とあるtwitterの禁目次荘

注意・・・・

この物語はツイッターでのとあるキャラを使った二次創作です。
随時更新中

とあるtwitterの禁目次荘



Intersection of science and magic (魔術と科学の交差)



            



8月1日・・・ある一人の発言により、魔術勢と科学勢が交わるという前代未聞で破天荒な計画が立てられた。と、いうのもついったーというあまりにも日常的な物からある人物が「魔術と科学が交差する荘を建てよう」というあまりにもふざけた発言によるものなのだが。

この日、8月1は学園都市でも最高気温を観測しており、とある高校の不幸少年「上条当麻」も例外なくこのうだるような暑さにやられていた。

「ふっ・・・・・・・・・・不幸だ」

上条当麻はご存知の通り、不幸体質だ。夜に町を歩くと必ず言っていいほど大勢の不良に絡まれるし、目の前にボールなどが転がってると必ず踏んでしまい、挙句の果てには今目の前で不幸が起こっているのである。現在進行形である。ing形である。

「とうま!私は決してここに入りたい!とか住んでみたい!とか、そういうことは一切思っていないんだよ!ましてやこのチラシにある『食べ物は皆でshare』に惹かれたとかそんなんじゃないんだよ!!」

この上条のまえで茹だっている純白の修道服に包まれたシスターは『十万三千冊』の魔道書を頭に記憶している「禁書目録(インデックス)」というイギリス清教の魔道書シスターである。彼女が今憤慨している訳は単純。『お腹が空いている』からである。

インデックスによると『禁目次荘』と呼ばれる何とも禁書目録に似ている名前なシェアハウスがあり、(後で聞いた話、インデックスが命名したらしい。)そこに入ろうと言うなんとも無計画な我が侭である。

「つってもなあ・・・・・上条さん家にはそんなにお金がないからなぁ。」

「あわきに借りればいいんだよ!・・・入会金しか要らないらしいし大丈夫なんだよ!」

インデックスの言う『あわき』とは「結標淡希」と言う座標移動(ムーブポイント)の大能力者で、つい最近上条が冗談で「恋人になっちまうか?」といって、OKを出してしまい晴れて(?)結ばれたのである。

「まぁ・・・・・頼んでみるだけだぞ?」

「わかったんだよ!」

まぁどうせだめになるだろう、と上条は軽い気持ちでOKしたのだが後に後悔することになるのだが・・・



御坂美琴は学園都市最強のレベル5の第三位である。彼女は常盤台中学というお嬢様学校に入学しており、今は同じルームメイトの白井黒子と言う空間移動のレベル4という御坂にベタベタな少女である。

「なっ・・・・・何なのよ、これは・・・?」

彼女が驚いている理由は『御坂と白井の部屋だけポッカリ無くなっている』からである。あまりにも綺麗に無くなっているのに驚いてしまっているのであって、別に部屋が無くなったことに対しては特段、気にしていない様子である。

「誰なんでしょうか・・・まったく、許せませんの・・・」

白井はどうやらただの襲撃事件だと勘違いしているようだが、それは間違いである。これは御坂に恨みのあるものの襲撃なのであるのだが、当の御坂は気づいていないようだ。

「そうね・・・・・そして」

これはなにかしら?と御坂は続けた。彼女たちも『禁目次荘』の案内が来ているらしいのだが、どうやら白井にはもう仮住まい先が決まっているらしく、「嫌ですのぉぉぉぉぉぉぉお!お姉さまと離れるなど黒子はっ!黒子はぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」などと喚いており、御坂も若干引き気味である。

「しっかし胡散臭いわねぇ・・・まぁでも、いってみるか・・・」

アイツもいるかもしれないし・・・と心の中で呟いた。しかしこの恋は実らないのだが、まだその事実をしらない御坂は意気揚々と準備をはじめた。



同時刻、結標淡希はとある市営住宅の一角にいた。彼女は既に禁目次荘に住んでいるので入居者募集のチラシを配っているのである。

そんな結標は今、とある不幸少年な上条の自宅へと足を急がせていた。彼女は先ほど記述した通り、上条の恋人である。なので是非とも上条には荘に来てほしいと言う気持ちで居たのだ。

「はぁ。・・・・こういうときに自分を転移できないのが不便ねぇ・・・」

彼女は二年前の『能力開発』(カリキュラム)において転移座標の計算ミスにより片足が壁にめり込み、
それを不用意に引き抜いてしまったことで密着していた足の皮膚が削り取られるという大怪我を負った。 この事故がトラウマとなり、それ以来自分への能力作用には体調を狂わせるほどの激しい精神的消耗が伴っている。

そんなわけで今は歩きで上条宅に向かっているのだが、どうやら家に着く前に見つけられそうだ。・・・何故なら彼女の目の前に銀髪の修道服を着た魔道書シスター、インデックスが居るからである。

「あっ、!あわきなんだよ!とうまー!」

彼女は結標を見つけるやいなや、急ぎ足で上条に伝えに言った。何故なら彼女が結標に用事があるためである。上条は「何だ何だ・・・」と言う感じで付いてきていたのだが、結標を見つけるや否やダッシュで駆け寄ってきた。

「淡希~!・・・どうしたんだよ?今は小萌先生の家から市営住宅に引越ししていたんじゃないのか?」

「それはそうとこれみてみなさいよ」

スルーかよ・・・と上条は思わず突っ込んでしまったが、結標は気にする様子もなく「禁目次荘」の案内チラシをきっとそこらの店の商品よりかは高級感があるカーゴパンツのポケットから出した。

「あぁーーーーーっ!!!」

上条とインデックスは驚いてしまった。何故なら『今まさに結標にチラシの「禁目次荘」の入会金について相談』しようと試みていたからである。しかし二人の絶叫に結標の方が驚いてしまったようで、「うひゃあっ!?」と何とも腑抜けた声を出してしまっていた。

「・・・・・へぇー。じゃあ、あわきもとうまに誘おうと思っていたんだね?」

「まぁ、貴方たちも来るなんて夢にも思わなかったんだけどね・・・」

互いの事情を話した結果、入会金は結標のほうで払うと決まったようだ。といっても、インデックスの猛烈我侭モードが炸裂したからであるのだが。

「にしても同居かぁ・・・なんだか『夫婦』みたいだな」

またコイツは・・・と言う目で上条を見つめるインデックスであったが、結標に抑えられて「まったくとうまはふらぐめいかーなんだよ!」とかなんとか言っていたが当の上条はまったく気にしていないようだ。

そんなことを話しているうちに外はすっかり暗くなっていき、とりあえず上条達と結標はそれぞれの家へ帰宅していった。



                


日が暮れ、完全下校時刻が過ぎていく中まるでホストのような格好をした「垣根帝督」はとある市営住宅の一角を散歩していた。彼も『学生』なので本来は帰宅しなければならないのだが、気にする様子はなくただブラブラしていた・・・

彼も既に『禁目次荘』の住人兼副管理人であり、結標同様入居者を探しているのだが、彼は「どうも入居者が中々見つからない」と諦めてしまっているためブラブラしているのである
                         
「・・・・・バレバレだっつの。いい加減出て来いよ、偽第一位さんよ?」

垣根がそういうと暗闇の中に白に白を塗り重ねたような色の肌を持ち、まるで学園都市最強の第一位『一方通行』に似た人物、「八咫通行」(ミルセラレータ)が暗闇から出てきた。

「だァれが第一位だ。・・・俺は学園都市最弱(ワースト)第一位の八咫通行だァ。」

「・・・んで?その最弱さんが俺になんのようだ。」

八咫通行は「それだよ、それ。」と、垣根の持つ『禁目次荘』のチラシを指差した。どうやら彼は入居希望らしい。そのためか、通常の三倍はあるバックを背負っている。

そんなこんなでとりあえず『禁目次荘』へ行くことにしたのだが・・・・・

「あぁーーーーーっ!!ってミサカはミサカは驚いてみる!」

そうさけんだのは「打ち止め」(ラストオーダー)という何とも御坂に似た少女である。彼女は妹達の上位個体で、ミサカネットワークに直接命令を下す事ができ、 反乱防止用の安全装置として、肉体的に未完成のまま培養機で保管されていた。

外見年齢は10歳前後で、肩まである茶色の髪と同色の瞳、立派なアホ毛を持つ。 未完成のためか他の個体より感情表現が豊かである。

「・・・・・最終信号か」
          
八咫通行は打ち止めを以前から知っている。一方通行が話をしていたのを聞いていた(正確には盗み聴きだが)ので、その存在を知っているのである。

「早く帰らないとヨミカワに怒られちゃうってミサカはミサカは忠告してみる!」

「・・・・・・・・・あァ?」

どうやら自分を一方通行と勘違いしているみたいだ。と八咫通行は思い、その事実を伝えようとしたのだが

「きっと人違いだな。あっちに一方通行がいたから早くいきな、お嬢ちゃん」

「本当!?ってミサカはミサカは急いで見たり!またね、白い人たちー!」

垣根のデタラメにより、打ち止めがこの場から去って行った。と、ほぼ同時に八咫通行が垣根の胸倉を僅か0.1秒程で掴んだ。八咫通行が足の蹴る力のベクトルを変えたから出来た技である。

「テメェ・・・・・どォいうつもりだァ?」

「どうもこうも、なぁ。・・・・・お前なんか勘違いしていないか?」

あァ?と八咫通行がイラついた様子で返すと、

「お前が打ち止めに話したとしよう。あの子は必ず一方通行に話すぞ?・・・・・まぁ当然あの過保護野郎のことだ。聴いた瞬間飛んでくるだろうな」

「・・・・・・・」

垣根が事実を淡々と話していくのが八咫通行のは不快極まりなく、とてもゆっくりに感じた。

「『俺に似たやつが打ち止めを攫うかもしれない』・・・・・俺の推測だが、こう思うだろうな。そして今お前は『俺に止められてその事実を話さなかった』から命拾いした。」

つまりお前は俺に助けられたんだよと、八咫通行の手を振りほどきながら続ける。

「仮にお前と一方通行が互角に戦えるとしよう。・・・だがそれに何のメリットがある?ましてや・・・」

「もォいい。・・・・・・・先にいってンぞ。」

八咫通行は苛立ちをどこにもぶつけずに、そのまま禁目次荘に歩いていった・・・・

やれやれ、と垣根もしぶしぶついて行った



日付が変わり8月10日の午前、上条率いる(?)入居者チームは『禁目次荘』の前へと着いていた。それぞれが思い思いに期待をもちながら・・・

「とうま!早く入りたいんだよ!」

「あー、はいはい。あと少しだから・・・」

上条とインデックス。

「あっ・・・・・アイツだ・・・・」

御坂美琴。

「ちィっ・・・・・かったりィな」

八咫通行。

8月10日。何処からともなくやって来た科学サイドと魔術サイドの人間があるはずもない交差を遂げていくことになった・・・


   ・・・・行間・・・・

これは『禁目次荘』に上条等が集まる一週間前の話。

結標、垣根、トールは荘の住人兼管理人であるため、荘の管理は彼らの仕事である。

「あら、トールはどこかしらね・・・」

結標は第七学区にある大型デパート『セブンスミスト』に荘に必要な食料を調達していた。

なんでも現在セブンスミストでは、近日新しく改装する為に(といっても、そのまま閉める店が殆どだが。)セールをやるらしい。その話を聞きつけてここまでやって来た、と言う訳なのである。

彼女の言う『トール』とは、『グレムリン』の正規メンバーを務める魔術師。
腰まである長い金髪と相まって、どこか少女的な印象を受ける少年。
黄色と黒を基調としたぴったりとした上着とズボンを着用し、肩にはストール纏っている。
純粋な個人としての力でもって戦争という状況を実現する、破格の力を持った存在。
「雷神」と評される生粋の戦争代理人であり、
『グレムリン』の中でも特に直接的な戦闘行為を専門に担当する。

・・・そんな彼と結標が何故知り合いなのか。

それは、まあ言ってしまえば偶然なのだが説明はここではわりあいさせて頂こう。

結標がトールを探してる理由は単純、『迷子』である。

「まさか迷ってしまうなんて・・・・・」

ちなみに食料は既にお買い上げ済みなので後は帰るだけなのだが、トールが居なければいけない訳である。

「はぁ・・・・・・・・ってあら?」

結標が前を見ると『超電磁砲』御坂美琴・・・・・に、似た少女「打ち止め」が走ってきた。

「あれっ!?・・・・・あの人がいないってミサカはミサカは驚いてみたり!」

なんなのかしら?と結標は疑問に思うのだったが、お構いなしに質問攻めするため、一度落ち着かせることにした。

・・・・・一通り話し打ち止めと別れた後、丁度前からトールがやって来た。彼らが息を若干切らしている様子からみて、どうやら結標を走って探していたらしい。

「はぁ・・・はぁ・・・。迷子なんてどうしちまったんだよ、淡希ちゃん」

「あーーー、それは・・・・・」

死んでも『熊の人形が可愛かったため明らかに子供が入るような店に行ってしまい、トールとはぐれてしまった』なんて言えないと結標は思ったので、適当にじらしておいた。



二人は荘に帰ると、それぞれ買ってきたものを置いた。

「・・・・・それで?後は何をすればいいのかしら?」

「うーんにゃ、特になんも無いぜ?」

そう、と結標は荘の玄関を開けていった。

「・・・・・・・・デート?」

「ぶふっ?!」

むせた。とトールは「あ、やっぱ図星?」と付け足すと、

「違うわよっ!!・・・・・お昼がまだだから、ついでに・・・・・って・・・・・」

お昼を口実に上条ちゃんとデート・・・と言おうとおもったトールであったが、地面に転移されかねないので言わないで置いた。



Ban Table of contents Chuang (禁目次荘)


                   


上条、インデックス、御坂、八咫通行は禁目次荘に入っていったのだが、なにやらなかの様子がおかしい事に気がついた。

『焦げ臭い』

明らかに焦げ臭いし、なにやらキッチンの方で女性と思われる悲鳴(?)が聞こえるため皆が、「あ、やっちまってるな」と思った。

上条等は一先ず焦げ臭いのを置いておき、自分の部屋を覗きに行った。


201号室、上条部屋。

「うおぉーーーーっ!!!ひ、広いぞっ!」

上条の男子寮はお世辞にも決して広くは無いので、ただただ感動の一言に尽きている。

ちなみに上条部屋は木をふんだんに使った部屋である。ベットやテーブル、ライトに床やクローゼットなどほぼ全てが木彫で出来ている。

「上条さんはあまりの木に感動でせうよ・・・・・なんだか森林浴してるみたいだ。」

上条は当然ながら木に詳しくないので分からないが、上条部屋の木だけで『100万』を軽く越しているのである。きっと知ったら気絶レベルである。


202号室、インデックス部屋。

「ほえぇーーーっ!凄いすごいスゴイんだよ食べ物がいっぱいなんだよ美味しそうなんだよそういえばお腹すいたご飯が食べたいかもとうま!」

インデックス部屋は食べ物を模った家具があり、床や天井にも食べ物が描かれている。

「・・・・・・・おなかがすいたんだよ」

ぎゅるぎゅるぎゅる~と言う音と共にポツリと呟いたインデックスであった。


204号室、御坂部屋。

「ふぅ・・・・・・・さて、荷物の整理をしなくちゃね。」

御坂部屋は、モノクロをベースにしたシンプルな部屋である。御坂は特段気にしていないようだが、この部屋が一番お金がかかっているのである。

「・・・・・アイツは何しているかしら?」

やはりと言うかなんと言うか、上条の事が気になっている乙女な超能力者、御坂美琴であった。


203号室、八咫通行部屋。

「・・・・・広すぎンだろォ」

八咫通行部屋はとにかく広いのだが、一番安上がりに出来ているのである。そんなことは八咫通行に
は知る由も無いのだが。

「・・・・・そォいえば、さっきの悪臭は何だったンだろォなァ・・・・・」

・・・・・どこかでクシャミをしている大能力者がいるのは別の話。


上条等が部屋を覗いている頃、トール達はと言うと・・・・・

「淡希ちゃん・・・・・それは塩じゃなくて砂糖だ!」

「結標!お前そりゃ水入れすぎだぁ!!!」


・・・・・結標に料理の指導をしていた。

実のところ上条に料理を作ってあげたい結標であったが、あまりにも『ド下手糞』なので、特訓しているのである。

だが、一向に上達しないどころか以前よりさらに悪化しているのは気のせいだろうか。と、トールと垣根は思った。

そんなことは知らずに頑張る結標なのであった・・・・・・・


                    



上条等が部屋に荷物を置き、結標の料理を一旦やめて一先ず改めてご対面となった。

「あー・・・俺はこの『禁目次荘』の管理人のトールだ。まぁ、呼び方は何でもいいぜ。よろしくな!」

トールの挨拶から始まった挨拶なのだが、ここはわりあいさせて頂こう。



・・・・・挨拶が一通り終わり、一同はやることが無くなっていた。

自己紹介中に上条に夢中だった乙女な超能力者、御坂美琴は自分の部屋に戻っていた。

特に何をしている訳ではないが、どうやら上条部屋に行きたいのだが行きにくいようである。今日の御坂はなんとも乙女チックな思考回路である。

「はぁ・・・・・・・どうしようかしらね、これから。」

そんな一言を吐きながら事前に下のキッチンから淹れてきたアールグレイの紅茶を啜り、考えていた。「どうしたら自然かつ効率的に上条部屋に行けるか」である。

そもそも普段から素直になれないと自覚している自分のことだから、どうせ素直になれないのでは?とマイナスな思考がグルグル渦巻いていくのを感じ、考えるのをやめたい御坂であったが『上条部屋に行きたい』気持ちが勝ってしまい、どうしても考えてしまう。

「だぁーーーっ!だめだめっ!暗くなるな私!・・・・・とりあえず散歩にでも行きましょうか。」

結局、落ち着かない気持ちを静めるために散歩に行くことにした恋する乙女、御坂であった。



一方その頃そんな御坂の気持ちの事も知らない上条は、一旦部屋に戻った後に結標と一緒に『サルでも出来るシリーズ』の料理版を買いに行っていた。

これでだめなら料理を辞めろ!のキャッチフレーズが何とも印象的な本を買ったようなのだが、正直上条は「大丈夫だろうか・・・・」と心配していた。

ちなみに上条もドサクサに紛れて『サルでも分かる!恋人との接し方!』を買っていたのは別の話である。



八咫通行は部屋のベットに横たわり考えていた。

「垣根の野郎ォ・・・・・何企ンでやがるンだァ、糞が」

八咫通行は一週間前のある出来事が頭の中で引っかかっていた。・・・・・『何故、垣根は最終信号に嘘をつく必要があったのか』である。

そのまま一方通行に伝えられても、垣根には直接被害が出ないはずなのだが、どうしても、どうかんがえても『垣根が嘘をつく理由』がみつからないのだ。

「何かがおかしいなァ、でも何だァ?・・・・・何がおかしいンだかなァ。」

八咫通行は分からない。今はその理由も、とある『計画』の全貌も・・・・・・・


   ・・・・・行間・・・・・

一週間前、結標はその後に上条を半ば強引に『寿司屋』に連れて行っていた。ちなみにインデックスはお出かけ中である。

「まてまて!上条さん宅にはそんなお金はありませんことよ!!」

もちろん上条の言うとおり、とあるイギリス清教の魔道書シスターのお陰(?)で上条宅にはお金の余裕はないのが現状である。

しかし、

「いいから、そのくらい根性でなんとかなしなさい!」

あまり彼氏にする態度ではない、と上条は心のそこから思い、今日も叫ぶのであった。


「ふっ、不幸だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


・・・寿司屋に着いた上条御一行(と言ってもふたりだが)はとある人物にバッタリあってしまうのだった。

「・・・・・・・いらっしゃいませェ。お二人様ですかァ?」

八咫通行だった。何故か彼はイライラしていたのだが一応上条は率直に聞いてみた。

「・・・・・バイト?」

ビキィ、と。彼の中での苛々ボルテージマックスを越えた瞬間であった。が、あくまで『バイト中』なのでそこは分別つけておいている八咫通行であった・・・

「早くそこに座りやがれェ、糞野郎がァ・・・・・」

やけにドスの聞いた声で言うものだから、上条はビビッて「早く案内しろ!何処に座ればいい!?教えろ教えて教えてください早くぅ!!!」などと言っている

・・・・・・・ちなみに結標は既に席についていた。上条は半分涙目である。

二人とも席に着き、とりあえず王道な『マグロ』と『サーモン』を頼んだ。・・・・・・・頼んだときにも八咫通行が対応したのは言うまでも無い。



一通り食べ終わった上条と結標はお会計にいった・・・・・もちろん対応は八咫通行だが

「はいィ、お会計6,250円ですゥ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はひっ?」

ずいぶん間抜けた声だ、と八咫通行は思った。

「はァ・・・・・・・俺の特権だァ。1,000円に負けてやらァ。」

「ほっ・・・・・本当かっ!?」

だらしの無い奴だ、と八咫通行は上条に対して適当に過小評価をしたと同時に素早い手つきでレジ打ちをしていき、あっという間に作業を終えた。

「ほらァ、さっさと帰りやがれェ・・・」

彼は上条達を適当にあしらうと、店の中へと消えていった。

「・・・・・・・じゃあ、帰るか?」

「・・・・・・・そうね。」

上条は結標と別れ、もうすぐ引越してしまう何時もの男性寮に帰っていった。

流石夏だ、と上条は思った。

蝉がうるさいほど鳴いているので相乗効果で更に暑い。アイスでも買おうかとも思ったが家のシスターに食べられてしまうくらいなら買わないほうがましか、と思い買うのは諦めた。

ドアを開け、何時ものように「ただいまー」ときっと部屋でだらけているであろうシスターに向け挨拶を放って手洗いに行くつもりだった。・・・・・だが、

「・・・・・・・とうま、今まで何処にいたのかな?」

ビクゥ!と上条の肩が大きく震えた。

「ヤバイ」と、第六感が必死に訴えているが、体が動かない上条であった。

「い、インデックスさん・・・?私、決して貴女に無断で食事など・・・・」

「言い訳無用なんだよとうま・・・・・今のうちに神に祈っとけばいいかも・・・・」

駄目だ、これは。と上条は逃げの体制になった・・・・・が、勿論のごとく噛み付かれた。そして何時もの決まり文句・・・・・

「だぁーーっ!・・・ふっ、不幸だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」



        


時刻は1時半過ぎ。暑さはピークに達しており、何時もは煩い鴉も今日は静かである。

上条と結標と御坂も帰って来ており、早速インデックスによる昼食会議が開かれたのだった・・・

「今日は焼肉がいいかも!・・・・・最近とうまがお肉食べさせてくれなかったからなんだよ!」

対して上条は「上条さん宅にはそんなお金はありません事よ!」と文句を言っていた。・・・・・しかしこれからはお金に問題が無くなる。と思うと少しばかり安心できたりする上条であった。


「俺はキノコと葱が入っていれば問題無いなァ・・・・・」


いきなりの八咫通行の仰天発言に皆が愕然とした。

この男は何を言っているんだという目で見てくるものだから、八咫通行は切れた様子で「さっさと決めやがれェ」等と言っていた。実に滑稽である。

先ほどから苛々してどうしたのだろうと上条は思っているのだが、その雑念はすぐにかき消されることになった。

何故なら、


「み、御坂さん?・・・・・どうしてそんなに俺のほうジロジロ見ているんでせうか?」


御坂が見つめていたからである。

今日の彼女は何とも乙女チックな思考回路であるため、どうも上条のほうに無意識で見つめてしまっていたようだ。

・・・・・その後御坂と結標の間で揉め、修羅場になったのは言うまでも無いのだが、ここは割愛させていただこう。



議論の結果、今日の昼飯(案外決まらなかったため、実際には夕飯の時間だが)はバーベキューになった。ちなみに荘の裏庭でやるのである。

役割の割り当ては・・・・・・


上条、結標ペアが買出し。


八咫通行、インデックス、御坂ペアが外に器具類を組み立て。


垣根、トールはと言うと・・・・

「「つ、疲れたぜ・・・・・・・」」

・・・・・結標の料理を手伝っていた反動でダウンしていたのだ。ちなみに約三日分の食料から一食分しか作られなかったのは言うまでも無い・・・

さて場所は代わり上条、結標ペアはセブンスミストのフードコーナーに居た。

突然だがバーベキューに必要なものといったら勿論『肉』なのだが、上条の横にくっ付いている大能力者、結標は料理がド下手糞な訳であり・・・・・・・

「え?・・・・・・・な、何よその目は・・・・・」

結標が手にしたのは駝鳥の卵である。

いや確かに間違ってはいないけどさ!?と即座に上条が突っ込むのだが、結標はキョトンとしたままである。

その後もありえない間違いを10回も繰り返した結標であった・・・・・・


八咫通行、インデックス、御坂は黙々と器具を組み立てていた。

御坂は「どうして結標と買出しもといデートなどしているのか」を永遠に頭の中で怨み続けているし、八咫通行は「何故垣根はワザとに騙したのか」を考えている。

そんなわけで心身ともに純白な魔道書シスター、インデックス以外は苛立ちオーラがプンプンである。



「・・・・・・・・気まずいんだよ」


ため息と共に一言吐いたインデックスであった。



       行間



上条と結標が帰り、上条はきっと純白の修道服を着たインデックスに噛み付かれている事であろう時、八咫通行はバイトが終わり自宅に帰っていた。

八咫通行といえば様々なバイトをして回っていることで有名である。

『暇人バイト戦士』と言う学園都市でも有名な10の組織の中のひとつであり、八咫通行は暇人バイト戦士の隊長でもある。

そんな八咫通行は現在あるマンションの入り口の前まで来ていた。

くそったれ、と言葉を吐き捨てて玄関を開けた。


すると。


「「・・・・・・・・・・・・・・・あァ?」」


八咫通行と一方通行が鉢合わせになったと同時に二人とも鏡を見ている気分になった。

誰だこいつはと言う目でジーッと見ていたのだが、次の瞬間。


マンションの一部屋が一瞬にして崩壊した。二人が能力を使用したのである。

ガラガラと音を立てて崩れていくマンションを尻目に、最強対最弱の戦闘が始まった。


「(アイツは何だァ?まるで俺みたいな格好しやがってェ・・・・・随分とふざけた野郎だなァ、おい・・・・・)」

当然ながら学園都市最強の能力者、一方通行は『八咫通行』を知らない。

知ったところでどうとでもなる話なのだが・・・・・・

一方、八咫通行の方は考えていた。


「葱くいてェ」



・・・・・・・・・・・・・は?と、一方通行は思わず間抜けな声を出してしまった。

この男は何を言っているのか?

「はァ・・・・・・・興ざめだァ」

八咫通行は何故か帰ってしまった・・・・



Around the Kamijo



1

器具などを組み終わり、さあバーベキューというところまで来ていた上条達だったのだが、


「はぁ?!魔術師が学園都市に?・・・・・・・しかもここって」


上条が驚いたのも無理ない。なんせ普通に入るだけでも書類審査などで時間がかかるのに『今からくる』との事だ。しかも正規の入り方で、である。

どこかの赤髪神父や巨乳の聖人みたいに不法侵入ではないのだ。

トールによるとどうも敵意のある相手ではないらしい。それに敵意があるならわざわざ『学園都市に来る』などと追加して説明した。

しかも魔術師ではないときた。上条は「あれ?矛盾してるじゃねぇか」と言っていた。

まぁ、たとえがないからとりあえず魔術師と言っただけなのだが。

「(しっかしソイツの行動パターンには何か覚えがあるんだがなァ・・・・・)」

八咫通行は考えてた。数日前、一方通行と別れた後に家で書類整理やらなんやらしていたら一枚の写真が出できたのだ。

昔、といっても八咫通行にとってはまだ新しく感じるのだが。

ある男に救われたのだ、あの天然色とは思えないオレンジ色の頭。

黒い装束に背丈よりも高い剣。

自分とは正反対の優しい優しい、ヒーロー。

「・・・・・・・・・・・・くそったれが」

八咫通行はそう、はき捨てていった。

とりあえず、八咫通行が指定された場所に向かうことになった。

現在時刻は夕方。少し肌寒くなってきたので、いかにも高そうなコートを着て出かけていく八咫通行だった・・・・・



そんな八咫通行がとある魔術師(仮)のところへ向かう中、上条達はというと・・・・

「(ふ・・・・・・・・・・・・・・・不幸だ)」

結標と御坂からこれでもかと言うほど目から火花が飛び散っていた。・・・・・という比喩だが、御坂からは本当に出ている。はっきり言って怖い上条である。

たいしてインデックスは用意していたバーベキューをトールと共に食べていた。どうやらトールは現在この場にいない垣根と共に出かけなければならないはずなのだが、「俺はインちゃんとバーベキュー食う」とか何とか言ってるわけで、この場に残りインデックスとバーベキューしているわけである。

「これおいしいんだよっ!特にこのいい焼き具合ならむ肉が柔らかくて最っ高かも!!」

「そうかい。そりゃよかったよ」

しかし、ふとインデックスの動きが止まった。・・・・・・・・とほぼ同時に御坂も反応したようである。どうやら二人とも警戒しているようであるのだが、

「(なっ・・・・・なにこの強力な磁場は・・・?しかも普通じゃ考えられないほど不安定じゃないのよ・・・・・これは一体・・・・・?)」

御坂はレベル5の電撃使いである。そのため微弱な電磁波から強力な電磁波まで感知できるのであるのだが、御坂本人は今回の電磁波が「明らかに不安定」な事から、あの時の科学的に作られた何か見たいな存在と考えていた。

一方、インデックスはというと・・・・・・・

「(この魔力は感じた事がないものだね・・・・それに天使の力『テレズマ』なんか比じゃない程に強大・・・・・)」

魔術の解析を試みていたのだが、どうも引っかかるのだ。

ある魔道書の法則に基づき解析したところ、『法の書』のような暗号の魔術である事が分かったのだが、どうやらこの世のものと思えないような暗号なのである。

ただ、法の書と違うのは『魔力傘の強さ』と天使の力(テレズマ)のような魔力が宿っていることである。

そもそも本来天使の力(テレズマ)は人の身で扱えるようなものではない。

通常人間の体というものは普段は30%程しか力が出せないようセーブされているのである。この場合どう頑張っても30%を超える事が出来ない。

しかし俗に言う『火事場の馬鹿力』は脳が緊急事態だと判断してこのリミッターを解除し『人間本来の力』を100パーセント出せるようにするものである。

ではなぜリミッターが掛かっているのか。

それは『本来の力を使う事により体が壊れないようにするため』である。

普通の人間でこの負担だ。聖人と呼ばれる世界に20しかいない選ばれた者でさえ扱いが困難である天使の力(テレズマ)など普通の人間全力で使おう物ならば即死であるし、そもそも通常の人間ではどうあがいてもこの力を制御する事はありえないのだ。

しかし。


この魔力はおかしい。一度目撃した科学的に作られた天使なんかよりは確実に上だ。

しかも魔術なんかでは説明できない力が莫大に流れている。

インデックスは皆にこのことをつたえた。


とにもかくにも一度現場に向かう必要があると全員が思った

「よし、インデックス。・・・・・・・まずは場所を教えてくれ」

上条の言葉により、皆が行動を始めた・・・・・・・。



みんなが行動をはじめている頃、レベル5の「未元物質」垣根帝督はとある場所へと向かっていた。

「よぉ・・・・・・・・・・来て突然質問で悪いがよ。お前さん、こっちの住民じゃあないだろ?」

「・・・・・・・・はい?」

鉄筋コンクリートの廃棄されたビルから身長は垣根より若干高い、短髪オレンジ頭に黒い装束を身にまとった少年は返した。

「とぼけても無駄だァ・・・・・・お前、俺の事忘れたとは言わせねェぞ、オイ」

そういって現れた八咫通行。彼は元々この少年と知り合いだったのだ

この二人の共通点は一つ。科学サイドでも魔術サイドでもない事である。

「ったく来て早々それかよ・・・・・お前も変わらないよな」

そういって少年は背中にある背丈を越えているであろう剣を抜いた。

少年の周りに不自然な風が吹き、黒い何かが現れて次元が歪む。

たったそれだけの行動であるのもかかわらず、強大なプレッシャーが生み出される。

対して八咫通行は、

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ウザってェ」

チョーカーのスイッチをオンにし、自身の背中から白い翼が現れる。

目の色もどす黒い赤に変わり、その手に簡易的絶対障壁を作る。

「アはっ・・・・・・・クギャゲアハハハハハハハハハハハハハハハアッハアハハハハハハハハハァっ!!!」

八咫通行は楽しんでいたのだ、この戦いを。久しぶりの決闘を。昔のように力のさがなかった頃のように、しかし今では届かないヒーローを殺しに行くつもりで。

カラダカラアフレダスカイカンガシメシテイル、コノオトコヲコロシテシマエト。

八咫通行は本当に楽しそうに叫び、力を解放する。

対して少年は、

「しゃあねぇなぁ・・・・・・・・・・んじゃいっちょいくか!」

そういうと少年は剣を構える。周りの黒い力が集まり、めを閉じ八咫通行が来るのを待つ。



そして。



「月牙・・・・・・・・・・・天鎖ォォォォォォォォォォォォォォォ!!」


「ォルァァァァァァァァァ!!!!!!!!」


両者の叫びと共に白と黒の塊がぶつかりあった。

とあるtwitterの禁目次荘

とあるtwitterの禁目次荘

  • 小説
  • 短編
  • 恋愛
  • アクション
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-02

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

Derivative work