いつまでも根付いて

心をそっと優しく
ため息をつきながら
僕はいつまでも目をつぶって
祈りを唱える
その一つとしてひとまず
どうか心穏やかにすごせますようにと
申し述べると
その二つとしてどうか心震わすものが
消え去りますようにと祈り求めて
深呼吸をしてゆっくりと微笑もうとする
とても恐怖をぬぐえないと思うと
どうにかして猛吹雪をやり過ごそうと
身を固めるが
心を温めるそのぬくもりをどこから持ち出せばよいか
思案にくれて
思い出を一つの着火剤として
心温めようとする
体にぬくもりが戻ると
一呼吸してから彷徨っていた自分の心に言い聞かせるように
「だいじょうぶだよ」とつぶやくと
いつにもまして自信を得るのだった
さあ、これからどこへ行こうかと
思い巡らすと、散歩をしてからカフェへ向かおうと
ゆっくりと体をたたきながら励ますのであった

いつまでも根付いて

いつまでも根付いて

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-02

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