今日もキミの。

俺は知っている





俺は、知ってるよ

あの足音も  あの手のぬくもりも。

あの無邪気な笑顔も。



もしこの世の誰もキミのことを

覚えてないとしても

俺はけして忘れない。



ありがとう。

-first-


俺は、いつも通り授業を受けていた。
先生は一人で説明いている。
誰も聞いてないみたいだ。


俺は窓側の席だからいつもグラウンドを見ている。
俺には憧れの先輩がいる。
その先輩は、すごく走り方がきれいだ。
だからつい見とれてしまう



けどこの日はすごく眠たくて。
俺は眠りについていた


(ん?ここはどこだ?)
夢を見ていた。
どこか遠くまったく知らない場所だった。



そこには長身の女の人がいた。
緩く巻かれた髪を耳にかけ、小さな子供たちと遊んでいた。
そこにいるのは知らない人のはずなのになぜか懐かしい気がした。

そして子供たちが俺に『パパ』と言いながら手を
伸ばしてきた。


はっ


俺はそこで起きた。
「あれ。なんだったんだろう」



俺を『パパ』と呼ぶ子供たち…。
あの夢は不思議なことが多かった。


「はーい!今日はここまで!」
「起立。礼。ありがとうございました」
先生の少し低くて滑舌の悪い声と
生徒の少し高くてはきはきした声が教室に響く。

今日もキミの。

今日もキミの。

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-02-27

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  2. -first-