点と線

帰ってきたくなったら帰っておいでといいました
全てのいとおしいものたちへ。



待ってることは苦手ですが、待っててもらうのはとても嬉しいので
だから待っている素振りをします。
それでもいいですか。
またね。帰ってきてね。
ここにいるから。いつまでも。

だって思い出して欲しいんだもん。
根っこを縛り付けておきたいんだ。


わたしは点であり、
ひとつの人生は線なのです。
そして時々線と線が交わります。
ある一定の期間、それは歯車があったみたいに面白いほど噛み合う
生きていると極まれにそんなことがあります。
当たり前のようだけどそれは奇跡に等しいこと。

そんでまた二つの線に戻り、それぞれの道へと帰っていく。
それだけのこと。



だから寂しくはない。


(もう二度と交わることはないと本当は知っているけど。)

点と線

点と線

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-06-03

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