あの人が好き。

あの人が好き。

あの人。
それは私の好きな人。



私が恋した人。
ひそかに思っている人のお話。


きっと私の恋した日々の日記のようなものなんだ。

バレンタイン

バレンタイン

私は恋をした。

人を好きになった。
そばに居たいと感じた。



一ヶ月前、私は彼氏にふられた。
"元カノが忘れられない"と言われた。

あぁ男って信じちゃいけないんだ。

そぅ思った。




そして迎えたバレンタイン。
なんだか作る気になれなかった私。
けれど友チョコもあったので作るしかなかった。

不器用な私は簡単なものしかできない。
マシュマロをチョコにくぐらせて
カラースプレーとマーブルチョコでトッピングする。


見た目は単純だけど根気のいる作業だった。
そんな時、ふと思い出した笑顔があった。


それはあの人の笑顔。

目の大きいあの人は下を向いて照れ笑いする。
そんなあの人が頭によぎったんだ。

私は思った。
ありえない。
元彼にふられて…
一ヶ月しか経っていないのに違う人に恋したの?
そんなはずない。



でもあの人の笑顔を思い出すたびに
元彼のことを引きずっている自分がバカらしくなった。
この時に吹っ切れたんだ。
元彼なんて忘れちゃえ!!
初めてそう思えた。


チョコを作り終わって一息ついた頃
数の多さに驚いた。
思っていた数より多く作ってしまった。
多分、私は余らせたかったんだ。

それを口実にして
あの人にチョコを渡したかったんだ。

だけど余らなかった。
入れてなかった人から貰ったから
お返ししたりして…
あの人の分はなかった。


その日少しあの人と話したんだ。
その時に
「なんだチョコくれないのか笑」
って言われて
え…そんな(>_<)
作らなきゃっっ!!!
って思ったの。



それからスーパーで材料買いなおして
一つ作ったんだ♪


男友達にわたしてもらったよ。



つづく。

バレンタイン2


私はてっきりもぅあの人に
チョコが渡されてると思ってた
でも渡すの遅かったみたいで。


2月中旬に着ていった服が革ジャンだった。
そのときにあの人とが
「バイク乗ってそう!!ブンブン!!」
って話しかけてくれて…
幸せすぎた。
心臓止まりそうになったっ

あの人が言ってくれた革ジャン
それからたまに着ていくようになった。
革ジャン好きになった。
あの人の言ってくれた言葉で
好きになった服。大切なもの。


その時にチョコのこと言ったら
キョトンとしてた。
私もビックリ!
それでその日はおしまいで
なんかモヤモヤした。



それからテストが終わり3月。
あの人とあまり話せてなかったよ。
けどある日…
ある男子に呼ばれて行ったら
その男子とあの人が一緒にいて

あの人「昨日チョコ受け取ったゎ!ありがとd(^_^o)」
うち「いえいえ…ってまぢ!?
めっちゃ遅いやん(>人<;)ごめんね←笑」
あの人「まぁ大丈夫やろ!冬やしd(^_^o)
ほんまありがとう!」

この時まであの人と目合わせて話してた。
でもありがとう言うときに
あの人下向いて照れてた。

グラっときて
"好き"って言いそうになった…



私はあの人の
あの瞬間が好きなんだ!
そう思ったっっ
好きなんだ。本気で惚れたんだ。
そんな気持ちが現れた瞬間に
隠し通せるかな…って不安がよぎった。


話してたの親友と友達に見られて
親友にゎバレちゃった。
"顔に出てたからすぐわかったよ!!"
って言われた。

顔に出るタイプなのか
あの人が気づいていたら…
もし誰かに話してたら…
そんな不安が増えた。



でもあの人の照れた顔を思い出すと
そんな事どうでもよくなっちゃって…


思ったんだ。
恋は心にいい麻薬だって。
幸せな気持ちになって
抜け出せなくなって夢中になる。
本当の麻薬は危険だけど、
恋っていう麻薬は
素敵な魔法みたいなものだと思う。



つづく

コーラス隊

バレンタインのことがあってから
あの人にあまり会えてない。

だってあの人は3組。
私は1組。

用がないのに3組に行ったら不自然だし
私の学年は鋭いからすぐにバレてしまう。



それにあの人のクラスには
背の高いボーイシュな可愛い子がいる。



あの人はあの子が好きなんだと
前から思ってた。
だから変に見てしまい気をつかう。


きっと・・・
きっと私に月は来ないのだろう。

神様には見放されている私。
恋愛に不器用に生まれてきた時点で
神に見放されているのだろう。





けれどそれは少し違うのかもしれない。
今日、1つ幸せが増えたんだ。


私の学校には3年生を贈る際に歌う
歌のリーダーを決めている。

クラスで2人。
”コーラス隊”と名付けられている。


私は先生の推薦で入るハメになって
歌は好きだけれど正直病んでいた。



そんなコーラス隊の集まりが
今日のお昼休みにあった。

お昼休み潰れるし、
ご飯食べれてないし・・・
病みまくってた。



でも気づいたら
そこにあの人がいて・・・
”コーラス隊なの!?”
驚きと焦りで頭がパニックだった。

でもそれ以上に喜びで倒れそうだった。



チラッと後ろを見ると
あの人と目が合って・・・
気づかれたかもしれない。



私があなたを好きだということ。


隠し通すことを諦めようかと考えている。
だって・・・
顔に出る=バレている
ということなのだろう。




あの人と付き合いたいとか
触れたいとか
これはそういう恋じゃない。
ただあなたを見つめていたいと思っている。



たとえあの人に好きな人がいても
私の耳には届かないことを
ただひたすらに願っている。


私はずるい。
なんてずるい女なんだろうか。


つづく

告白・・・

告白・・・

あれからしばらくの時がたった。

バレンタインのときから心のどこかにあったことを決心し
告白することを決めたのは夏休みの前だった。
どうしても伝えたかった。

”好き”っていう2文字の言葉だけどとっても重い。
この言葉は人のことをとっても大きく左右する言葉だから
それを知っている私。
だからこそ伝えるのが怖かった。



けれど、いつまでも同じ場所で足踏みしているなんて
私らしくないし、耐えられない。そう思った。


放課後、あの人を音楽室の上の階段に呼び出したんだ
気持ち伝えるために。あの人に会うために。

言葉でうまく言えるかわからなかったから
手紙に気持ちをたくした。
大好きだということ。あなたの側にいたいということ。
すべてをつづった。


あの人が手紙を読んでいるときの私は
人生で経験したことのないくらい心臓が飛び出る思いだった。




そしてあの人の答えは・・・・・・







ごめん。
俺たち受験も近いしデートも行ってあげられないと思うし
寂しい想いさせるだけだ。だから付き合えない。



あぁなんて優しい人なんだろう。
たしかに私たちは受験生だ。
あの人は頭もいい。私とは違う。
あの人の優しさが胸につきささった・・・


つづく

あきらめ

振られた。

この事実に変わりはなかった。
だけど好きな気持ちも変わらない。
強くなっていくばかりで・・・

正直どうしていいのかわからなかった。

なぜ迷っているのかというと
私と同じようにあの人のことが好きな女の子がいた。
彼女は2年生の時からあの人を想っているらしい。

ただ、私は”好き”という気持ちに時間なんて関係ないと思う。
どれだけその人を想う気持ちがあるか。
そこが大切なのだから時間なんて関係ない。
そう思っていた。


しかし、彼女は少しばかり根性の悪い性格だった。
私のあの人に対する気持ちを知っていながら
私にあの人と話したことやどれだけ好きかなど
いわゆるノロケ話を聞かされていた。

本当にいやだった。

このようなことが続いて、私はあきらめて次の恋に進むことにしたのである。
彼女のことも辛くて私は逃げたのだ。

逃げた。
これが私のあやまちだった。


つづく

夏休み


あの人のことを諦めて夏休みを迎えた。
そして私は好きな人ができ付き合った。
しかしその人には忘れられない人がいた
それに気づかなかった私。
信じて本気で愛していた。

彼の忘れられない人が原因で私達は3回別れた。
別れては信じ、別れては信じ、別れては信じ…
バカだった。でも好きだった。
私の特別な人だった。

愛していた人が離れて行き涙を流すのが辛かった。
本気で誰かを愛するのが怖くなった。
けれど二学期が始まり…
あの人の姿を見るとやっぱり目で追ってしまう。
ひどい女だなんてわかってる。
けれどあの人に向けた気持ちは
一学期と同じ感覚だった。

ただ好きだ。そう思えたのがあの人だった。


つづく

二学期


二学期が始まって2週間をすぎたころ
二年生の時からあの人のことが好きな例のあの子から
諦めて欲しいなどの手紙やmailが来るようになった。

私だっていつまでも笑ってはいはい言ってるわけじゃない
ブチ切れた。あの子に対して。
あの子は驚いているのかビビっているのかわからないが
mailも手紙もこなくなった。

あの子に言われたこと。
"告白もアピールもしないで片想いで終わらせて欲しいな"
ぇ…?
どうしてあの子にそこまでされなきゃいけないのかわからなかった。
それに彼女でもないのに。なんでなんだって。

あの人はこの子のことを二回も振っている。
なのにそんなことを言われなきゃいけないのかわからなかった
それからあの子とは話さないようにしている。
告るなアピるなとか人の気持ちに
土足で突っ込んでくるような人はあまり好まない。


私だって本気なんだ。


つづく

あの人が好き。

読んでくれてありがとうございました。


これからもよろしくです。

あの人が好き。

  • 小説
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  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-03

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  1. バレンタイン
  2. バレンタイン2
  3. コーラス隊
  4. 告白・・・
  5. あきらめ
  6. 夏休み
  7. 二学期