悪魔の見習い修道士

1983年エリス・ピーターズ著

修道士カドフェルシリーズの第8作目です。
イギリスではドラマまで作られて愛されている名作です。
私もDVD持ってます。
はじめの出会いは海外ドラマでしたが、いまでは原作も大好きです。

この話は夏の終わりの9月から始まります。
舞台は1140年のイギリス、シュルーズベリです。
貴族の息子を修道士にしようと、若いうちに修道院に預ける親が多い中、19才の少年、メリエットが修道院にやってきます。
カドフェルはお馴染みの観察眼で、この少年に疑問を持ちます。
表向き熱心に修道士になりたがっていますが、修道士に向かないのではないか?と思ったのです。

その後、修道院で見習いとして働き始めたメリエットでしたが、次々と問題を起こし始めます。
夜中に突然大声を上げて皆を起こしたり、暴力事件まで起こしてしまいます。
なんとか彼を救いたいカドフェルは、彼の元の家族や、次々起きる事件の原因を突き止めようとします。

一方、カドフェルと執行官のベリンガーはシュルーズベリで起きたある殺人事件の犯人を捜しているうち、メリエットは自分が殺害したと告白します。
二人はとても驚きますが、真犯人が別にいることを確信します。
これから、二人の真犯人探しが始まります。

ストーリーはこういった感じです。
犯人はしぼられてきて、だいたい解ってきました。
カドフェルの観察眼や推理力は今回も冴えていて、犯人にせまります。
さすがカドフェルだ~!

お馴染みのヒュー・ベリンガーもかっこいい。
カドフェルとは長い付き合いの友人で、今作ではベリンガーの子どもの名付け親になりました!
カドフェルにも息子はいるけど、ますます家族が増えていく感じがします。
ベリンガーとカドフェルのコンビは素晴らしい。
お互いのことがわかってるだけに、犯人との駆け引きもあります。

犯人は思いも寄らぬ人?!でした。
半分当たって半分は負けたって感じかな~。
でも動機は全然わからなかったです。
最後まで読まないとわからないようになってます。
ずるいね(苦笑)。
メリエットは良い人で良かった!
不幸な少年ですからね。
最後はいつも通りハッピーエンド。
それが好きなところ。
メリエットは誰とくっつくか、想像しながら読むとおもしろいですね。
それにしてもロズウィザの性格は…ひどいな。
純粋なだけにどうしようもないところが…ますますひどい。

悪魔の見習い修道士

悪魔の見習い修道士

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-07

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