表と裏

テレビには華やかな一般人が憧れる芸能人その中には、口達者な評論家、外見で人を魅了するアイドル、人を笑わせる芸人、歌で感動をくれる歌手など

様々な人たちが居る。

何時しか、人々はテレビの情報を疑わなくなった。そのことに私は恐怖を感じるのです。

結果だけを見れば犯罪でも、その人に何があったかを考えもしない。

ただ、与えられた情報を信じ込み、自分の中の考えを構築していく人間が怖いのです。

私からすれば、テレビほど人を洗脳できる手段はないと思う。

強制ではなく個人の任意で見ることができ、長期的にゆっくりとその人を情報によって洗脳していける。

これは、テレビに恐怖を感じた 上司 幾太 がその恐怖を表した作品である。

表と裏

「なぁ、コインの表と裏って誰が決めたんだろなぁ?」

突然、僕の友達が十円玉を持ってそんなことを言いだした。

「どうしたの?急に。」

「だってさ、みんなが表って決めている平等院鳳凰堂の面も誰かが裏って思ったらそれは裏になるんだよな。」

「まぁ、その人の中ではね。」

「裏の10の数字がある面をもその人が表って思ったら、表になるんだよな。」

「うん、そうだね。」

「でも、よくクイズ番組でな表は平等院鳳凰堂の面だって言ったら。」

「今まで、裏って思ってた人達が簡単に信用したんだよ。」
「そうだね、みんなテレビでやってたってだけで簡単に信用するね。」

「怖いよなぁ・・・」

「何が?」

「だってよ。ただテレビでやっただけで意見が違った人も信用するなんてさ。」

「こんなのを色んなことに使ったら、俺達の今の世界の認識や常識ってただ洗脳されてるだけなんだぜ。」

「何時しかこの洗脳社会から抜け出して、もっと大事なものを大切にして生きたいなぁ。」

「大事なものって?」

「俺も洗脳されてるからわかんねぇ。」

「けど、時々胸にくるやるせない気持ちがそのヒント何だって信じてる。」


友達の話は何だかよくわからなかったけれど、最近テレビに影響されて自分の意思が変わる人達を見ると少し怖さを覚える・・・。

表と裏

表と裏

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-02-28

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