ありがとう。
初投稿なのでちょっと文章やばいかもです。
切ない曲聞いていたらイメージが湧いたので書いてみました。
病気の妹とそのお兄ちゃんの切ない話、のはずです
「な・・・っ、嘘・・・だろ!!?なぁ、治んないのかよ、あいつ!!!!」
「・・・もう、残りあと僅かです。」
そう告げる医者の目にはなんの興味もなくて。
無感情、って感じ。
「なんでだよ!!医者だろ!!?治せんだろ?!なぁ、なぁって!!!」
医者の胸ぐらを咄嗟に掴んで怒鳴った。
「あいつは・・・っ!!あいつはなぁ!!一生懸命生きてるんだよ!!!毎日、毎日辛い思いをしても、耐えて、耐え抜いて頑張ってるんだよ!医者ならどうにかできんだろ?!まだあいつは生きなきゃなんないんだよ!!!」
医者は「落ち着いてください」っと俺を突き放す。
もはやもう目も合わせてくれやしない。
「なんでだよ・・・助けて、くれよ・・・」
いつもいつも病室であいつは、愛華は・・・苦しそうに吐いている。
辛い、辛いよと言いながらも戦っている。
それに、一度だって涙を流したことがない。
俺が病室に入ると愛華は今の今までなにもなかったかのようにとびっきりの笑顔で
「おにいちゃんっ!」
と出迎えてくれる。
そんな、愛華を・・・愛華を・・・。
どうか、神様。
お願いします・・・。
俺は愛華のためだったらなんだってする。
今までどれだけあいつの笑顔に助けてもらったか、勇気をもらったか。
愛華はなにがあってもそばにいてくれた。
情けなく俺が泣いていたって、怒鳴ってたって、なにがあったってそばにいてくれた。
昔から愛華は弱音を吐かない奴だった。
両親を早くに亡くし、その時に泣いたきり今まで1度も泣いたことがない。
両親がいないだけでいじめにあったり、いろいろあった。
でも、泣くことはなかった。
前だけ向いて生きていた。
そんな愛華が。悪いこととか。。。なにもしてない。
なんで、愛華なんだ。
なんで、よりによって愛華なんだよ。
こいつは今16歳。高校生。
女の子だからメイクだっておしゃれだってしたいだろうに。なのに、髪は1本もない。
帽子を被ってずっと病室内にいる。
そんな姿を見ているだけで俺は辛い。
「・・・どうか、神様。お父さん、お母さん、愛華を・・・助けてやってくれ」
とりあえず医者に追い出された為、愛華の病室へ向かう。
・・・行きたい。しかし足が中々動いてくれない。
「動けよ」
泣くな。愛華だって頑張っている。今俺が頑張らなくてどうするんだ。
「よし」
重い足を一歩一歩歩かせ病室へ向かった。
ガラッと病室の扉を開けると外にいるカップルや女子高生をぼーっと見ている愛華がいた。
「・・・愛華」
俺が声をかけるとこちらに気がつきにぱっと笑って
「おにいちゃんっ」
と腕を伸ばしてきた。そんな愛華を抱きしめる。
「・・・お兄ちゃん先生はなんだって?」
その一言でビクッと反応してしまう。
<もうすぐ死んでしまう。もう長くはない>
そんな事言えるわけがない。
「頑張れば大丈夫だって」
それしか、言えない。
「本当っ?!やったねー!だって私めっちゃ頑張ったもん」
本当に嬉しそうな顔をする。
「・・・そうだな」
表情に全てが出ていたのか愛華が顔を覗き込んで聞いてきた。
「お兄ちゃん?どうした?」
「・・・んーん。愛華は治ったら何がしたい?」
「んっとね、まず髪伸ばす!でね、メイクしてオシャレしてお兄ちゃんみたいな格好良い彼氏を作る」
どうしてなんだろう。
何度も考え込んでしまう。こいつは、なにもしてないじゃないか。
もう、いいじゃないか。助けてやってくれよ。
「俺が買ってやる」
「えっ、お金無くなっちゃうよぉ?いいのぉ?」
ニヤニヤ笑いながら枕を抱きしめる。
「お前ぇ、そういいながら笑ってんじゃねぇか」
俺は愛華の頬を引っ張った。
「いったぁい!」
あははっと笑い合う。
こんな時間も、もう、ないのか。
少しの沈黙の後愛華が口を開いた、
「私さ?お兄ちゃんの妹でよかった」
空を眺めながら微笑む。
「・・・なんだよ、急に」
「・・・んーん。なんでもない」
ニコッと笑うといつものように今日あった出来事を話始めた。
愛華は感づいているのだろうか。
自分の死期に。
まだ、若い。まだまだやりたい事はあるだろうし、俺だってしてやりたい事は沢山ある。
いろんな所に連れていってやって。俺の友達とかも紹介して。
笑顔を増やしてやりたかった。
数日後
それは突然やってきた。
「お兄さんですか!?愛華ちゃんの!!愛華ちゃんが!!!」
そんな看護師の言葉にハッとする。
嘘だろ!?まだ、まだ逝くな!俺はお前に何もしてやれてない!!
これから少しずつ一緒に・・・っ!!
俺は愛華の元へと走って行った。
「愛華は!愛華は助かるんですよね!?」
「それはなんとも・・・。しかし最善を尽くします」
それだけ言い終えると病室へ入って行った。
「愛華!聞こえるか!」
「ちょっ、お兄さんっ」
ドアは完全に閉まっている。だから愛華に俺の声が聞こえているかは定かではない。
ただ、届くといいと、必死に叫ぶ。
「大丈夫だ!俺がいる!ずっ傍に居るから!!」
「ちょっと、他の患者さんの迷惑になりますから!」
看護師の言う通り迷惑はかけているっていうの自分でもわかっている。
でも今はそれどころじゃない。
「愛華!愛華!オシャレするんだろ!?彼氏作んだろ?!なぁ、愛華!!!」
「お兄さん!!!!!!!」
看護師の大声でやっと俺は自分の立場をハッキリと認識できた。
愛華、愛華、愛華
神様、どうか、頼む。
それから数時間後。
「お兄さん」
病室から医者が出てきた。
「愛華は!!無事ですか!!」
医者はコクりと頷く。よかった。
そう思うと一気に力が抜けて下へ座り込んだ。
「しかし、もう。遅くて、今日中です」
・・・・は?
どういうことだよ、それ。
「それは・・・今日中のいつかに死ぬってことですか」
静かに頷く。
「手は尽くしました」
頭を下げるとそのまま去って行った。
嘘・・・だろ?
「・・・ごめん、愛華。ごめん・・・兄ちゃん、何もしてやれなかっ・・」
俺は愛華の隣へ行き手を握る。
「・・・・んっ、おに・・ちゃ」
「愛華!」
「・・・どう・・たの?」
愛華は俺の頬に触れ少しだけ微笑んだ。
「涙・・・出てるよ?」
気がつかなかった
なんで俺は泣いてしまったのだろう
愛華だって泣かないのに。
「あ、そか」
「・・・愛華?」
「私、死ぬんだね」
愛華は微笑む。
でも、、すぐに目から一雫の涙が伝った。
「死に・・ったく・・なぃ・・・よぉ」
愛華、愛華
「死にたくないよぉ、私っ」
親が死んで以来初めてみる妹の、愛華の涙。
その瞬間俺はすごい勢いで愛華を抱きしめた。
「ごめん!!俺、何もしてやれなかっ・・・!!」
どうして愛華なんだ
世の中不公平だ
どうして、どうして
愛華がなるくらいなら俺が・・・っ
俺が!!
「お兄ちゃん、私・・死ぬの?ぜっ・・た・・ぃ?」
・・ごめん、ごめん愛華
「うぅっ・・・くっ・・・ふっ」
「・・・そっか。お兄ちゃん、泣かないの」
愛華もギュッと俺を抱きしめてくれる。
「ごめっ・・・ん、情けなっくてごめんなぁ・・・っ変わって・・やれなくっ・・て」
こんなに弱い俺に対して強い愛華。
「なんでそんなこというの。お兄ちゃんがこんなんだったら私が辛いよ」
俺を引き離し目をみて言う。
何故、愛華はいつもそうなのだろう。
何故、そこまで強くなれるのだろう。
いや・・・本当は弱いのかもしれない。
まだ、高校1年生だ。
「愛華・・・っ」
「お兄ちゃん、ごめん、ごめんね」
「なんで、お前が謝んだよ」
「こんな、妹でごめんね」
「謝るな」
「私、楽しかったよ」
「やめてくれ」
「お兄ちゃんがいつも私を守ってくれてたよね」
「やめろ」
「私はいつかお兄ちゃんみたいな人と結婚するんだってずっと思ってたよ」
「愛華!!!」
「お兄ちゃん?」
「もうしゃべんな」
「本当にありがとう、ありがとう」
「やめてくれ・・・さよならみたいじゃないか・・・」
「大好きだよ、おにいちゃん」
「やめてくれ、本当にもう・・・」
「・・・・・私にとって最高なお兄ちゃんだったよ」
「・・・っ、愛華・・・っ?」
「・・・・・あ・・・・り・・・・がと・・・う」
「愛華!!愛華!!!!!」
俺はナースコールをし、ずっと愛華の手を握り締め叫ぶ。
するとすぐ看護師や医者は入ってきた。
そして確認をし、愛華は死んだと判断された。
「・・・・愛華・・・オシャレ・・・は?」
俺を・・・おいていかないでくれ・・・
頼むよ・・・俺、一人じゃ・・・なにも・・・できな・・・
誰が俺に元気をくれるんだよ・・
愛華しかいねぇじゃねぇか・・・
愛華・・・愛華・・・頼む、頼むよ・・・
「愛華・・・・っ」
急にトントンと肩を叩かれた。
そんなわけはないとわかっていても愛華だと期待してしまう。
後ろを振り返るといつもみたいに笑っている愛華がいると、期待してしまう。
でも、そんなわけもなく。
看護師が1本のDVDを持ってたっていた。
「これ、お兄さんにって、愛華ちゃんから」
DVD・・・。
みろって、ことだよな。
俺はとりあえず一旦家に帰りDVDをみることにした。
「・・・再生」
再生ボタンを押すと病室が映し出された。
『いいっ?写ってる?水無月さんっ』
水無月さんというのは担当してくれていた看護師だろう。
『うん、写ってるよ。』
何が始まるのか。
『よぉし、お兄ちゃん、見てるーっ??いぇーーいっ』
そこにはまだ元気な愛華がうつっていた。
『今日は、お兄ちゃんが大学で遅くなるってきたので水無月さんとDVDとることにしましたぁ!』
『いぇーぃ』
あぁ・・・確かその日は教授の話を聞いてて・・・。
『お兄ちゃんにみてほしい服があります。じゃぁへぇーんしん!』
そこで編集して一瞬で変身したかのようにみせてあった。
『どう、かな?!』
「愛・・・華」
そこに写っていたのはウエディングドレスを来て、ウィッグをかぶっている愛華だった。
『めっちゃ似合ってるよ、愛華ちゃん!』
『本当!?えへへー、これ水無月さんのなんだけどねぇ』
くるりと一回転すると愛華はカメラに向かってキスをした。
『お兄ちゃんとの誓のキスでぇーす、なんつって』
「・・・すげぇ・・綺麗」
『ねぇ、お兄ちゃん。ここから真剣な話するからちゃんと聞いててね』
そう言うと椅子に座りカメラに向かって話はじめた。
『野々原愛華。私には寿命があります。でも、いつ死ぬかはわかりません。きっともうすぐなんだろうなとか常に思っちゃうんだよね。でもお兄ちゃんといたりするともっと長く生きれるかも。とか思っちゃうんだ。私ね、いつも外みていいなぁとか思ってたんだけどね?そんなことよりお兄ちゃんと一緒に入れることのほうが嬉しいってこと、幸せだってことに気がついて。大好きだよ。お兄ちゃん。たとえ私が死んでしまってもグズグズしてないで前向いてちゃんと生きてね。じゃなきゃ怒るかんね!わかった?!・・・・あはは。・・・はぁ。私にとってお兄ちゃんは最高の、私にしかいない大切なたった1人のお兄ちゃんです。本当に大好きだよ』
そこで切れた。
「愛華・・・」
ごめん、今だけ。
今だけ泣かせてくれ。
そしたら前向いて頑張っていくから。
今だけ、今だけ。
愛華、ありがとう。
大好きだ。
ありがとう。
どうでしたか!!!
文章ぐしゃぐしゃだったでしょう!!!
これからどんどんうまくなったらいいなと思います。
アドバイスとかもらえたら喜びますかn((