っ込む。
「女の子1人になにしてんだよ、いい度胸してんじゃねぇか」
アキヒトが言った。
 遠くで見ていたカイトは、あることに気付いた。
「そういやぁ、アイツ、空手得意だったんだっけ?」
「俺たちは5人だ。お前なんか、くずだろ」
「俺は正義の味方だ、正義は勝つんだ」
アキヒトが言った。
 5人組は、嘲笑している。(バカにしている)
 そして、アキヒトは袋だたきにされてしまった。
 殴られて、殴られて、血だらけなのに。
「どうして!」
カオルがい言った。
「あなた、正義の味方でしょ!空手得意なんでしょ!なんで相手を殴ったりしないの?」
カオルの目から、涙が流れた。
 すると、アキヒトの拳が、飛んできて、顔面寸前で止めた。
「見たか・・・今の、すげえ速かった」
1人が言った。
「お前ら5人にケガでもさせて、テメェらのリーダーみたいに少年院に入るような、バカな真似はしねぇ」
アキヒトが言った。
「悪い奴らを、倒せるから正義の味方じゃねぇ、みんなを守れるから正義の味方なんだ」
アキヒトは学校に遅刻した。

イダテン同盟3

イダテン同盟3

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-07

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