星の欠片 part3

(なんだったんだ今のは…)


今何が起きたのかわからないまま教室を後にした。


廊下を歩いていると後ろから声をかけられた。


「今日は斗真部活でないのか?」


と声をかけられた。 自分の部活…確かバスケ部であってるはずだが…


「エースのお前が部活サボるなよ。そろそろ試合近いし…。」


(…どうして部活も友達も何一つとして変わっていないのにあいつ(亜美)がわからないんだ…。)


そんなことを考えながら部室へと足を運んだ。 


部室に行くとみんな準備が整っていて軽く試合形式でゲームをしていた。


(僕も着替えて行かないと…)


着替え終わってドアノブに手を当てた時、ドアが開き一人の男子部員が入ってきた。


「どうも…」 


と言われて あぁ… と曖昧な返事を返して部屋から出た。


それから練習が始まった。 試合が近いため練習も試合形式でやることが増えて行った。


試合開始のホイッスルが鳴ると同時にある記憶がよみがえった。


「「斗真がんばって!!」」


「「おう! 任せとけ。」」


頭の中である記憶がよみがえった。


(これは…亜美…? いや違う…じゃあこれは一体誰なんだ。)


「おいっ!」


「んっ!?」


意識が飛びかけてしまい倒れそうになった。


「大丈夫か?斗真。 今日体調でも悪いのか?」


と雅が話しかけてきた。 


(雅も同じ部活…。変わってない)


「あぁ…ごめん。ちょっと貧血気味で。もう大丈夫だから」


「そうか…? お前が言うならいいけど…。つらくなったら言えよ。」


「さんきゅー。」


それからすぐに試合に戻った。 昔からバスケだけは誰にも負けない自信があった僕。


中学から初めて高校でもバスケ部に入った。 暇さえあれはいつもしていた。


練習が終わって、帰ろうとしたとき…


「お疲れ様~。」


とマネージャーが軽食を持ってきた。


「はい斗真の分。」


とさっき思い出した人だった…。


(…こいつは。さっきの)


「あ、ありがと。それじゃあな。」


誰なんだ…。 一体。


「斗真。明日の昼ちょっといい?」


と彼女に止められた。 気づくと周りには誰もいなかった。


「あ、ああ。別に用事がなかったら構わないけど…。どうした?」


「いや…。ちょっとね。 それじゃあ、明日の昼屋上で。」


と走って帰っていった。 


(あした…か)


明日になったら思い出すのだろうか…。 どうして忘れてしまったのか。


わからない…。  なぜ彼女だちだけ忘れているんだ…。


(どうしてっ)


いろんなことで混乱しながら僕は学校を後にした。

星の欠片 part3

星の欠片 part3

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-02-11

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

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