出発の時

その時大事なものなんて分からないよね。

だからかばんひとつで。

結局自分を信じるしかないんだ。
誰かが言う無責任なことにすごく揺り動かされるけど、
捨てるものなんてないのよ。
だってまだ何も手にしてないもの。

何んだかわからない力に心が揺り動かされて
そして次の道を見つけるんだ。

想像していた通りになっていく。
このことだって昔のあたしはきっと知っていた。

支えられて今のあたしがいるのだから
支えをはずして独りで歩くのが激しく怖い。
この先待っているよく分からないものに震えている自分がいる。
足がすくむ。

でもそこにしか答えはないから

あたしは進むんだよ。



言い聞かせるように
いつもこの呪文を唱える

出発の時

出発の時

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-06-01

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