クマの風(フウ)

クマの風(フウ)

女の子とフウの三日間の不思議な物語

「はい、美羽ちゃん。おめでとう☆」
「わぁ~ママ、パパありがとう^^」 
 吉川 美羽。幼稚園の年少組。誕生日の夜美羽はプレゼントを貰った。今日は土曜日幼稚園が休みだった為午前中は友達も呼んで誕生日会を開いて貰った。ドキドキしながら袋を開けてみた。すると、ふわふわした愛らしいクマのぬいぐるみが入っていた。そのぬいぐるみは美羽がずっと欲しかったクマだったのです。美羽は凄く嬉しくなり名前を付けた。”風”(フウ)ちゃん。  
 娘の喜ぶ姿を見て嬉しく思った。夕食が済むと美羽はお手伝いをした。今月の幼稚園での目標が
”家の手伝い”なのです。そんな頑張る娘の姿にお母さん達は成長が楽しみでいた。 
 美羽は自分の部屋に行った。”風ちゃんと遊んで来る!”と大事に抱えて。美羽は思った。”会話が出来れば良いのに・・”っと。
 すると・・微かに声が聞こえた。”美羽ちゃん、美羽ちゃん”っと自分を呼ぶ声。辺りを見渡しても誰も居ない。気のせいかと思いながら枕の横に座らせリビングへ戻ろうとした時、
「美羽ちゃん。僕だよ。風(フウ)だよ。」
「えっ??」
「名前付けてくれてありがとう☆」
「ふっ・・風(フウ)ちゃんが・・しゃべった~!」
 なんと先ほど自分の名前を呼んだのは風(フウ)だったのです。美羽は驚きを隠せないいでいる。
「ふふっ(笑)驚かせてごめんね??僕はしゃべる事が出来るの。でも、僕の声は美羽ちゃんにしか聞こえないんだ。美羽ちゃん以外の人には聞こえないの。」
「お友達にも??」
「そうだよ^^ぼくは不思議な力を貰ったんだ。”会話が出来る”って言う。美羽ちゃんがあのお店に来て僕を見つけてくれた時すぐに駆けつけてくれたでしょう??」
「うん^^でも、あの日は買えなかったんだ。誕生日までのねお約束だったの。」
「美羽ちゃん凄い悲しそうだった・・。僕も悲しい気持ちだった・・。でも、僕はこうして美羽ちゃんの元に来れて幸せだよ^^会いたかったの★」  
 「美羽も風ちゃ・・「美羽ちゃん、起きてるの??お風呂入っちゃいなさい。」と
お母さんの呼ぶ声がした。美羽は”行って来るね”っと伝え部屋を出た。両親二人は美羽はいつもならお母さんと入るが4歳になり”ちょっぴりお姉さんになった”から「一人で入れる」と言ってたのだ。
 お風呂から出ると・・”美羽ちゃんお帰り”と笑顔で迎えてくれた。ベットに寝かせたはずが・・足元へいたのです。

クマの風(フウ)

クマの風(フウ)

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-02-15

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