玲華物語 第5話

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「玲子さん、504号室に到着したので準備しますから待っていてください。」「わかりました。」「玲子、梨奈ちゃんたちに連絡する?」「うん、携帯貸して。」「良いわよ。」「梨奈?あたし玲子よ。」「どうしたの?」「今、個室に移ったの。病院に来るのなら504号室に来て。」「わかったわ。」「じゃあね。」「バイバイ。」「お母さん、携帯ありがと。」
その日の午後、梨奈と美波が病院に来た。
「玲子来たよー。」「梨奈、美波。」「元気にしてるっ?」「うん、元気!」「ならよかった。ねえ、玲子たてる?」「ずっとベットでいたしね、立ってみるわ。」「頑張って!」「ちょっと今は無理だね。梨奈ごめん、車いすくれる?」「いいよ。まだ練習したら?」「そうね。いつも頼んじゃってごめんね。」「いいのよ。」「座れる?大丈夫?」「ごめんね、本当に。」「ううん、いいよ。外に行こう。」「うん。」
梨奈・美波・玲子は、病院の中庭に行った。
「玲子、いつ学校に戻ってこれるの?」「まだわかんない。私の主治医に聞いてみて。」「まだ退院できないのは、様子を見て良好ならいいんじゃない?」「そうか。」「玲子、少しでも立ってみたら?」「そうね、もし倒れたら助けてね。」「うん、いいよ。」「あっ!」「玲子大丈夫!?」「ごめん。」「何回か練習したらいいのよ。」「うん。」「もう一度やってみよう。」「今度は支えてやってもいいかしら。」「良いわよ、支えるわね。」「やった!立てたわ!」「良かったわね!歩いてみよう。」「わかったわ。」「玲子、歩けてるじゃない。」「まだ歩けてないわよ、だって支えがあって歩けてるから。」「そうね、手を放そうか?」「放してくれる?」「歩けたわ!」「玲子よかったじゃない!」「ねえ、もう部屋に戻りたいわ。歩くのに体力使いすぎたわ。」「良いわ、座って。」
玲子たちは、部屋に戻って行った。
「玲子、お疲れ様。」「ねえ、酸素マスクちょうだい。」「わかった。しんどいの?」「うん、胸が痛いの。」「お母さん呼ぼうか?」「うん。」「玲子のお母さん!」「どうしたの?」「玲子が胸が痛いって言ってます!」「玲子大丈夫?梨奈ちゃん、主治医を呼んで!」「わかりました。」
梨奈は玲子の主治医を呼びに行った。
「玲子、大丈夫?ゆっくり息して。呼吸できる?{むり!}
そこへ、主治医と看護師が来た。
「玲子さん、大丈夫ですか?ゆっくり呼吸してください。皆さんは今ここを出てください。ここで執刀するしかありませんから。」「わかりました。」
玲子の母親たちは部屋の外に出た。
「玲子、大丈夫ですかね?」「大丈夫だよ、玲子は頑張れる子だから。」「そうですか。」
その後、玲子の主治医が出てきて
「先生、玲子は大丈夫ですよね?」「大丈夫ですが、とにかく部屋に入ってあげてください。」「ありがとうございます。」
3人は部屋に入った。

玲華物語 第5話

玲華物語 第5話

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-02-12

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