あなたは私のすべて

出会い

   出会いは私の留学でした。

 彼に出会ったのは転校初日。隣の彼は長身で目が丸くてみんなを明るい雰囲気にしてくれるそんな彼に恋をした。彼が初めて言った言葉は。

 「こんにちは。初めまして。これからよろしくね。」

 その言葉が神様の様に感じた。
 
 たとえ勉強が難しくてついていけなくても、いつも彼がいてくれた。でも...そんな簡単に行くものじゃなかったんだ。

 私の心にヒビが入ったのは、ある休日のことだった。商店街で雑貨屋さんを見ていた時、彼が綺麗な女性と一緒にネックレスを選んでいた。

 その瞬間から心がモヤモヤして、気分が晴れなかった。
 
 そして翌日彼は普通に学校へ登校してきた。でも私の心は曇ったまま晴れずにいた。

 「おおー」
 
 するとその直後に男子たちの歓声があった。その中心には彼が頬を赤らめながら恥ずかしそうにIPHONEを眺めていた。
 
 きっとあの女性だろう。ため息をつきながら教室を出た時に親友が私に飛びついてきた。

 「ハル、気にしなくていいよ!!」
 
 「えっ!?」

 「だってみんなが見てるのは、ハルに送るメールなんだもん。」

 次の瞬間コブクロの紙飛行機の着メロがなった。

 
 「だいすきだよ」

あなたは私のすべて

あなたは私のすべて

君がいたから、学校が楽しかったんだよ。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-03-01

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted